ベイカ  

釣る

地方名はチイチイイカ。ベイカの「べ」は「火」のことで,夜になると波止の灯火の下に集まり,最盛期には網ですくって獲れます。ごらんのとおり小型のイカです。イカの左に写っているエサのシラサエビの大きさと比べてみてください。胴長は,大きいものでも10cmくらい。このイカのベストシーズンは11月ころで,昼間でも釣れます。エビを使ってメバル釣りをしていると,中層でエサをかじられることがあります。そういうときは市販のチビイカ仕掛け(写真のように,ハリのすぐ上にエビを刺す針がついた仕掛け)を使って,このイカを狙います。ポイントは,なるべく大きなエビを使うことと,頭を上にしてまっすぐに針に刺すことです。また,頭のミソの部分に針を刺すと死んでしまうので,頭の上部の皮から針を出すようにします。

食べる

備後地方でイカ釣りと言えば,コウイカとベイカ。それぞれ違った美味しさがあります。わが家の小学生の娘たちは,ベイカが大好きです。食べ方はもちろん刺身。調理は極めて簡単です。胴を抜き,開いて皮をはいで水洗いすればでき上がり。柔らかく甘味があって,子供でも年寄りでも食べられます。足も生で食べられますが,さっとゆででも美味(目と口は外します)。調子のいい日は昼間の2〜3時間で30〜50ぱいくらい釣れることもあります。そういうときは一夜干しにして保存します。