◆ その他の貝 ◆

 

 

● 上の写真は一見どれも同じ貝のように見えますが,次のような3種類の貝が混じっています。大きさは,どれも直径1〜2cm程度です。

<イシダタミガイ>

まん丸い形をしており,石畳のような細かい模様がついています。左下のように,コケをまとっているものもあります。数の上では,このあたりの磯で一番多い巻貝です。

<スガイ>

ぼんやりした縞模様で,カラの頂点はとがっていません。フタは緑がかった色で,真中がふくらんだ分厚い形をしています。

<クボガイ>

正面から見ると三角形に近く,底の中央の穴があいています。食用種として知られるバテイラ(シッタカ)に,形としては一番近いです。

 

● 図鑑を見ると,これらの貝は特に食用種というわけでもなさそうです。塩ゆでにして身をほじって食べてみましたが,小さいので味はあまりよくわからない,というのが正直なところです。春の気配を食べる,といったところでしょうか。

● ついでに,イボニシもご紹介しておきます。環境ホルモンの影響でオスのペニスがなくなっている,と話題になった貝です。これも小さいのであまり食べ応えがありません。本によると,身に辛身があるので地方によってはカラニシとも言うとか。水槽に入れておくと他の貝を襲う獰猛な巻貝でもあります。