★ 釣り日記 (2002年1〜3月−抜粋) ★

1月12日(土)

1月13日(日)

1月26日(土)

2月24日(日)

3月12日(火)

3月16日(土)

3月21日(祝)

3月24日(日)

 


◆ 2002/3/24 (日) 生名島・生名港埋立地波止 / 深浦波止

〜 知った顔が勢ぞろい!〜

● 予告どおり,今日は生名島・生名港埋立地の波止へ。始発のフェリーが出る5分ほど前に船着場へ着いてみると案の定,顔なじみの皆さんが・・・。なんか取材の日とあんまり変わらないほどの人数が集結。倉敷のマサさんが先日釣り上げたランキングトップのチヌのせいであることは,今さら言うまでもない。みんなマサさんの名札のついたチヌを虎視眈々と狙っている。今日は満潮が8時ごろなので,満潮までが勝負!フェリーを降りて向かう先は,みんな一緒。車が次々と埋立地の波止付け根に止まり,みんな即荷物を持って場所取り。さながらパチンコ店の開店風景のごとし。

● フカセの人とかぶせの人が入り乱れて,7〜8人がそれぞれの釣り座に着いた。その中には,きのうランキング上位に入るコブダイを2号ハリスで釣り上げた倉敷のマサさんもいる。それに,今日が初対面になる岡山(実家は因島)のアサさん。さらに俊一さん・マサミチさん。今日釣行したこのHPの常連さんは,全員この島へ集結したらしい。この小さい方の波止は内側・外側それぞれ5〜6人が竿出しできるが,もし波止の方が一杯なら港の岸壁から竿を出そうと思っていた。今日は外向きが空いているようなので,真ん中から先端寄りの外向きで釣ることにした。時刻は6時半ごろ。満潮前の一番いい時間帯なので,当たりが出ないということはあるまい。問題は,その当たりがチヌかどうか・・・。せいぜい1時間ほどが勝負なので,多めにマキエをして,目いっぱい遠投する。この波止の外向きの足元は根掛かりが多いので,なるべく遠目で勝負することにした。今日のタックルは,1.5mイカダ竿に両軸リール・ハリス2号・ハリはチヌの3号。わりと細い仕掛けで狙う。コブダイは,基本的に無視。ターゲットはチヌに絞っている。風は釣り始める頃からかなり強くなり始めたが,この波止には珍しく港内側から吹いてくる。外向きで釣る分には,ちょうど背中から風を受ける感じになった。これなら遠投できる。

● 釣り始めて10分ほどして,当たり。一発でハリス切れ。もちろんコブダイ。今日は腹を決めているので,コブダイはなんべん当たっても無視。そのうちチヌの当たりも出るじゃろう。出るかもしらん。出たらええな。・・・ その後,コブダイの当たりが連発。ほとんど入れ食い状態で,立て続けに7〜8回当たった。その間,結果的に2尾のコブダイをゲット。1尾目は中型(40cm)で,当たりも引きもチヌっぽかったが,上げてみたらコブダイだった。2尾目はだいぶ走られたが,うまいこと根に潜られずに取り込めた56cm。きのうのマサさんの記録には及ばないが,2号ハリスでも運がよければ取り込める。

● その後,潮が下げに入って,全く当たりがなくなった。8時前に移動を決断。他の皆さんも,ほとんど移動の支度をしている。行き先は,全員「長い方の波止」。ここには既に朝一番から友井さん・フルカワさんら三原グループが入っている。時合いを尋ねてみたら,やっぱり満潮まで当たりが多かったとのこと。スカリにはもう数尾の魚が入っている。ここでしばらく釣ってみたが,最初に1尾アイナメらしいのをバラしたほかは当たりなし。風が正面から吹いてくるので,また移動を決断。最初の釣り場近くまで戻って,今度は左から伸びる長い波止で竿を出してみた。第1投で何か当たったが,バラシ。その後フグの当たりばっかりになったので,ここも移動。朝釣ったポイントの近くの港内で竿を出す。

● その後皆さん思い思いに釣り場を変えて粘るも,潮が下げに入ってからはどこも不調。昼を待たず,倉敷のマサさんたちはこの島を出て因島の小用へ向かった。こちらは12時近くに大きい方の波止へ復帰。今日は帰るまでここで粘ることにした。しかし,当たりはない。干潮が午後3時前ごろなので,一応干潮までは釣ってみることにした。1時半ごろ,マサミチさんと俊一さんが帰る途中に立ち寄った(詳しくは釣行レポートへ)。今日はみんなチヌ狙いだったと思うが,今のところ誰もチヌを釣っていない。まともな型の魚はコブダイのみ。お二人と話している最中に置き竿に当たりがあって,20cm級のアイナメがヒット。結局この波止で3時まで粘って,コブダイ1・アイナメ1を追加。干潮の潮止まりに当たる2時半ごろ,遠投でアイナメの32cmが釣れた。その直後から,満ちの潮が左から右へ流れ出て釣りにならなくなった。3時20分のフェリーに乗って帰る。結局今日の釣果は,コブダイ3・アイナメ2。コブダイのデカいやつ(56cm)は。さばくのが難しいのでリリース。一番小さい29cmもリリース(コブダイのキープサイズは30cm以上と決めているので)。コブダイの味噌漬けをやってみるつもりだったが,子供らは刺身が好きなので今日のところは刺身にして食べた。今日はあんまり調子よくなかったが,来週は絶好の潮回り。皆さんのお便り,お待ちしてます!

  本日(3/24)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・コブダイ(56・40・29cm) 3尾

  ・アイナメ(32・21cm) 2尾


◆ 2002/3/21 (祝) 三原市・須波フェリー波止/生口島・茗荷港(瀬戸田高校裏)波止

〜 瀬戸田のピークはこれから? 〜

● 今日は尾道港の干潮が午前9時ごろの小潮で,干潮と満潮の潮位差が少ないので,倉橋へ行く予定だった。しかしきのうの天気予報が最悪だったため断念。とりあえず近場の須波へ行って,ダメならそのとき考えることにした。低気圧が通過するのが昼ごろという予報だったので,朝一番を狙って5時過ぎに起床。須波へは6時ごろ着いた。 この時点での天気は曇り。風は全くなし。この波止は,8〜9時ごろ満潮または干潮になる潮に実績が高い。特に干潮前がチャンスで,今日のような潮回りだと満ちはほとんど期待できない。タコ狙いの人以外に釣り人はいないので,いつもの釣り座に荷物を置いて,即釣り開始。ちょうど空が明るくなりかけたところ。今日のメインターゲットは,ハゲ(ウマヅラハギ)。この波止をホームグラウンドとする友井さん・フルカワさんのレポートを見て決めた。しつこいけど,かぶせ釣りはハゲが一番面白い。

● しかし,結局この波止ではめぼしい釣果はなし。9時まで釣って,クジメ1尾のみ。ハゲの当たりはほとんどなかった。潮加減は悪くなかったが,今日はお魚さんが休みの日だったらしい。隣で釣っていた常連のKさんに一度だけ大きそうな魚(アイナメ?)が掛かったが,岸壁のスキマに入られてアウト。9時になって納竿し始めたら突然雨が降ってきた。それまでは曇天無風の好条件で「こんなんなら倉橋へ行きゃえかった〜」と思っていたが,やっぱり天気予報は正しかった。

● とりあえず帰路に着いたが,まだカキはいっぱい余っている。確か天気予報では「低気圧が通過したら晴れる」とか言っていた。しかし雨は土砂降りで,しばらくは止みそうにない。いったん帰ってから出直すか・・・と思いながら,尾道バイパスをしまなみ海道の入り口近くまで戻ってきた。道を直進すれば,5分ほどで家に帰れる。しかし,時計はまだ9時半を回ったところ。今日は帰ってもすることがない・・・気がつくとハンドルを左へ切って,四国方面へ向かう道路を走っていた。 向島の料金所を過ぎても,まだ行き先が決まらない。結局『とりあえず瀬戸田へ行ってみて,人が多いようなら逆戻りして因島のどこかで釣る』いうコースにした。今日は某波止へ行く予定はない。こんな天気でも,行く人は早朝から行っているだろう。瀬戸田へ着いたのが10時前。波止には,曲がり角と先端付近に釣り人が2人。先端の人は帰り支度をしている。2人ともフカセのチヌ狙いのようだが,釣れてはいない様子。

● 先端の人が帰ったので,その後へ入った。かなり強い雨が降っているが,風はない・・・と思っていたら,釣りを開始した直後から強風が吹き出した。しかも,アラレ混じりの雨。ちょうど前線が通過している最中らしい。これではどうにもならんので,いったん車に戻る。しばらく待ったが止む様子がないので,いやいやながら竿を出した。しかし,当たりがほとんどない。釣れたのは外道のナゴヤフグ(22cm)1尾のみ。11時ごろ曲がり角の人も帰ったので,そっちへ移動。同じ頃カサゴ狙いらしいグループが来たが,何も釣らずに1時間ほどで帰った。曲がり角付近はいつものようにいい潮が流れていて,サシエは思ったところに入るが当たりが少ないし,風でわかりづらい。今日はこういう天気なので1.5mイカダ竿に道糸2号・ハリス1.7号・チヌバリ3号という,わりと細い仕掛けで釣っている。それでも道糸が横風にあおられて,当たりが取りづらい。もっとも,きちんと当たりを取っても釣れるのはフグかリリースサイズのカサゴだけ。チヌやハゲらしい当たりは全然ない。

● いったん車に戻って弁当を食べ,12時過ぎごろ再開。そうしたら,ウソのように風がやんで,雨も小止みになってきた。よっしゃ!これならイケる!--- 突然の無風状態の中,小さめのカキを使って釣り座の正面に投入。今日は潮が小さいので,満潮の2時間くらい前だが流れが緩くなっている。2投目でチヌの当たり!合わせる。フッキング。ちょっと小ぶりの30cm級。次投,また当たり。また同じサイズ。---- その後1時ごろまでこの状態が続き,同型のチヌをもう1尾追加。しかし1時を過ぎる頃からまた風が吹いてきて,だんだん強くなってきた。2時ごろには完全な白波状態となって釣りができなくなったので,納竿。チヌの食い気が活発になった1〜2時の時間帯に風が強くなったのが残念。この間に取り込んだのが2尾,途中でバラしたのが2回。空振りもあったので,風がなければもっと釣れていただろう。まあ,例年どおり瀬戸田もチヌのシーズンに入ったことはわかった。今日釣れたのは33〜29cm5尾。そのうち,妊娠3か月くらいのが2尾。あとはまだハラミになってない感じだった。スマートなやつを2尾だけキープして,あとはリリース。かぶせ釣りでは魚がハリを飲み込むことはほとんどないので,余分な魚はリリースできる。この感じだと,この波止は例年どおり,これから2〜3週間くらいがチヌのピークだろう。

  本日(3/21)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・チヌ(33・32・31・30・29cm) 5尾

※ 外道のフグが大きく見えるサイズ・・・


◆ 2002/3/16 (土) 倉橋島・音戸七連桟橋

〜 出ました!ビッグワン。 〜

● 行こう行こうと思いながらなかなかチャンスがなかった「憧れの釣り場」---音戸・七連桟橋へようやく行ける日が来た。今日の天気予報は絶好の日和。潮は,呉港の満潮が午前11時ごろ。満ち上がりを狙う。この釣り場は,だいぶ昔には釣り情報誌によく紹介されていて,とてつもない大物が釣れているのを何度か見たことがあった。しかし自分で釣行したのは,昨年3月11日のただ1回のみ。そのときも今日と似たような潮回りだったが,着くのが遅かったせいもあって,3時間で35cmのアイナメ1尾のみ。当たりもこれ1回きりだった。それからちょうど1年ぶりの釣行になる。

● 去年生まれて初めてこの桟橋に立って,つくづく感じた。ここには絶対,大物がおる!--- 当たりがあるとかないとかは,ぜんぜん関係ない。ロケーション,水深,潮流・・・いかにも大物が棲みついていそうな雰囲気が,ビンビン伝わってきた。たった1回しか当たりがなかったが,この桟橋の「実力」はこんなもんじゃないはず。いずれ,きちんと勝負せねばなるまい・・・と思っていた。去年は時期を逸して結局行けなかったが,今日は潮も計算して,満を持して半日勝負!と気合を入れて行った。

● 潮が速いので,いつもよりカキを余分に持参。朝5時15分に家を出て,コンビニで弁当を買い,三原から呉線沿いに車を走らせる。早朝なので信号も渋滞も工事もなく,スムーズに進んだ。それでも,現地に着いたのはちょうど2時間後。桟橋には先客が2人。桟橋の付け根まで車で入れるが,駐車禁止になっている。桟橋でウキ釣りをしていた人に挨拶して「車はどこへ停めたらええんですかね」と尋ねてみた。数十m離れた役所の駐車場ならOKとのことだったが,まあ怒られたら移動すりゃええか,と港内に駐車(後から大勢来たが,みんなそのへんに停めていた。港の管理人さん,すいません)。

● 7つ並んだ浮き桟橋のちょうど真ん中あたりに,かぶせ釣りの年配の先客がいた。見ると,竿はけっこうゴツい。2.4〜2.7mくらいか。竿受けに置いて,じっと待つスタイルで釣っている。言っちゃ悪いが,この釣り方で魚が釣れるなら,こっちはもっと釣れるだろう・・・と思った。「釣れましたか?」と尋ねてみたが,釣れてないと言われた(結局この人は,帰るまで魚を釣った様子はなかった)。もっとも,ぼく自身も師匠(故・橘高徹さん)に出会うまでは,そういうスタイルで釣っていた。その先客は,長竿も持っていた。どうやら,かぶせ釣りとさぐり(あるいは投げ?)釣りとを同時にやっているらしい。カキの方はぶっこみで,魚が掛かればもうけもん,ということらしい。思えばぼくも,師匠と知り合う以前はそういう釣り方をしていた。かぶせ釣りとは,そういう釣りだと思っていた。今日帰る途中で思ったが,最近この桟橋が釣り情報誌にあまり紹介されないのは,ここに通う釣り人の大半(あるいは全員)がこういうスタイルで釣っている(だから魚があまり釣れない)からかもしれない。

● 釣り座は,去年と同じく一番先端の桟橋にした。竿は2本持って来たが,潮が速いと置き竿も手持ち竿も同じポイントにサシエが流れてしまうので,手持ち竿オンリーでいくことにした。ここは根掛かりがほとんどなく,下は砂地に小さな根が点在するような感じの釣り場なので,コブダイはたぶんいない。そこで合わせを重視することにして,使い慣れた1.5mイカダ竿(ニッシン・ブラックチヌ本調子)に道糸2号・ハリス2号・チヌバリ3号というライトタックルで釣ることにした。片道2時間かけて遠征してきてボウズというのもちょっとやるせないので,一応今日の目標は立ててある。アイナメの30cm(できれば35cm)オーバーを1尾。これが最低目標で,あとできればチヌかカレイの刺身にできるサイズを1尾。それだけ釣れたら十分---。7時半ごろから釣り開始。既に満ち潮が動き出していて,潮は速い。しかし,釣りにならないほどでもない。潮流の向きはあっちへ行ったりこっちへ来たりで,一定しない。浮き桟橋のため,前後左右に潮が流れる。しかもここは,上層はあまり流れがなくても底潮がべらぼうに速い,というパターンがけっこうある。前回もそうだった。水深は,干潮時でも10m以上ある。足元に落としたサシエはまっすぐ落ちていくのに,底から1mほどのところで一気に沖へ流れ出していく。こういう潮が,時々緩む。そのときは,サシエの着底位置が投入ポイントから1〜2m程度ずれた地点に落ち着く。これなら,何とか釣りにはなる。マキエはだいぶ拡散しているだろうが,サシエが着底しさえすればチャンスはあるはず・・・

● しかし,7時半から1時間近く釣って,一度も当たりがない。こりゃヤバい。もしかしてボウズか?去年のアイナメは全くの偶然だったのか?ここはもう魚が釣れない場所になっていて,だから釣り情報誌にも載ってないのか?--- いいや,そんなはずはない!ワシの直感では,絶対魚は釣れる!--- でもちょっと不安になったので,バケツを抱えて釣り座を転々としてみる。付け根付近まで戻っても,潮は速い。やむなく9時ごろ,元の釣り座に戻る。潮はちょっと緩んでいる。気を取り直して,復帰後第1投。いきなり当たり!手元に「コツッ」ときた。合わせる。乗った。アイナメだろう。あんまり大きくない --- 上がってきたのは,27cmのアイナメ。型に多少不満はあるが,これでボウズは免れた。あと30cmオーバーがもう1尾釣れたら,まあよしとするか ---

● 9時半。当たり。着底寸前に,竿先がスーッと引き込まれた。これは,アイナメにあらず。チヌ,それも良型のチヌに特有の当たり。この当たりのときは,たいていハリに乗る。大きく合わせると,手ごたえあり。よしよし,これはチヌに間違いない --- 水深があるのでなかなか上がってこない。ようやく見えてきた。まずまずの型。タモ入れして引き上げ,検寸。38cm。まだハラミではなく,すらっとした体型をしている。ほれ見い,やっぱり釣れたじゃろが,と自分に言い聞かせる。これで,目標はほぼ達成。まだ満潮までは時間がある。これならまだ釣れるかも。潮もだんだん緩んできて,ほとんど流れがなくなった。マキエが効きそうな感じで,これから時合いが来るかも・・・潮が止まったので,サシエを小さく軽いカキに替えてゆっくり落とす。ハゲらしい当たりが2回ほどあったが,空振り。魚の気配はだんだん出てきた。そして,9時50分。そいつが掛かった。

● 当たりは,小さかった。着底して10秒くらいして,竿先をフワッと浮かせる当たり。反射的に合わせると,「ズシッ」とした重みが伝わった。「おっ?こりゃデカいか?」と直感した。リールを巻こうとするが,地を這うように動かない。竿が1.5m・ハリスが2号なので,あまり無理はできない。じわっ・・・という感じで底を切り,ゆっくりリールを巻く。横走りしないので,コブダイではない。しかし,重い!1〜2m巻くたびに,魚が底へ突っ込む動きを見せる。ドラグはやや緩めに調整してあるので,魚の引きに合わせて道糸がジリジリ出ていく。浮き桟橋なので,底さえ切れば根ずれの心配はない。桟橋の下へ魚が突っ込むことも,チヌの場合はあまりない(アイナメではよくある)。竿を水平に保って,ゆっくりゆっくりリールを巻く。水面下に魚体が見えそうなところで,また底へ向かって突っ込む。近くで投げ釣りをしていた人も寄って来て,やりとりを見ている。実際,チヌを上げるのにあれだけ時間がかかったことは今までにない。

● 時間にすれば2〜3分だろうが,さすがに長く感じた。水面下3mくらいのところに,白っぽい魚体が見えてきた。お〜っと!こりゃデカい!おいおい,こりゃマジに50cmあるか?--- 水面まで上げてみると,ハリが口ではなく目玉に掛かっている。バレるなよ〜!タモの直径と同じくらいある大型チヌを,無事取り込み完了!3号のチヌバリが,人間で言うと「まぶた」の位置に掛かっていた。いや〜,あぶなかった!--- それにしても,このチヌはすごかった。検寸,48cm。足が震えるとまではいかないが,久しぶりに興奮するサイズだった。さっき釣った38cmと比べても,体の厚みが全然違う。体色が真っ黒の居着きのチヌで,ハラミでもない。目方は量ってないが,2kgはあるだろう。(右の写真ではメジャーの目盛りが見えませんが,10cmごとに赤白まだらになってます)

● ああ,やっぱり去年感じた直感は正しかった --- 地続きの波止(桟橋)で,このサイズはめったに釣れるもんじゃない。この波止を「憧れ」たことは,やはり間違いではなかった。時間帯は満潮前。潮は,ほとんど止まっていた。実は今日の時合いはこのあとの30分ほどで,さらにチヌが1尾・アイナメが2尾釣れた。10時20分ごろ掛かったアイナメは,手元に鋭く「コツン!」とくる典型的な良型の当たりで,実際32cmあった。普段なら十分良型と言えるサイズではあるが,なにせ最近他の皆さんが釣り上げた大物を何度も見ているので,32cmでも大した大きさには見えない。ちなみに,3枚目のチヌも当たりは小さく,口ではなくほっぺたにハリが掛かっていた。

● 10時半ごろ,下げの潮が動き始めて釣りができる状態ではなくなった。この潮がちょっと緩んだ11時半,チヌの当たり。空振り。これが今日唯一の(チヌの)空振りで,直後に4枚目のチヌがヒット。その後当たりが遠のき,弁当を食べて12時半に納竿した。今日は大漁だったので,帰って夕飯を作ることにしたので,逆算するとそのへんで納竿しないと間に合わない。正味5時間の釣りで,チヌが4枚・アイナメが3本。今日は,今年に入って最高の釣果だった。明らかなハラミチヌは1尾のみで,まだ走りの時期だろう。当たりの回数も,覚えている。全部でちょうど10回。空振りが3回で,内訳はチヌ1・ハゲ2。この桟橋は,思ったとおり「大物か,ボウズか」というギャンブル性の高い釣り場で,一発大物狙いには魅力一杯のポイントと言える。今日は天気もよく,最高の日だった。往復4時間以上かけて行った甲斐があった。このHPを通じて,ここ音戸・七連桟橋がかつての脚光を再び浴びる日が来るかもしれんなあ。呉方面の釣り人の皆さん,今がチャンスですよ〜。

  本日(3/16)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・チヌ(48・38・36・34cm) 4尾

   ・アイナメ(32・27・22cm) 3尾


◆ 2002/3/12 (火) 生名島・生名港埋立地波止 / 深浦波止

〜 ちょっと負けましたマサさん 〜

 

● やっとこさ休みが取れた。今日は一日中釣りじゃ〜!--- しかし,釣り場にさんざん迷う。第1候補は瀬戸田だったが,きのう俊一さんから「まだ早い」というありがたいレポートをもらったので,瀬戸田はパス。よっぽど倉橋へ行こうかと思ったが,平日なので帰りが渋滞に巻き込まれるおそれがあり,これもパス。小用はこないだ全然ダメじゃったし,田島も須波もまだこの時期はなあ・・・そうなると,例の場所しかないが・・・しかし,あんまりあそこの情報ばっかり流すのはちょっと支障があるしなあ。でも,今日は仕事で溜まりまくったストレスを発散する日じゃしなあ。

● というようなわけで,けさは5時過ぎに起床。ポットにお湯を入れ,いつものようにコンビニでカップラーメンとおにぎりとコーヒーを買い,車を走らせること30分。始発のフェリーに乗り,深浦波止に到着。実は今日はもう1つ目的があった。この波止の攻略マニュアルを作るためには,いろんな潮での実釣データがあった方がいい。今日ダメなら,こないだのこともあるし,「潮の大きい日はダメ」と結論づけていいと思う。釣りにならないようなら埋立地の波止へ移動することにして,まずは早朝から深浦波止で釣ってみることにした。

● 6時10分ごろ現地着。既に先客が1人。コーナー付近で釣っている。荷物を運んで挨拶すると,アイナメを狙っているとのこと。投げ釣り仕掛けで青イソメのエサだったので,ちょっとどうかな?と思った。始めたばかりでまだ釣れてない,とのこと。その人は波止の上を歩き回って探っているようなので,今日予定していたポイントへ入った。釣り座を構えたのは,コーナーのすぐ先。前回,下げの潮がいい感じで流れる時間帯があったので,その時間ならもしかしてチヌが釣れるかも,という期待があった。

● 今日は尾道港の干潮が4時14分,満潮が10時48分の大潮。もう満ちに入っているので潮が速いかと思ったが,そうでもない。こないだは満ち潮は右から左へ川のように流れてお手上げだったが,今日は左から右へ流れている。マキエをして仕掛けをセットし,6時40分ごろ第1投。この頃にはちょうど潮の流れが逆になって,ちょっと緩んだ感じだった。

● この波止では満ちの潮はだいたい沖から手前へ寄せてくるので,遠投してもサシエが足元へ戻ってくる。早朝の時合いなのでアイナメ狙いで,1.5mのイカダ竿(ハリス2号・チヌバリ3号)1本で,足元を集中して攻めてみた。第2投で当たり。21cmのカサゴ。7時ごろ,20cmちょっとのアイナメ。さらに7時半ごろ,29cmのアイナメと21cmのカサゴが続けてヒット。今日の潮は右へ行ったり左へ行ったりで,まだ釣りにならないほど速く流れてはいない。ハゲの当たりも何回かあったが,合わせきれず。これなら今日はイケるか?と思ったが,その後当たりが遠のいた。

● 先客は帰ったようで,広い波止に1人きりの釣りになった。8時半ごろ,初めてコブダイの当たり。根ずれでハリス切れ。ここで1.8mの竿(ハリス3号・チヌグレ4号)も出し,コブダイも狙うことにする。すぐ当たり。今度は取り込めそうな型。この波止では小型と言える34cmのコブダイが釣れた。ここまでで5尾釣れて,この分ならこの前の土曜日の倉敷のマサさんの釣果に迫れるか?と期待十分だったが,その後潮が本格的に流れ出した。右から左へ一方通行の速い潮で,どうにも止まりそうにない。9時半ごろまで内側・外側といろいろポイントを変えてみたが,ノーヒット。やむなく,スカリを置いたまま生名港埋立地の波止へちょっと行ってみることにした。

● 着いてみると,驚いたことに波止は釣り人で一杯だった。10人くらい入っている。かぶせ釣りの人はいない。先端にサヨリ狙いの人が数人。外向きにフカセのチヌ釣りの人がポツポツと3人。内側にもメバル狙いの人。波止付け根に近い内側のポイント(倉敷のタクさんが入っていたあたり)が空いていたので,そこへ入った。時計は10時近く。満潮前なので,当たりがないことはあるまい・・・と,マキエをして第1投。いきなり当たり。コブダイ。合わせた瞬間にハリス切れ。イカダ竿では歯が立ちそうにないので,例のゴツイ仕掛け(道糸10号にケプラー10号・グレバリ11号の手釣り)を出してみた。さあ,いよいよお前の出番じゃ!頑張れよ!--- 足元へサシエを落とす。手釣りなので,指先で当たりを取る。着底の瞬間,手元に「コツコツッ」と当たりが来て,道糸がフワッと軽くなった。あっちゃ〜!こりゃアイナメじゃがね。 アイナメおるならイカダ竿にするかあ。 ⇒ イカダ竿にチェンジ。 ⇒ 即,コブダイ。ハリス切れ。 ⇒ 手釣りに切り替え。⇒ アイナメの当たり。合わせられず。・・・このくり返し。何回目かで,手釣りに23cmのアイナメがヒット。結局,コブダイよりアイナメの方がハリスの太さに鈍感だということがわかる。そこで,合わせやすいようにイカダ竿にケプラー6号のハリスでやってみた。またアイナメがヒット。しかし,コブダイは当たらない。フロロのハリスならほとんど入れ食いくらい当たるのに,ケプラーだとダメ。しかし,ついにケプラーにヒット!よっしゃ!デカい!--- が,なんと,ハリス切れ!!!! ケプラーの6号が,チモトからぶっつり切られた。いや〜,参りました!

● 最後の手段で,ケプラー10号のハリスにチェンジ。今度は当たりがない。時合いも過ぎたらしい。で,透明ハリスに変えると,当たりがくる。31cmのコブダイを1尾上げたが,ハリス切れは10回くらいあった。釣ったのが10時から1時間半ほどなので,当たりはめちゃめちゃ多かった。手に伝わる感触からは「取り込めるサイズかな?」と思うんだけども,なにせ足元でヒットするので竿と魚の距離が近すぎて,根ずれでなく力勝負でハリスを切られてしまう。魚を追いかけて左右に走ってもダメ。この小さい方の波止でコブダイを上げるには,根本的に仕掛けを考え直さないといけないようだ。ところでこのの間,フカセではチヌが2枚上がった。35cmと40cmくらいか。チヌが釣れるんなら外側でやってみようかとも思ったが,今日は西風が強く外向きだとモロに正面から風を受けるので,この釣り場は切り上げることにした。フカセの人から「HPを出しておられる方ですか?」と声を掛けられた。フカセ釣りの人にも見てもらっているのは,ちょっと嬉しい。

● 12時ごろ,深浦波止へ戻る。潮は緩んでいる。満潮から1時間ほど過ぎているのでどうかな?と思ったら,再開後第1投で当たり。クジメだった。その後アイナメが連発。どうやら,今が今日一番の時合いらしい。弁当を食べるヒマもなく,1時半ごろまで釣りに熱中。小型ばっかりだが,アイナメがだいぶ釣れた。当たりは非常に小さく,合わせが難しい。空振りも何度か。しかしとにかく魚の気配が1時間以上続いたので,この時間帯は楽しかった。不思議なことに,今日は大きい方の波止では足元でコブダイがほとんど当たらなかった。下げに入ってから潮がほとんど止まったのでちょっと遠投すると,コブダイがポツポツ当たる。しかしハリス切れで取り込めず。2時過ぎごろから当たりがなくなったので,弁当を食べた後3時に納竿。アイナメのキープサイズの目安は23cmと決めているので,そのサイズを超える5尾と,カサゴ2尾・コブダイの大きい方1尾を持ち帰り,あとはリリース。ちなみに,釣れた魚は全部で14尾。寸法の合計は333cm。3日前の倉敷のマサさんの釣果が354cmなので,アイナメ1尾分くらい負けた。でも今日は広い波止でゆったり釣れて,当たりもまずまずあったので満足。小さい方の波止へ行ったのは10時〜12時の2時間だったが,この時間帯を1時間前倒しして9時〜11時にしていたら,両方の波止でもっと釣れていただろう。

  本日(3/12)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・コブダイ(34・31cm) 2尾

   ・アイナメ(29・24・24・23・23・22・21・21・20cm) 9尾

  ・クジメ(19cm) 1尾

  ・カサゴ(21・21cm) 2尾


◆ 2002/2/24 (日) 因島・小用波止 / 生名島・深浦波止

〜 来週の実釣はここに決まり! 〜

● きのうの土曜日は,朝一番から9時ごろまで須波で釣った。釣果ゼロ。当たりはハゲっぽいのが2〜3回のみ。他にかぶせ釣りの人が3人来ていたが,9時までの時点では誰も釣果なし。前の週には41cmのチヌが上がったそうだが,きのうはほとんど魚の気配がなかった。2〜3時間だけの釣りとは言え,これで今年に入って須波では2回連続ボウズを喰らった。この次に須波へ行くのは,1か月くらい先になりそう。

● 来週は「月刊釣り情報」の取材が予定されている。釣り場候補として,瀬戸田・小用・深浦(生名島)の3つを考えた。このうち瀬戸田は,釣り座が確保できればチヌの1枚や2枚は固いが,人が多いと釣りづらい。万一ひとりで釣行することになったときのスペアとした。今日のスケジュールは,午前中小用で釣ってみて状況を確認。午後は生名島へ渡って,深浦で試し釣り。満潮が朝の9時ごろなので,小用で釣る時間帯は条件がいい。問題は,コブダイ以外の魚が釣れるかどうか ---

● 朝5時半ごろ家を出て,現地に着いたのが6時20分ごろ。まだ薄暗い。先客は,波止付け根付近にメバル釣りの人が一人。全然ダメ,とのこと。この波止でメバルが釣れたという話は,去年からほとんど聞かない。今日の釣り座は,L字の曲がり角のところ。ここから潮に乗せてサシエを沖へ流すようにして釣る。コブダイ狙いなら先端の方がいいが,チヌを狙うならたぶん曲がり角の付近がベスト。潮は半分以上満ちていて,釣り座の前は右前方へ流れる潮が非常に速い。

● いきなり結果を言うと,小用では7時〜10時ごろの時間帯を釣った。ほぼ満潮前後のいい潮だったが,当たりはほとんどなし。釣れたのは20cmのカサゴ2尾のみ。あとは,コブダイのバラシ(ハリス切れ)が1回。カサゴかフグっぽい小さな当たりが3〜4回。それで全部。去年はこの時期に釣ったことがなかったが,今日のような状況だと来週も期待できそうにない。ということで,実釣の釣り場候補から小用が消えた。これで生名島がダメだったら,非常にまずい。祈る気持ちで,フェリー乗り場へ向かった。

● 生名島へは全く行ったことがなかったが,フェリーの乗り場を何人かの皆さんからメールで教えてもらったので,場所はすぐわかった。因島・長崎桟橋発10時40分のフェリーに乗って,2〜3分で目の前の生名島へ到着。フェリーから左手に波止が見えていたので,あれがランキング1位のコブダイが釣れた波止だろう,とは思った。しかし万一間違いだといけないので,一応島をぐるっと回ってみた。車でちょっと走ると,生名港に出る。ここにも波止があって先端に釣り人が入っていたが,あまり広くない。あとは島全体がきれいな砂浜の海岸線で,投げ釣りのグループもちらほら。どこでも海水浴ができそうな白砂青松の風景が続いているが,波止はない。やはりさっきの波止に間違いないので,近くに車を停めて歩いて下見に行った。この波止はフラットな作りなので,釣りやすそう。フカセの若者グループが3人,帰り支度をしていた。当たりもなかった,とのこと。折れ曲がったあたりにサヨリ釣りの年配の釣り人が2人。ギャング針をサビキのように連ねて,サヨリを引っ掛けて釣っていた。ポツポツ釣れている様子。あとは先端に1人。かなり広い波止なので,大勢でも入れそう。曲がり角のちょっと先を釣り座にすることにして,荷物を運んだ。 釣り始めたのは11時ごろ。もう満潮から2時間近くたって,下げに入っている。潮は右から左へゆっくり流れているが,釣りに困るようなことはない。とりあえずさっき小用で使っていた短い方のイカダ竿(1.5m)を出して,足元にマキエをした後サシエを投入。苦しい戦いの始まりだった

● 足元に第1投。水深がかなりあり,サシエが沈むのに時間がかかる。満潮時で10m以上はある。着底した瞬間,いきなり「ゴツン!」という当たり。足元へ潜られて,あっという間にハリス切れ。1.5mの竿に2号ハリスでは,勝負にならなかった。先にアイナメを狙うつもりで短竿にしたのが失敗。今度は1.8mの竿に,ハリス3.5号でやってみた。またすぐ当たり。またもハリス切れ。今度は根ずれだった。仕方なく,2.1mの竿にチェンジ。ハリスはケプラーにした。案の定,ケプラーだと食いが落ちる。コブダイなら置き竿でも問題ないので,ちょっと竿を置いて手を休めていたら,竿先がフワフワ動いている。合わせる。デカい!沖へ向けて一気に走った。竿でためると,今度は左へ。足元で掛けているので魚との距離があまりなく,道糸を送り出すしかない。少しずつ魚の引きに合わせて2〜3m引き出したところで,ラインブレイク!上げてみると,サルカンと道糸の結び目で切れていた。根ずれだろう。そこで今度は,道糸が根にこすれるのを避けるために,ケプラー糸のハリスの長さを2mくらいにしてみた。当たり。今度は取り込んじゃる!--- ところが,なんとハリス切れでバラシ!--- アンビリバボー!おまえ,ケプラーを切って行くな〜!

● もうこうなったらアレしかない。といっても,ワイヤーハリスなんかは持ってない。イカダ竿にワイヤーハリスじゃあんまりだし。取り出したのは,「根付糸」。チモトに使う麻で編んだ糸で,こいつなら少々のことでは切れないはず。これを2mほど切って,ハリスとして使う。そして・・・当たり!よっしゃ〜!今度こそ!---- えっ?うそ〜!バラシ?--- 上げてみる。絶句。根付糸がブッツリ切れている。もうお手上げ。これ以上太いハリスは持ってない。ほんまにワイヤー持ってくるんじゃったかー!(写真左から順に,だんだん太くしていったハリス。全部切られた)

● ここまでで,コブダイの当たりは4回。全部違う仕掛けで,全部負け。釣り始めてからまだ1時間もたっていない。この波止は,潮がゆっくり右へ行ったり左へ行ったり止まったりで,潮加減は最高。しかも下げでこれだけ当たるなら,満ちを釣ったらもっと当たりが出るだろう。今日はその後竿を2本にして釣ったが,やっぱり色つきのハリスと透明な(フロロカーボン)ハリスとでは雲泥の差がある。透明なハリスで,しかも細いほど当たりが多い。結局カキが底をつく1時半ごろまで釣って,コブダイは10回近くヒットした。取り込んだのは,ラストに掛かった37cm1尾のみ。バラしたやつは全部,最低でも55cmはあっただろう。今日の小用の状況を考えると,来週の取材場所はもうここしかない!--- ただ,不安が1つ。いや2つか。第1に,ここコブダイ以外の魚がおるんか?--- 波止の形を考えると,アイナメをはじめとするいろんな魚が居着いていそうな雰囲気はある。ただ,たとえサシエが近くに落ちてきても,巨大コブダイがうようよ泳ぎ回っとる中に割りこんでサシエをついばむような度胸のある魚が果たしておるか? これが問題である。さらに,こっちの方が大きい問題だと思うが,今回の取材は「かぶせ釣りの釣り方」を紹介するという目的もあるそうだ。かぶせ釣りと言えば,普通は手釣りかイカダ竿を使う。でも,ここのコブダイを相手にイカダ竿を使う必然性は何もないのだ。磯竿にワイヤーハリスというのが,この波止での正しい釣り方であることは間違いない。しかし果たして,それをそのまま紹介していいものか?「かぶせ釣りゆうのは,ワイヤーハリスを使うんか。初めて知ったわ〜」と世間の人に思われるんじゃなかろうか?コブダイ狙いのときはそういうのもアリよ,というふうに解釈してくれりゃええんじゃけど・・・。世間一般に知られとるかぶせ釣りの姿とは,だいぶかけ離れとるしなあ。--- イカダ竿で当たりをバンバン出してバラシまくるのと,磯竿で少ない当たりを取って巨大魚を引きずり上げるのと,どっちを選択するか?--- コブ狙いの人と他魚狙いの人とに分かれて釣るのが一番いいが,今日はコブダイ以外の魚と思われる当たりは1回しかなかった。道具を片付けるために置き竿にしていたら,最後にアイナメっぽい当たりがあった。しかし空振り。あれがアイナメならなあ・・・ とにかく,場所はここ。釣り方はこれから考えることにする。

 

※ 帰りに深浦の立石港で井原の陽二さんたちの写真を見ようと思ったのですが,フェリーが目の前に止まっていたのでつい乗ってしまいました。今度行ったときには忘れずに見ておきます。

  本日(2/24)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・コブダイ(37cm) 1尾

   ・カサゴ(20cm) 2尾


◆ 2002/1/26 (土) 生口島・茗荷(瀬戸田高校裏)波止

〜 何はともあれ今年の初チヌ 〜

● きのう,親会社から2002年度の契約書が送られてきた。ぼくはいわゆる「契約社員」で,契約は1年ごとに更新される。例年この頃が契約更改の時期に当たり,いつクビを切られるとビクビクしながら過ごしている --- というほど切羽詰ってはいないが(ホントか?),以前よりも不安要素は大きい。世の中が不景気ということもあるが,何と言ってもこのHPである。社員の皆さん,かなりこのHPをチェックしとるらしいし。見てもらえるのは嬉しいが,「あいつは田舎で釣りばあしよる(東京の人はこんなコトバ使いませんね)」と思われているに違いない。実はきのうも,昼飯のついでにタイム松永店へ注文しといたイカダ竿を取りに行ったら,幼なじみの同級生とばったり出会った。彼は仕事で来たそうだ(呉服屋さんなので,釣具店のおばちゃんに着物を売りに来たらしい)。--- きっちり言われましたよ,ええ。「自由業の人はいつでも釣りに行けてええねえ」。--- 誤解じゃ〜!わし平日は朝から晩までパソコン叩いとって,外へ出るんは週末だけじゃで〜!

● と,言い訳も済んだところで本日のレポート。とりあえず向こう1年は今の仕事が続けられることが決まったし,今日は心おきなく半日釣りを楽しもう!(午後は仕事ですよ,念のため)と思ったところが,天気予報は最悪。今日は午前中が50%・午後が90%の降水確率で,午後は確実に雨らしい。今日は潮見表の満潮が午前9時頃。行き先は瀬戸田なので,どっちみち10時半ごろには下げの潮が流れ出して釣りにならんし。それまで雨降るなよ〜。

● 6時半ごろ起床。外へ出てみると,けっこう風が強い。こりゃ瀬戸田はムリか,といったん田島へ向けて車を走らせたが,やっぱり思い直してUターン。瀬戸田へ向かった。7時20分ごろ着。波止には人影なし。釣り場は当然,こないだマサさんがチヌを4枚上げたポイント。今年になってまだチヌ釣っとらんし,縁起もんじゃないが1枚は上げときたい。そしたら後はいろんな波止にアイナメ行脚に出ようと思っている。しかし・・・案の定,風が強い。空はどんより曇って,いつ雨が降ってきてもおかしくない。竿は1.5m,1.8m,2.1mと3本持ってきているが,風の強い日に何本も竿を出すとトラブルの元なので,今日は1.8mの竿で勝負することにした。道糸は4号・ハリスは2.5号・ハリはチヌグレ3号という,ヒジョーに中途半端な仕掛け。メインはチヌだが,こないだ立て続けにコブダイにもハリス切られとるし。できれば両方釣ったろう,という色気もある。

● まあ,それにしても今日はタフなコンディションではあった。潮を含んだ風が正面から吹いてくるので,目にしみてボロボロ涙が出てくる。寒いので当然,鼻水も出る。きちゃない。釣り始めた頃には既に半分以上潮が満ちていたので潮の流れは悪くないが,釣り座の目の前に流れモが寄ってきて道糸にからむ。風で道糸がふけるので,手返しのリズムも悪いし,当たりが取りづらい。

● 魚の気配は,ある。パタッと当たりが止まる時間帯と,立て続けに当たりが出る時間帯が交互に来る感じ。ところが,当たるのはフグばっかり。コツコツッという感じで,エサを取っていく。たまに目先の変わった当たりがあっても,掛かるのはチビのカサゴにアイナメ。いかに条件が悪いとはいえ,このポイントでは今年に入ってマサさんも俊一さんもチヌを上げとるし,ボウズじゃちょっとなあ・・・。プレッシャーの中黙々とサシエを打ち返すが,時間は過ぎるばかり。9時を過ぎて潮止まりが近づき,サシエの着底ポイントも落ち着いた頃,初めてチヌの当たりが出た。合わせると,確かにチヌらしい手ごたえ。バラすなよ〜!・・・無事,タモ入れ。34cm。はあ・・・えかった。もうこれで,いつ雨降ってもええで。

● 結局その後が続かず,10時半を過ぎるときっちり下げの潮が流れ始めた。同時に小雨がポツポツ。当然,即納竿。まあ予定どおりというか・・・天気予報どおりに雨が降り出したが,その前に釣りをやめることができて,目標のチヌも1枚釣れて。この波止はもうしばらくして条件のいい日に再チャレンジすることにして,次回からはしばらくアイナメを求めていろんな釣り場を転々とさすらうことにする。とりあえず明日の午前中は,雨の予報なので神島外浦をキャンセルして,近場の田島(第1候補は小箱波止)でお茶を濁そうかと思う。

  本日(1/26)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・チヌ(34cm) 1尾

   ・アイナメ(21cm) 1尾

※ その他,外道(フグ・カサゴ)。


◆ 2002/1/13 (日) 尾道市浦崎町・満越波止

〜 冬のかぶせ釣りの醍醐味 〜

● 今日は子供らに昼ゴハンを食べさせてから映画に連れて行く予定。本当は朝から出かけるはずだったが,「お出かけは昼からにしようでー」と無理やり説得して,昼前まで釣りに行くことにした。時間もないし,きのうの夕方調達したカキは明日に取っておかないといけないので,近場でちょっとだけ竿を出してみた。行き先は,家から車で10分ちょっとの満越波止。この波止は「く」の字になっていて,曲がり角から先がポイントになる。ハラミの時期はチヌがよく釣れるが,冬場はほとんど釣ったことがない。ただ,港の隣にある鳥居横の短い波止(今はハシゴがないと登れない)では春に何度か竿を出したことがあって,20cm級のアイナメはわりとよく釣れた。コブダイもかなりの大型がいる。水深は,足元で満潮時5mくらい。沖は砂地なので,根掛かりはほとんどない。柱の上に波止が立っていて潮が下を通るので,アイナメは居着いていてもよさそう。水深があまりないので,厳冬期はダメだろう。

● いったん仕事場へ出てから,8時過ぎに出発。日曜日で車もすいているので,あっという間に現地着。案の定,釣り人は誰もいない。今日は晴天で風もなく,最高のコンディション。今日瀬戸田へ行きゃえかったな・・・と思いつつ,波止へ荷物を運ぶ。ちょっとでも水深がある方がいいかと思って,先端の灯台下に釣り座を構えた。8時半ごろから釣り開始。タックルはきのうと同じ。今日は満潮が昼前ごろなので,まだ潮位が低い。きのうの小箱の感じから言っても,たぶん潮が高くならないと当たりは出ないだろう。--- それにしても,全然当たりがない。30分ほどやって一度も当たらないので,釣り座を移動。曲がり角のちょっと先まで戻る。こちらでも,当たりがないまま30分ほどが経過。活性が低いようなので,ハリスを1.5号,ハリをチヌ2号に落とした。アイナメは経験上ハリスの太さに敏感な魚ではないが,食い込んだときの抵抗をちょっとでも少なくした方がいいと思うので。

● 9時半ごろ,初めて当たった!しかし,心の準備ができていなかったため,合わせが間に合わず空振り。典型的なアイナメの当たりだった。アイナメは,活性の高いときは「コツン」と手元に伝わる当たりが来るが,冬場の食い渋りの時期は,「フワッ」と,竿先を浮かせるような当たりしかこない。浮いた竿先は,すぐに再びおじぎする。これはアイナメが吸い込んだカキを吐き出したときの動きで,このとき合わせても手遅れ。竿先がおじぎする前に合わさないと掛からない。きのうの小箱での当たりも,ほとんどこれだった。このときの心境は・・・「しもたー!今のが唯一のチャンスじゃったかもしれんのに〜」。--- 実際冬場の釣りでは,一日にたった1回の当たりを合わせそこねてボウズを喰らったことが,過去に何度となくある。そこに魚はいても,活性が低いとエサに反応しない。まして一度違和感を感じてカキを吐き出しているわけだから,当然警戒もする。今日も,このあと3投くらいは反応がなかった。

● こうなると,釣る方も必死になる。潮加減から言っても今が一番のチャンスに違いないし,次の当たりは絶対外せん!息を詰めて竿を握るので,呼吸もゆっくりになる。--- 10分ほどして,再度の当たり。これも,サシエを吸い上げるように「フワッ」と竿先が浮いた。今度は反射的に合わせる。掛かった!まずまずの手ごたえ。足元のカキにこすれないようにして,一気に巻き上げる。狙いどおりのアイナメだった。ジャスト30cm。時刻は9時45分ごろ。

● 結局その後10時半まで釣ったが,あとはフグの当たりが数回あったのみ。正味2時間釣って,アイナメ1尾。しかも,当たりはたったの2回。冬場のかぶせ釣りの典型的なパターンだった。たった1回か2回の当たりを根を詰めて待ち,シビアな当たりを取って大型の魚を1尾釣り上げて帰る --- これで満足感を覚えるようでないと,かぶせ釣りは続けられない。今年の冬は,いろんな波止へ1尾の魚を求めて「アイナメ行脚」に出てみようかと思う。

  本日(1/13)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・アイナメ(30cm) 1尾 


◆ 2002/1/12 (土) 田島・小箱波止

〜 ちょっと盛期を過ぎたかも・・・ 〜

● 今日から3日間は天気予報はきれいに晴れマーク。きのうはセーターも脱ぐほどの陽気だったので,今日の釣りは期待十分。潮は,満潮が午前11時ごろの大潮。仕事もあるし,釣りは昼ごろまで。晩のオカズくらい釣れれば申し分ない。前回(12/29)とほとんど同じ条件で,時期的にもいいので,今日も30cmオーバーのアイナメを最低1本は釣りたいところ。カキは,きのうの午後採りに行った。ふだんは散歩をする時間帯に,散歩の代わりにカキ採り。使うエネルギーは散歩ほどではないと思うが,潮位があまり下げてなかったせいもあって,けっこうしんどかった。

● 朝7時前に起床。多少日が長くなってきたのか,もう釣りができるくらいの明るさになっている。コンビニに寄って,田島へ。現地に着いたのは7時半近く。ところが,腕時計を見てビックリ。2時10分を指したまま動いていない。この時計ももう20年くらい使っているので,どうやら寿命らしい。安物なので買い換えれば済むが,今日の釣りは時計なし。時合いは潮の流れでだいたいわかるが,何時ごろ魚が釣れたかを確認できない。まあ,時々車に戻って車の時計を見りゃええか --- (実際は釣りにのめり込んで車へは戻らず) 

● 今日も,先客はなし。思ったより風が強い。外向き正面(左前方)からけっこう吹いている。これだと,外向きはちょっと釣りづらい。イカダ竿2本とクーラー,それにカキの入ったバケツとタモ・スカリの入った袋を下げて,波止のフェンスのすき間をくぐる。釣り座は,前回釣ったポイントよりやや先端寄りに構えた。食いが立っているときは波止全体で釣れるが,食いの悪いときは時々場所を替えて探っていく方が釣果が上がる(今日は2,3箇所を移動した)。タックルは,大物に備えて今日は前回よりやや太めにした。1.8mのイカダ竿に道糸2.5号。ハリス2号。ハリはチヌ3号。もう1本,短いイカダ竿も出して捨て竿にしておく。

● 風もあるので,まず港内向きで15分ほどやってみた。当たりなし。次は外向き。こちらでも当たりなし。30分以上たってからやっと当たりが出たが,どうもアイナメのようではない。2,3回空振りした後掛かってきたのは,8cmほどのササノハベラ。正月明けでもコイツが掛かってくるとは,まだ水温が十分下げていないせいか?小さいので水槽で飼うことにして,バケツにキープ。--- それにしても,今日は魚の気配が薄い。満ちの潮が波止先端方向へそこそこ流れていて,この波止としてはいい時間帯だと思うが・・・。1時間以上たった頃,外向きでようやく20cmちょっとのアイナメがヒット。それでも,まだ魚の活性は低い。多少気配は出てきたが,サシエをなめるような小さな当たりばっかりで,アイナメ特有の「コツン!」という鋭い当たりが全然出ない。

● 潮がだいぶ満ちてきて,まもなく満潮かと思う頃,モヤモヤした当たり(というか,竿先の揺れ)に反応して思いっきり合わせると,何やら魚が乗った。けっこう暴れる。コブダイか?と思ったが,アイナメだった。30cmあるなしの型(後で測ったら29cm)。上げてみると,ハリが口ではなく頭(ひたい)に掛かっている。どうやら,エサに近づいたところを運悪く引っ掛かったらしい。それだけ活性が低いということだろう。時刻は,たぶん10時ごろ。その後ちょっと魚の活性が上がってきて,ちょっといい当たりが出るようになった。しかし,空振りも多い。内でも外でも当たるが,今日は外向きの方が掛かる率は高かった。結局,満潮の潮止まりまでに釣れたのは全部で5尾。29cm以外は,22〜19cmの小ぶりのサイズのみ。腹のすき具合から判断してそろそろ昼かな,と思う頃に納竿。小さめの4尾はリリースして,29cmのを1尾だけクーラーに入れた。荷物を車に積んで時計を見たら,測ったように12時の直前だった。

● 今日は,当たりの回数は前回の半分くらい。アイナメでなさそうな当たりも混じった。しかし,アイナメの当たりを全部拾うことができていたら,釣果は軽く10尾は超えていただろう。毎度のことだが,やっぱりアイナメは手ごわい。特にこれから活性が低くなってくると,合わせが遅れたらほとんど掛からない。今日の5尾のうち,(当たりの感触から判断して)合わせのタイミングが遅れても掛かっていただろうと思うのは2尾。残りの3尾は,合わせが遅れたらエサを取られていたと思う。そうやって実際エサを取られたのが10回近くあった。置き竿の方のサシエも時々取られていたが,置き竿に掛かってくれるほどアイナメは甘くない。結局,竿は1本で十分ということ。しかし,この波止は1月末ごろまではもっと釣れてもいいはずだが・・・まあ,日によってムラもある。次回に期待したい。今日は多少風はあったが,天気はよかったので満足度はそこそこ。フェンスの手前では,家族連れがサビキでコノシロをだいぶ釣り上げているようだった。

  本日(1/12)の釣果  (かぶせ釣り)

   ・アイナメ(29〜19cm) 5尾 

 

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