日記帳(06年3月19日〜3月26日)

 

 

家族4人とヨメのお母さんの合計5人で,山口へ1泊2日の旅行に行った。

デジカメを持って行くのを忘れたので,旅行記は出せず。日記で簡単に。

旅行に出る前日の晩は,ヨメの実家の広島に泊まった。

3月23日の午前9時ごろ,広島を出発。山陽道から浜田道へ入り,浜田まで

1時間とちょっと。天気は,絶好の旅行日和。ただし花粉が飛ぶ時期のため,

窓は閉めて走る。浜田から益田経由で津和野へ行く予定だったが,時間が

あるので益田で何か観光することにして,雪舟の博物館へ。地図を見て

探して行ったが場所がなかなかわからず,街中をウロウロしてようやく到着。

入場料大人100円。安い。しかし庭とかけっこう広そうで,ゆっくり見て回る

つもりが,館内へ入るとすぐに,説明係らしきオジサンが声をかけてきた。

博物館とかへ行くと,よくボランティアの説明員が近づいてきて,えんえんと

解説してくださる。今回のオジサンは博物館の専属の学芸員だったようで,

やはりと言うか,長い説明が始まった。平日でほかに客がおらず,わしらは

絶好の獲物といったところ。熱心なのはわかるが,ゆっくり見さしてほしい。

こういう経験をするたびに思うが,あの人たちの説明を聞いて喜ぶ客は,

果たしてどのくらいおるのか?迷惑に感じる人の方が,たぶん多いと思う。

それどころか,説明係がしつこく付きまとうせいで,その施設にはもう行き

たくないと思う客もいるだろう。実際我々も,この博物館の横にある庭も

見てみたかったが,外へ出るとさっきのオジサンがついて来たので,

また捕まってはいかんと,慌てて車に乗り込んだのだった。

それはそうと,どこかの国で「世界十大文化人」というシリーズの記念切手

が出されていて,その中にドストエフスキーやらモーツァルトやらと並んで,

東洋人としてただ一人,雪舟が入っているそうだ。生まれたのは岡山県

総社市のなんとか寺だが,益田で死んだらしいということで,ここに雪舟の

記念館があるのだそうだ。竹下総理がふるさと創生事業で全国の市町村に

1億円をバラまいたとき,益田市ではその1億円で雪舟の直筆の絵を購入

したという。オジサンがやたらに張り切っているのは,そういう市を挙げての

大プロジェクトの一翼を担っているという責任感もあってのことだろう。

でもオジサン,過ぎたるは及ばざるが如しですよ,やっぱり。

 

ここでだいぶ時間をロスして,津和野まで1時間半ほどかかり,着いたのが

2時ごろ。駅前の駐車場に車を停めて,近くの店で昼食。夕飯に備えて全員

軽いもので済ます。津和野の中心街は歩いて回れる距離なので,ゆっくり

散策。津和野は20年以上前に1回だけ来たことがあるが,とにかくコイ

印象しかない。子供らが「津和野って,何があるん?」と旅行前に聞いて

きたが,「コイがおるんよ」としか答えようがない。「そんなん,つまらん」と

言っていた連中も,さすがにコイには圧倒されていた。目の前の水路を,

7〜8kg級のコブダイ,もといコイの群れがウヨウヨ泳いでおるのだ。

そりゃ,圧倒されるわ。近くの店で聞くと,狭い水路で運動不足の上に

観光客がエサをやりすぎるので,ブクブクに肥えとるんです,だそうだ。

目をつぶって抱きかかえたら(するなよ),コブダイと間違えると思う。

あと,「日本一のコロッケ」とかいうのを売っている店で,1個130円の

コロッケを買ってみんなで回し食いした。素材はジャガイモのようだが,

クリームコロッケのような感触で,確かに美味かった。女4人はさらに

菓子屋巡り。いったん車に戻り,ちょっと離れた森鴎外記念館へ。

ここは入場料が大人600円。つきまとう学芸員,おらず。よっしゃ。

展示の中身は,まあこんなもんか?という感じ。隣に森鴎外の生家が

そのまま残っている。庭が広い。親は裕福ではない下級武士だった

そうだが,現代へ持って来ても「こういう家に住んでみたい」と思わせる。

津和野にはほかにも見たいところがあったが,時間がないので観光は

終了。湯田温泉へ向かう。

 

道路は信号も少なく渋滞もなく,山口の市街地へはスムーズに入った。

泊まった宿は「ホテルかめ福」。初めて行ったが,湯田温泉は国道沿いの

「街のど真ん中」にあり,ホンマにこんな所で温泉が出るん?という感じ。

ここを選んだのは,情報誌「じゃらん」の「ふぐコース」がついていたからだ。

お値段は5人で8万円くらい(酒代・消費税含む)と,わりと安い。

ホテルに着いたのが夕方6時過ぎ。夕食は7時を予約して,部屋に入り

さっそく大浴場へ。風呂はかなり広く,露天風呂つき。ただし街中なので

外の景色を眺めながら,というわけにはいかない。ひととおりの種類の

風呂に浸かって,夕食へ。

夕食は,1階の居酒屋ふうの個室で食べる。テーブルの上には,前菜の

盛り合わせと,大きな皿が2つ。乗っているのは,ふぐ刺しと皮の湯引き。

養殖のトラフグか?「刺身を食べたら鍋を出します」と言われたので,

まずは全員で刺身を食べる。子供らが前から「フグが食いたい」と言って

いたが,「おまえら,子供にはフグの繊細な味はわからんで」とか答えて

おいた。果たして連中の感想は,「こんなおいしい刺身,食べたことない」

だそうだ。ほんまか?フグの名前を有り難がっとるだけじゃないんか?

実際フグ刺しはポン酢の味が強いので,魚の味自体はわかりにくい。

特にここのポン酢はちょっと甘すぎて,個人的には今イチだった。

でもまあ,皆満足したんならええか。この後フグの寿司・吸い物・唐揚げと

出てきて,いよいよ鍋。こちらは,家族全員「普通の鍋じゃね」という評価。

ようわからんが,少なくともトラフグではないと思う。サバフグかな?

しかし,食べ終えた鍋をいったん下げて,残ったダシで作った雑炊は,

またしても家族一同「こんなおいしい雑炊,食べたことない」だそうだ。

オヤジは前に下関で1泊食事つき3万5千円のフグ専門店に泊まった

ことがあるので,この値段ならこんなもんじゃろ,という感想を持った。

まあ,皆フグが食えて感激したようなので,えかったえかった。

 

食事を終えたのが9時ごろ。このあとヨメと下の娘はホテルから徒歩

3分の岩盤浴へ。上の娘はカラオケに行きたいというので,歩いて数分

のはずのカラオケボックスへ連れて行ってやった。ところが途中で道に

迷い,ホテルの方角もわからんようになって,30分ほどかけてようやく

カラオケに到着。ほかに客おらず。10人くらい入れそうな広い部屋が

1時間千円(人数にかかわらず)。うちの近所のカラオケより安い。

ここで岩盤浴組も合流して,12時までカラオケ。寝たのが1時ごろ。

 

翌日の土曜日は,バイキングの朝食(種類が多いので食べ過ぎた)を

済ませて9時半ごろホテルを出発。秋吉台へ向かう。天気は最高。

石灰岩の露出する原野を横切る道路を経由して,秋芳洞観光。

洞窟から流れ出る川が入り口あたりで深い淵になっていて,デカい

魚が泳いでいるのが見える。イワナかサツキマスかわからんが,

釣り師の血が騒ぐ。洞窟の中は観光客がかなり多かった。

絵ハガキとかは照明を当てて撮影しているのできれいに見えるが,

実際の洞窟の中は薄暗いので,何が何やらようわからん。

30〜40分ほどで往復して,あとはまた土産物店巡り。

地酒の店があったので「一番美味い酒ください」と言ったら,

4合瓶で2,500円くらいの「秋芳洞なんとか」という大吟醸が出てきた。

2本購入。女らは饅頭や外郎を買いまくっていた。「外郎」,読める?

 

秋吉台を出て,美祢インターから広島へ。予想より距離があって

(150kmくらい),しんどかった。途中パーキングエリアに寄って

「ミンミンダッハ(眠眠打破)」という眠気覚まし用ドリンクを飲んだが,

特に効果があるような感じでもなかった。広島のヨメの実家に

おばあちゃんを送り,ちょっと休憩してまた高速に乗って福山へ。

家を出てから帰るまでの総走行距離は,700km弱。

運転はくたびれたが,大きなトラブルもなく楽しい旅行であった。

 

 

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