2003年08月27日 up

〜 釣りレポート提出1周年記念エッセイ  (作:エスパーさん) 〜


                『 はや1年が過ぎようと 』

皆さん、どーも

私、伊藤圭一と申します

『さて誰でしょう♪』みたいなトコがありますね

今からなんやかんやと書いていくのにリングネームじゃしっくりこない部分もあり、あえて書きました

ちょうど一年前、思い切ってレポートを書いてまるさんに送り掲載してもらいまして、

その時の名前は『伊藤さんからのお便り』となってたんです

相談後、すぐにリングネームに変更しましたが一瞬でも本名で出ていたので私にはこれが始まりなのですよ

これは『かぶせ釣り』に触れた頃からの話です

レポート提出一周年を自分勝手に書いていきます

 

そもそも釣りを始めたのは父親の影響です

幼稚園の頃からでしょうか

半ば強引な夜釣りなんかもありましたけど決して嫌いじゃなかった

置き竿につけた鈴が『チリン、チリリン』と鳴り、合わせも入れずリールを巻く

お子様サイズ3.6mの投げ竿を股にはさんで見よう見まねでしゃくっては巻いてしゃくては巻いて・・・

真っ暗な水面を赤いジェット天秤が走ってきて、その後ろには水しぶきを上げながら魚がついてくる

この瞬間がたまらなく好き

海から何かが上がってくるのがとても楽しみで、今でもそれは変わらない

いいおっさんになってきたけど、魚釣りの心は子供の頃のまま(だろう)

 

去年の春前、釣りバカな保険屋のおっちゃんに『かぶせ釣り』ってどうやるん?と聞いた

おっちゃんの専門は落とし込みだからはっきりした返事は返ってこなかったけど

『カキの身にハリを刺して殻付きのまま沈める するとアイナメなんかが釣れる』と教えてくれた

イガイを使った落し込みの様な感じを想像していた

なぜかアイナメがいるのは浅瀬に浮いている発泡スチロールの下

おっちゃんが「そこら辺についているカキを採って・・・」と言っていたから

私の想像するそこら辺とは『船を係留するときなんかに使う発泡スチロール』のことだった

でも小さい頃に岩についたカキを採って食べたことがある

無知な訳ではなかったが、そんな事を想像していた

やがて興味も深まり『かぶせ釣り』と入力してインターネットで情報を集めだしたんです

色々と出てきて見れるものは全部見てみた

次第に姿がはっきり見えてきて釣り魂に火が・・・

とにかく情報第一の考えで毎日のように『かぶせ釣り』について考えていた

そんな時、見つけたのがまるささんのHPです

他のHPに比べても格段に情報が多いし、なんと波止から釣るということ

しかも同じ広島県

自分の中には『いかだからのかぶせ釣り』という概念はなかったから即ブックマークへと登録しました

竿・仕掛け・ハリの刺し方などが写真で解説してあり初心者の私にもわかり易い内容

レポートもありがたい経典のように何度も見返してました

そして3月になり『かぶせ釣り』を初めてやることになりました

朝早く起きてカキを採りに行きそのままじいちゃんの家へ

そして一緒に釣りに行きました

『かぶせ釣り』は4月ごろからだというじいちゃんの意見を無視してカキオンリーで釣り場に立ちました

「釣れなくてもいい かぶせ釣りがしたい」という気持ちが先に出てついに竿を出すことができます

竿は前にもらった物でしたけど、実は何の竿か分からなくて放っておいたんです

じいちゃんに『この竿は?』と聞くと『おお、ええ竿じゃないか』とかぶせ釣り可能と言うんで早速これでやりました

かなり後で分かったんですがこの竿、普通のより穂先が硬くて

でもこれが「普通」と思って釣ってたから初めて見る穂先の細いイカダ竿が不気味に見えましたよ

それでも当たりが取れれば十分ということで愛用してました

道具は仕事で使うハンマーとヘラをそのまま持ってきてカキをガンガン割って撒き餌に

カキにハリを刺すけど解説で見たほどうまくいかないんで大変です

『要は外れなければいい』

貝柱だけには頼らずなんとかなってきました

水深は2mくらい いや、ないかも

ハリの付いたカキを足元に落として道糸を張る

クセだらけの道糸と硬い穂先の最悪コンビに悩まされながら何投目かに当たりがありました

穂先が少し押さえ込まれて、ほんのちょっとで浮いてきます

カキを採られました

『今のが当たりか?』という感じでなにが起こったのかさえも分からない状態

またカキを足元に落とし当たりを待つ

するとまた穂先が動いた

『ん?当たりか??』と合わせるか合わせないか迷う間に穂先が浮く

『疑わしきは合わせよ』

即合わせ、即合わせと言い聞かせながら次の当たりを待った

ついに『かぶせ釣り初チヌ』の時がやってくる

ほんの少し押さえ込まれる穂先、ここだ!と合わせると今まで感じたことのない引きがする

『チヌか?!』

3m目の前で釣っているじいちゃんが『圭一、ゆっくり巻くんじゃ、ゆっくり』と言っている

気は焦る 竿全体を揺るがす突っ込みに興奮状態に陥ってしまった

チヌとは確信できないが心の中では『これはチヌ!』と言っている

まさか釣れるとは・・・の思いでリールを巻いた

やりとりは30秒もなかったが、やけに長く感じた

水面には銀色のチヌがいる 空気を吸わされおとなしくなっている

網ですくって喜ぶ私だ

じいちゃんも満足そうな顔でこっちを見ていた

32cmくらいだけど初かぶせ初チヌに興奮からなかなか醒めなかった

その後は調子にのってしまいバラシました

強引に巻いたのがいけなかった

なにはともあれ『かぶせ釣り』の楽しさを肌で感じました

その後も何度か行って5月の連休までボウズはなし

それ以降、エサ取りが多くなりシーズンオフになりました

毎日、一日に何度も日記・レポートを読んで勉強と妄想の毎日

メンバー写真を見ながら『まるささんてどんな人なんだろ〜?』といつも思ってました

時に『コブダイ』の大きさにちょっとびっくりしながらも頭はチヌだけでちょっと遠征して格好をつけてやろうと思いました

チヌを釣りに行きました

6月の終わり、カキは透明になりかけていいものがあまりなかったです

雨の中、転々と竿を出し続けるも釣れるのはヒトデとベラ

それでもカキで何が釣れるか!?という楽しみもあり苦痛に思うことは一瞬もありません

雨が本格的に降り始め、移動はもうできない状態になりました

「雨が降るから」と家族の反対を押し切ってきたからには何か釣らないと帰れない

すると今まで感じたことのない当たりがあります

当たればなんでも『チヌ』と想像してしまう変なクセがついてしまいニヤニヤしながら巻き上げると意外なヤツが

20cmらいの『アイナメ』

小さくともうれしくてうれしくてたまらない 

穂先の変化と何が釣れたかがとても楽しい

ケーソンからの流がきつくなったから少し根元よりに移動しました

延長前の波止で底の状態があまりよろしくない感じ

とにかく底がとりにくくて毎回カキが外れていました

そんな中、うまく底が取れて当たりを待っているとハッキリとした当たりが竿を伝わって脳みそまできたんですよ

すかさず合わせると竿が途中で止まる

どれだけデカイ魚が釣れたんのか興奮状態にまたも陥りまして・・・

でもチヌとしか思い浮かばず『苦節3時間、ようやく本命が・・・』とおもった瞬間、

波止と平行に一気に走り出す『チヌ』

あわわあわわと追いかけては巻く

右に行ったり左に行ったり

ドラグが滑るから締めながらやりとりを続けました

浮いてきたのは紛れもなく『チヌ』のはずが赤い魚

でも大きなサイズにさらに興奮 こうなりゃチヌでもなんでもいい

とにかく大きな魚が釣れてくれればそれだけで楽しい

タモのあるところまであるところまで誘導してすくい上げる

異魚種が釣れたことでなんか変な興奮状態が続く

『こいつ、もしや・・・』

シンボルはないけど『思いがけない初コブダイ』でした

大きさは当時の自分からしてみると『大きい』というだけで、その筋の方に言わすと『こまい』

たかが32cmで大喜びでした

大きな魚は刺身がいっぱい取れるという考えしかなく、家に帰るのが楽しみになってきた

家に帰りお披露目

このサイズでも『おお〜、大きいな』と言う

・・・これが普通ですよね

刺身と潮汁にして頂きましたが、なんも・・・

無知でした 刺身は贅沢にも熱く、潮汁は薄味、塩のみで

各自4切れまでは食べたもののあとは『食べんさい 食べんさい』の押し付け合い

誰ひとり口には出さないが、あまりいただけなかったようです

私はがんばって食べましたけど

 

この日に釣ったコブダイが私を変えたのかなと思います

『自分もまるささんのHPには入れるかな?』と思うようになりました

日に日に思いは強くなる一方で、あるレポートを書きました

これをまるささんに送ればいいんだけど、なかなか送れず悶々とした数日を過ごし、ようやく送ることができました

『なんとかなるじゃろ』

これを送って死ぬわけじゃないし、今送らなければいつ送ると言い聞かせ送信ボタンを押しました

『あー・・・、送ってしまった・・・』が正直なとこ

さて、これがどう受理されるのか

翌日か翌々日、早速まるささんから返事があり掲載していただけるとのこと

HPを見て自分の書いたレポートがあこがれの皆さんの中にぽつんとでもあるのがうれしかったな〜

数日、本名で出ていたけどすぐに書き換えてもらいました

今思えばどんな意図で書き換えてもらったのか覚えてませんが、別にあのままでもよかったかな〜とも思います

変に秘密ぶって隠してしまうから

う〜ん、やっぱりリングネームのほうがええかな カッコええし

その後しばらく掲示板の存在を知らず、知ったときはちょっとビックリしました

私の登場を快く迎えてくださる皆さんの言葉が書いてあったからです

あれはうれしかったです

11月のオフ会に参加し12月の忘年会にも参加して『かぶせ釣り』に触れてからは楽しいことばかりです

楽しくないことも探せばあるけどあえて探す必要はないですしね

 

まるささんのHPから始まった私の『かぶせ釣り』

たった一通のレポートから始まった『かぶせ釣り』の楽しい世界

釣りという半日常的な趣味を通じてここまで広い世界があるとは思いませんでした

皆さんとの関わりをこの先も大事にしていきたいと日々思う私であります

そうなると次のオフ会が楽しみでなりません

『かぶせ釣り』よりも『オフ会』にはまってるのかも知れませんね

そういやあ生名島で初めて見たマサさん、怖かった〜(笑)

 

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