2014/4/13 up

大人の英文法081−V+動名詞  

 

「動名詞のみを目的語にとる動詞」は,中学の学習範囲です。

(a) We enjoyed singing karaoke. (私たちはカラオケを歌うのを楽しんだ)

       S       V                    O

この文の enjoy singing は「歌うことを楽しむ」の意味ですが,singing の代わりに to sing

(名詞的用法の不定詞)を使うことはできません。

その理由をあえて説明するなら,058 動名詞とはで述べたとおり,不定詞と動名詞には

次のような対比があります。

・不定詞=未来志向/個別の「行為」を表す。

・動名詞=抽象的な「ことがら」(一般論・習慣)を表す。

(a)の singing karaoke は「カラオケの歌唱」という意味の純粋な名詞に近いものとして意識

されており,そのために動名詞を使う方がしっくりくる,というわけです。

073 V+to doで挙げた,後ろに不定詞を置く動詞と対比してみましょう。

V+to do

agree(同意する),decide(決心する),expect(予想する),hope(望む),intend(意図する),manage(どうにか〜する),offer(申し出る),plan(計画する),promise(約束する),refuse(拒む),want(欲する)など

V+〜ing

avoid(避ける),consider(考慮する),deny(否定する),enjoy(楽しむ),escape(免れる),finish(終える),give up(あきらめる),mind(いやがる),practice(練習する),put off/postpone(延期する),stop(やめる),suggest(提案する)など。

 

・I decided to study [×studying] abroad. (私は留学することを決心した)

・I considered studying [×to study] abroad. (私は留学することを考慮した)

 

不定詞は未来志向の表現なので(→057 不定詞の本質),〈V+to do〉の形をとる動詞の

グループはこれから〜することを…する」という意味を表すものが多い,とは言えます。

一方,〈V+動名詞〉の回避〉や〈中止〉などの

ネガティブな意味を表すものが多いとも言われますが,enjoy や suggest など,そうとは

言えないものもあります。したがって,このタイプの動詞は個別に覚えるのが効率的です。

中学ではたいてい,enjoy・finish(・mind)を学びます。受験参考書などには,MEGAFEPS(D)

(メガフェプス(ド))という覚え方を示しているものもあります。これは,Mind,Enjoy,Avoid,

Finish,Escape,Practice/Put off,Stop(,Deny)の頭文字をつなげたものです。


073 V+to doの説明とこの項(081)の説明を合わせると,〈他動詞+to do/〜ing〉の形を

とる動詞には,次の4つのタイプがあることになります。

(1)to doの代わりに〜ingも置けて,意味がほとんど変わらないもの

(2)to doの代わりに〜ingも置けるが,意味が変わるもの

(3)to doは使えるが〜ingは使えないもの

(4)〜ingは使えるがto doは使えないもの

 

(3)(4)は上で説明したので,次に(2)のグループに属する動詞を取り上げます。

学校で主に習うのは,remember とforget。そのほか受験対策としては try と stop も

習いますが,ここでは割愛します。

(a) Remember to lock the safe. = Don't forget to lock the safe.

 (金庫にカギをかけるのを覚えておきなさい[忘れないようにしなさい])

(b) I remember locking the safe. (金庫にカギをかけたのを覚えています)

(c) I'll never forgot visiting the museum. (その美術館を訪ねたことを私は決して忘れない)

これらをまとめると,次のようになります。

+to do

+〜ing

remember

(これから)〜することを覚えておく

〜したことを覚えている

forget

(これから)〜することを忘れる[〜し忘れる]

〜したことを忘れる

remember/forgetに続く形のポイントは,次のとおりです。

・不定詞(to do)は「未完了の行為」を表す。

・動名詞(〜ing)は「完了した行為」を表す。

上の(a)では,カギをかける行為は未完了ですね。一方(b)(c)では,lock や visit という行為は

既に完了しています。次の形はコーパスでの頻度が高いので,丸暗記しておくといいでしょう。

・ Don't forget to do. = 忘れずに〜しなさい

・ I'll never forget 〜ing. = 私は〜したことを決して忘れない

 

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