(その2)


● かば焼き

面倒そうなので今まで敬遠していましたが,先日初めてアナゴのかば焼きに挑戦しました。調理の本ではたいてい目打ちを使うことになっていますが,やってみると思ったより簡単。目打ちなしでもさばけます。

(1)まず,アナゴの頭を切り落とします。

(2)次に腹を下にして置き,背びれの横から包丁を入れて背開きにします。包丁を中骨にゴリゴリ当てるような感じでゆっくり引いていくと,わりに簡単におろせます。

(3)次に,中骨の左右に軽く切り込みを入れて外れやすいようにし,頭の方から中骨をすき取ります。

(4)最後に背中側の身に沿って包丁を入れ,背びれを切り落として完了。

左が下処理のすんだアナゴ。右が身,左は残ったアラです(血はきれいに洗い落とすこと)。

焼くときの手順は,次のとおりです。(炭火で焼くのが一番ですが,ここではガスレンジで)

(5)2つ並んだレンジの片方でタレを作ります。小ナベに調味料(みりん3・しょうゆ3・砂糖1〜2・酒1くらいの割合)とアナゴのアラを入れて煮詰めます。砂糖はできれば三温糖で。

(6)同時に,もう片方のレンジに焼き網を置き,アナゴの身を白焼きにします。

(7)焼きあがったアナゴをタレのナベに浸して,すぐ隣の焼き網に載せます。これを3〜4回繰り返して,こげ目がついてきたら完成です。

 

右が完成した写真です。いや〜,これは最高の味!脂が乗って,ほとんどウナギと変わりません。自家製のかば焼きを一度食べたら,よその店ではアナゴは食べられません。


● 干物

写真はサヨリの干物の例です。丸干しよりも,開いた方が早く干し上がります。第1のポイントは,開いた魚の腹をよく洗って血や汚れを取ること。ワタの一部が残っていたりすると,痛みが早くなります。次に,バットかボウルに3〜5%くらいの塩水を作り(目安は,1カップ<200cc>の水に対して塩を小さじまたはティースプーンで1.5〜2杯程度),30分くらい漬け込みます(左上の写真)。これを取り出してキッチンペーパーなどで水気を吸い取り,右上のような市販の干し網に入れ,日当たりと風通しのよいベランダなどに半日くらい干します(陰干しでなく日の当たる場所でよい。扇風機の風でも可)。

 

右の写真が完成品。さっとあぶって食べると,市販の干物とはひと味違った美味しさです。なお,生干しなので保存は冷蔵庫で。カラカラに干して長期保存したいときは,塩水の濃度を10%くらいにして,2〜3日干しておきます。干すのは,冬の季節風が吹く晴天の日が最適。夏場はやめた方がいいと思います(だいたい10月ころからがよい)。


● 甘露煮

今回紹介する料理のうちで,一番手間がかかるのがこれ。佃煮も作り方はだいたい同じですが,正月のおせち料理用にハゼの甘露煮を紹介してみます。

まず,ハゼ(10〜15cmくらいのを30尾くらい)のウロコ・内臓・エラを取ります。内臓は簡単に取れますが,エラを取るのがちょっと難しい。口の下側のアコーディオンのように伸びる硬い骨も一緒に切ると,手早く処理できます。ただし口の下を大きく開けると煮くずれしやすくなるので,形をきれいに仕上げたいときはなるべく切り込みを小さくして,包丁の先で引っ掛けるようにしてていねいにエラを切り取ります。

 

次に,塩水で腹の中をきれいに洗い,汚れを取ります。続いて,焼き網で白焼きにします。このとき,火が強いと身が急に縮んで曲がるので,弱火で少しずつ乾燥するようにしてやります。焼きあがったら,干し網で1〜2日陰干しにします(ハゼを雑煮のダシに使うときは,干物と同じ要領で塩水に浸してから干す)。

 

煮る作業は,数時間かかります。

用意するものは,番茶(なければペットボトル入りのお茶)と酒をそれぞれ 1.5リットルくらい。それに砂糖・醤油・みりんです。最初に(臭みを除くため)ハゼに熱湯をかけるか,さっとゆでます。次にハゼを大き目の浅いナベに重ならないように並べ,番茶と酒(1:1の割合で,ハゼがかぶるくらいまで)を注いで,落としぶたをして(煮汁がなくなったらつぎ足しながら)2時間くらい煮ます。

 

次に,砂糖とみりんを2:1くらいの割合で加えます。目安は,30尾くらいのハゼを煮るのに砂糖2/3カップ・みりん1/3カップくらい。引き続き落としぶたをして,4時間くらい煮ます。煮汁(番茶と酒)は随時つぎ足すので,多めに用意しておいてください。煮汁がアメ色に変わってドロッとしてきたところで,最後にしょうゆを1/3カップほど加えて煮詰めます。しょうゆを入れすぎると辛くなるので注意。濃口(たまり)醤油を使うのも1つの方法です。煮上がったらそのまま冷まして,冷蔵庫で保存。2〜3か月はもちます。