トカゲエソ

投げ釣りをしていて，当たりがないのでエサをつけ替えようと仕掛けを巻き上げている途中で，急に魚がヒットすることがあります。最初の頃は「おっ，何か釣れた！」と興奮してたけど，その当たりがエソの仕業だとわかってくると，「な〜んだ，またエソか〜」とガックリする --- こういう経験を持つ釣り人は多いと思います。波止で小イワシの生きエサを使って大物を狙っている時も，エソの入れ食いになることが時々あります。狙って釣る魚ではないと思うけど，メッキやカマスと同様にゲームフィッシングと割り切るなら，ルアーで狙うのも面白いかも。

カマボコの材料としては高級とされるエソですが，普通の調理で食べるとやっぱり今イチの魚です。最大の難点は，小骨が多いこと。同じ小骨でも，たとえばコノシロなどは普通の塩焼きでも小骨はあまり気になりません。しかしエソの小骨はかなり太く，骨切りをしないと食べられません。この点はハモと同様です。一番簡単なのは唐揚げ。一応骨切り（右の写真のように縦に細かい切れ目を入れる）をして，ぶつ切りにしてカラッと揚げれば，中骨以外は気になりません。肉質はメゴチに似ていて，けっこう美味しく食べられます。刺身・煮付け・塩焼きに向く魚ではないので，（手をかけてすり身にするのでなければ）唐揚げで食べるしかないでしょう。