◆ ヒジキ ◆

 

● ヒジキはコンブ・ワカメと並んで日本で昔から食べられてきた三大海草の1つだそうです。しかし,天然ヒジキの調理は難しい。市販の乾燥ヒジキのようなわけにはいきません。採取するなら,旬は2〜4月ころ。ひと株に5〜10本くらいの幹(軸)があり,全長は1mくらい。岩場・ゴロタ浜・波止などいろんな場所に見られます。特徴は,2cmくらいの太い枝が束になってたくさんついていることです。ヒジキの枝は中央がふくらんでいて,中に空気が入っているような感じの弾力があります。ヌメリはありません。軸も枝もしっかりしており,ホンダワラのような細く柔らかい感じではありません。

● 調理方法ですが,これは苦労しました。重曹を加えたお湯に入れると,さっと緑色になるのは他の海草と同じ。1分くらいで引き上げます。ゆでると,ところどころに茶色い部分が混じっていることがわかります。茶色い部分は枯れているので切り取り,緑色のところだけを2〜 4cmくらいの長さに切り分けます(下の写真)。

● 次に,ナベに湯をわかし直し(さっきゆでたお湯は真っ黒になっているので。これがヒジキの特徴です),塩を少し加えて20〜 30分くらい弱火でゆでます。なかなか柔らかくならないからです。これだけゆでても,市販のヒジキとは全然違うコリコリした食感のままです。

● 最後に,適当な食材と組み合わせて,味付けをしながら煮含めます。下の写真は,切干大根・油揚げといっしょに,「水+粉末だし+しょうゆ+砂糖」の味付けで10分ほど煮たものです。生ヒジキの食感はちょうど切干大根のような感じで,市販の乾燥ヒジキのようなフニャフニャした感触は全くありません。ホントにこれがヒジキか?という感じです。しかし,味はなかなかのものでした。見るからに栄養もありそうです。ぜひ一度お試しください。