カンダイ(コブダイ)

釣る

コブダイは頭にコブがあることからつけられた俗称で,カンダイ(寒鯛)が正式名。名前のとおり,寒の時期に釣れる数少ない魚の一つです。小さいものにはコブはありませんが,40cmを超えるくらいの型になるとコブが出てきます。

この魚はカキが大好物であり,大型はかぶせ釣り以外ではあまり釣れません。上の写真のコブダイは55cm。1998年の春に,横島の釜戸波止で釣り上げたものです。1.5mのイカダ竿で,取り込みに5分くらいかかりました。コブダイの強烈な引き味は,一度経験したらやみつきになります。食味については,釣り人の間ではあまり評判はよくありませんが,この魚を外道として捨てたのでは冬場のかぶせ釣りの楽しみは半減してしまいます。

食べる

コブダイがまずいという人は,煮付けや塩焼きで食べた経験から言っているものと思います。確かにそれらの調理法だと,肉質が柔らかくてあまり美味とは言えません。しかし刺身で食べると,モチモチした独特の食感で,十分おいしく食べられます。多少脂っけがあるので,気になる人は洗いにしたり,右の写真のようにネギやショウガを加えて食べるとよいかも。釣魚クッキング(1)のページも見てください,大型は刺身を取っても身が余るので,一口大の切り身にして冷凍しておき,天ぷらを作るときに一緒に揚げます。空揚げやあんかけが特に美味。また,冬場はアラでだしをとり,切り身を鍋物に入れて食べるのもお勧めです。