★ 釣り日記 (2006年2月) ★

月11日(祝) 月12日(日) 月18日(土)・19(日)
     

◆ 2006/2/18(土) 田島・天神波止  ◆2/19(日) 向島・干汐東波止/横島・坊地新波止

〜 楽しみ方は人それぞれ。〜

 

● 先週,大三島から帰る車の中で,「ここ(宮浦港)へ来るのは,多くても月1回くらいにしとこう」と思った。あくまで個人的な気持ちの問題なので,このHPを見た皆さんがここへ通いつめたとしても,それをどうこう言うつもりは全然ない。なぜ宮浦に通うのをセーブしようと思ったかと言うと,あそこは「麻薬」のような釣り場だからだ。たぶん,冬場でも普通に良型のチヌが釣れると思う。そういう「確実に釣れる。しかし,ちょっと遠い」という釣り場がある。そこへ頻繁に通えばどうなるか?答えは,この言葉の前後が逆転する。つまり,「ちょっと遠い。しかし,確実に釣れる」と考えるようになる。この2つは大違いだ。後者のように考えるようになると,そのうち必ず「うんと遠い。しかし,確実に釣れる」釣り場を求めるようになる。そうなると,歯止めがきかない。広島弁で言うと,だーだーになる。このHPではいつも言っていることだが,「自分の欲望をいかにコントロールするか」が,わたくしの釣りライフの,ひいては人生の,大きなテーマであるのである。

● というわけでこの週末は,原点に戻ってごく近場へ行くことにした。若い頃は朝から晩まで竿を出すのが常だったが,今では釣りは生活のサイクルの一部になっている。土曜日は,そういうふうに行動した。朝の6時半ごろ家を出て,まずカキを採り,続いてシャコを掘った。ちょっとでも釣れる確率を上げるために,かぶせ釣りとぶっこみ釣りの二刀流でいく。干潮の潮位が低かったので,シャコはすんなり10数匹調達できた。ついでに浜でワカメを探してみたが,残念ながら見当たらず。天神波止に着いたのが8時過ぎごろ。先客は一人。先端に4本の投げ竿を並べた,本格的な投げ釣り師さんだった。この波止でこういうスタイルの釣り人を見るのは珍しい。聞くとゆうべからオールナイトで横島・地蔵鼻で竿を出していたが,フグだらけなので移動してきたそうだ。まともな魚は釣れてない,という。この日の満潮は午後1時半ごろで,ちょうど満ち潮が動き始めたところ。この時期はどこへ行っても,早朝または満潮前後しかまともな魚は期待できない。波止中間当たり外向きにシャコのぶっこみの竿を1本投入してから,足元でかぶせ釣り開始。仕掛けは1.5mの竿を使ったライトタックル。開始数投目に当たりがあり,キープサイズぎりぎりのアイナメをゲット(アイナメのキープサイズは23cmと決めている)。しかしその後全く当たりがなくなったので,9時ごろいったん釣りを中断。たぶんこれから満潮近くまでは,粘っても当たるまいと読んだ。

● スカリにアイナメを入れて道具を片付け,スカリだけ現地に残して帰路に着いた(こんなちっこい魚を1匹だけ盗んで行く奴もおるまい)。途中で柳津港へ寄ってみたが,人影なし。やっぱりまだチヌには早い様子。横島でポリタンクに汲んでおいた海水を自宅へ持ち帰り,軽く水槽の掃除。そのあと,夕飯の買い出し。頭の中にある献立では,既に「アイナメの刺身」が入っている。しかし23cm級のアイナメ1匹じゃ,とうてい家族4人分には足りん。25cmくらいのが,あと1匹は欲しい。仕事場でメールのチェックをしてから,昼ごろ天神波止へ戻ると,さっきの投げ釣りの人は,もういなかった。コンビニ弁当を食べてから,釣りを再開。釣り座を先端寄りに移して再開後,また数投目にアイナメがヒット。さっきとほとんど同じサイズ。このあと満潮過ぎの2時まで釣ったが,当たりはそれっきり。シャコのぶっこみには,エサ取りもおらず。これで,土曜日の釣りは終了。時期が時期だけに,当たりがあっただけでもよし。

● 明けて本日の日曜日。この週末は,けさの早朝に一番大きな期待をかけた。釣り場は,向島・干汐。エサは手掘りのシャコ。狙う魚は,マダイもしくはチヌ。予定どおり6時から7時まできっかり1時間,左手の波止の先端でぶっこみ釣りをした。しかし,ハリに掛かったのはイイダコ1匹。あとはエサ取りもおらず。ここは早朝だけが勝負だったので,7時半ごろいったん帰宅。朝飯を食べて,今度は横島・坊地へ。まだシャコは少し残っている。かぶせの方は,間違ってチヌの期待もある。で,結論から言うと,8時半ごろから昼過ぎまで釣って,シャコにデベラが1匹,カキに20cm級のナゴヤフグが1匹釣れたのみ。カキの方は当たりはその1回だけで,近めも沖目も全く魚の反応なし。イイダコは煮付け用に実家へ持って行った。今日はこの日記をアップしてから,夕方娘らと映画「フライトプラン」を見に行くことになっている。ちなみに先週見た「THE有頂天ホテル」は,悪くはないが今イチだった。

● ところで,本日の日記のタイトルの「楽しみ方は人それぞれ」というのは,坊地で初めて会ったある釣り師さんと話をして感じたことだ。その人は,その名も「オイスターズ」(正確ではないかも)という釣り団体の会長のKさんという人で,カキを持って釣りに来ていた。この団体は名前からして当然カキを使った釣りもやるが,どちらかと言えば「ダンゴ釣りの競技者集団」だそうだ(会としてのHPは出していないとのこと。どなたか情報お持ちの方は教えてください)。関西から広島まで20数名ほどの会員がいて,全員が1年中チヌを追いかけているという。80cmのマダイが釣れても,外道扱いだそうだ。もちろんコブダイは邪魔者でしかない。今日も仲間が広島のイカダに上がっているとのこと(釣り方はダンゴ釣り)。今日は坊地は活性が低く当たりが全くないので,釣りをやめてずっとこの人の話を聞いていた。とにかく,話の内容がものすごい。チヌ釣り勝負を目的とした団体なので,会員にはメーカーのテスターやダンゴ釣り全国大会の優勝者もいて,月1回のペースで広島湾のイカダで例会を開いているそうだ。行動範囲もわれわれサンデーアングラーとは格段の違いがあって,四国に初めてカキを持ち込んだのもこの人たちだそうだ。当然御荘湾などでもカキで釣ったことがあるとか。高知のイカダへ初めてカキを持ち込んで釣ったときは大型チヌが入れ食いで,60cmオーバーが3枚釣れたとか。釣り場情報を含めていろんな話を聞いたので,詳しいことはオフ会ででも。ちなみに今日はこの人の知り合いのベテランかぶせ釣り師さんもたまたま来ていて,二人で盛り上がっていた。この人たちが使っているのは片軸リールで,小野さんという有名な釣り人の流儀にならっている。うちのHPを見てかぶせ釣りを始めた人は,この釣りで一番「偉い人」は橘高師匠というイメージがあるかもしれないが,実際はこの小野さんという人が,備後地方のかぶせ釣りの「神様」である(現在はかぶせ釣りからは引退しているらしい)。現在このあたりでかぶせ釣り歴20年以上のベテランの人たちは,全員が小野さんの弟子と言っていいかもしれない(この話はまた別の機会に)。ともかく,そのKさんという人の話を聞いて思ったのは,「この人は,生活のうちのどれくらいの割合が釣りで占められとるんじゃろか?」ということだ。もちろん,うらやましい境遇だ。が,もし金とヒマが十分あったとしたら自分もこの人のように行動するか?と言えば,そういうイメージはあまり沸かない。宝クジで大金が当たっても,やっぱり相変わらず小市民的な釣りライフから抜け出さないだろう。類は友を呼ぶというか,うちのHPの常連さんたちも,似たようなもんだろう(違ったらすいません)。自分としては,生活に支障を来たさない範囲で,今のような釣りのスタイルを続けていきたいと思う。

 2/18・19の釣果

  ・アイナメ(24・23cm) 2尾

  ・イイダコ  1匹

  ・ガンゾオビラメ(20cm) 1


◆ 2006/2/12(日) 大三島・宮浦港岸壁

〜 反則じゃね,ここ・・・ 〜

 

● きのうと今日で,橋代・船代合わせて8千円も使うてしもーた。まあ,寒い中で辛抱した甲斐もあったし,新しい情報が提供できるし,許そう。今日の釣り場は,もしかしたら「しまなみ海道随一のチヌのメッカ」かも?

● いきなりですが,右の図をごらんください。これが,本日の釣り場・大三島の宮浦港であります。この場所は,こないだ下見をしたとき,「1月からチヌがポツポツ釣れている」という情報を入手しておりました。場所の説明は,次のとおりです。しまなみ海道の大三島インターを降りたところの信号を左折。井口港から標識に沿って島を横断し,西岸に出たところが宮浦港。図にあるとおり,左右の桟橋は釣り禁止。真ん中の護岸(バスがたくさん停車してます)は,釣り禁止の標識なし。車が横付けできます。バスの転回の邪魔にならないよう,なるべく端っこに止めてください。なお,今日のような風の強い日は,車が潮をかぶりますので帰ったら洗車を。釣りができるのは図のピンク色の部分。どのへんで竿を出すかは,各自の判断でよろしく。盛期には,この護岸一帯がすべてポイントになると思います。では,日記の始まり。

● 今日は子供らに昼飯を食わせて,映画に連れて行くことになっている。そのほか買い物や釣り日記の更新(魚が釣れれば)を考えると,竿が出せるのは11時ごろまで。ちょうど11時過ぎが満潮なので,満ちいっぱいを釣る。きのう弓削島まで遠征しているので今日は近場でもよかったが,どうしても気になっているポイントで早く竿を出したかったので,連日の遠征で大三島へ。しまなみの通行料金(片道)は,普通車で瀬戸田までが1,300円,さらに瀬戸田から大三島までが800円。現地までの所要時間は,うちの自宅からなら約45分,福山西インターからは40分くらい。家を出たのが6時半過ぎで,小雨がパラつくものの風は弱そう・・・ところが,現地に着いて車を降りると,モロに正面から西風が吹き付けている。天気が悪いせいもあって,今日は釣り人はほかに一人も来なかった。

● なんもかんも説明してしまうと各自が試行錯誤する楽しみがなくなってしまうと思うので,結果だけかいつまんで。7時半ごろから釣りを開始して,最初の1時間で良型のカサゴ1匹と小型のアイナメ2匹をキャッチ。その後突風が吹き始めたので一時中断。再開後しばらくして,9時40分ごろにチヌ特有の当たりが出て,今年の初物(40cm)を取り込んだ。その直後にもう1枚掛けたが,ハリ外れでバラシ。地元の人が数人,入れ替わり立ち代りで見物に来る。ちょうど見物の人が見ていた目の前で,また当たり。今度のはデカそう。重量感たっぷりの引きを1.8mの竿で慎重にためて,ゆっくり浮かしてくる。水面に出てきたのは,45cmを越えそうなサイズ。タモ入れして検寸,47cm。しかも腹ボテ。もはや寒チヌとは言いがたい。これが10時10分ごろ。その後予定どおり11時まで継続したが,当たりはそれっきり。風のコンディションがもう少しよければという気もするが,しかし何というか・・・反則ですよ,ここ!腕もなんも,あったもんじゃない。時合いにぶつかったら,誰でも釣れる。この時期にこのサイズが出るくらいだから,あと1か月もしたら「40〜50cmのチヌを10枚」とかいう,とてつもない釣果も期待できるんではあるまいか。さあ,皆さん。この釣り場からのレポート,お待ちしています。私はもう満腹というか・・・しばらくここへは行きません。なお,ここには地元の常連さんも通って来るようなので,仲良く釣ってください。私に声をかけてきた常連さんたちは,皆さん優しそうな人でした。くれぐれも,釣り座の掃除は怠りなく!

 2/12の釣果

  ・チヌ(47・40cm) 2尾

  ・カサゴ(27cm) 1尾

  ・アイナメ(20cm) 2尾


◆ 2006/2/11(祝) 弓削島・日比港波止/上弓削港波止

〜 やっとの思いで1匹ゲット! 〜

 

すいません,マサさん。ウソついてました。電話をもらったときは,ちょうど車の中で弁当を食い終わったところでした。どうせ日記は出さんし,今日の釣行は「なかったこと」にするつもりだったので,「今日は釣りに行ってない」と返事してしまいました。あのあとで1匹釣れました。ということで,本編スタート!

● この時期にまともな魚を釣るのはギャンブルにしかならんし,どうせ時合いは早朝か満潮前後しかない。ダメモトで近場でお茶を濁したいところだが,なにせ今年になってから,日記にまともな釣果(コブダイ以外)を載せてない。レポートには景気のいい釣果がポツポツ届いているので,管理人としては片身が狭い。ということで,本日の本命はアイナメ。チヌはあと1か月もすればどこでも釣れるが,アイナメは近年まともなサイズはめったに上がってない。「たまたま釣れた」というんではなくて,「狙って釣った」と言いたい。釣行場所の候補はいくつかあったが,今日は新規開拓ということで,弓削島を回ることにした。今井の波止とその南側の埋立地は,有名ポイントなのでパス。今日の候補地は3つあったが,そのうち2つを回った。

● 今日は満潮が11時ごろの大潮。狙いの時間帯は,10時〜12時ごろ。それまでは時間つぶし。朝7時のフェリーで家老渡から上弓削港へ渡ると,けっこう西風が強い。風よけも考えて,まず行ったのは日比港。ここは前に下見したことがあるが,竿を出すのは初めて。先客はなし。波止付け根に車を止めて,先端へ荷物を運んだ。この波止はスリットではないが柱が立っていて,そのすきまにアイナメが住み着いていそうと読んでいた。今日はコブダイを相手にする気はないので,1.5mの竿に道糸2.5号,ハリス2号,チヌバリ3号でスタート。潮は緩く,釣り座を横切るようにゆっくり流れている。3投目くらいに足元でいきなりコブダイの当たり。60cm級か?ハリス切れでアウト。このあと当たりがなくなったので,手前に戻って波返しが一段低くなっているところで,外向きの足元と沖目を攻めてみた。ちょうどその頃から地元の人が見物に来て,結局納竿まで2時間以上,この人と話しながら釣りをした。その人は船乗りだったそうで,今でも船で釣りをするという。メバルのポイントやら,この波止ではアコウが釣れるとか,いろいろ教えてくれる。この波止はところどころにカキで釣った跡が残っているが,その人の話では「福山からコブダイを釣りに来る人がおる」そうだ。実際そのあと,コブダイの当たりが3回あった。しかしどれもサイズが大きく,途中で太いタックルに替えたが,全部切られた(ケプラーは持って来てなかった)。釣り座の水深は6〜7mくらい。コブダイの当たりは全部足元。沖にはモが生えているので,アイナメ・チヌも期待できると思うが,今日はコブダイ以外の当たりはなかった。4月ごろからが狙い目か?結局ここでは4打数0安打で,11時前に納竿した。

● 今日のメインの釣り場と決めていたのは,フェリーを降りたところの上弓削港の右手の波止。釣り座は先端のみ。狙いの潮は,満潮から下げにかけて。ここは前に下見したときに,下げ潮がいい感じで釣り座から沖へ向けて流れていた。満ち潮は手前へ寄せてくるので釣りにくい。家老渡の対岸でもあるし,たぶんハラミチヌは釣れるんじゃないかと思う。オフ会で竿を出す候補地の1つと考えている。今日はその下見。先端に荷物を運ぶと,まだ満ちの潮が手前へ寄せてきている。しかも,西風がモロに正面から吹いてくる。12時にはまだだいぶ早いが,車に戻って弁当を食べた。ちょうど食べ終えた頃,倉敷のマサさんから電話。瀬戸田で竿を出したが潮が横へ流れてダメ,とのこと。で,最初の話に戻って,「今日は釣りは行ってないよー」とすっとぼけて,電話を切ってからおもむろに釣り座へ(笑)。果たして,潮はほとんど動かず。向かい風も強く,サシエの投入が難しい。足元と沖目を交互に狙うが,全く魚の反応なし。12時をだいぶ回ったところで,ようやく下げ潮がちょっとずつ流れ出して,サシエが沖へ着底するようになった。この潮なら,間違えてチヌが来るか?と期待したが,相変わらず当たりなし。12時40分発のフェリーが目の前の桟橋を出ていったところで,次の便(1時10分)で帰ることに決めた。その直後,7〜8m沖に着底したサシエに,「コツン!」と鋭い当たり!本日初めてのまともな(コブダイではなさそうっぽい)当たりに反射的に合わせを入れると,コブダイではなさそうっぽい引き。チヌでもなさそう。見えてきたのは,良型のアイナメ。タモ入れして検寸すると,35cmの立派なサイズ。よっしゃ〜!!!今シーズンはまともなアイナメは釣れんかも・・・と思っていただけに,チヌが釣れるより何倍もうれしい。結局当たりはこれ1回きりで,予定どおり1時10分の船で帰った。ヒットしたのは,下げ2分くらいの潮。魚の数は少なそうで,今日の1匹も出会い頭ぎみではあるが,チヌ狙いでもう1回来てみたい。今日は満足!

 2/11の釣果

  ・アイナメ(35cm) 1尾

 

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