日記帳(08年8月18日〜9月9日)

 

 

週末から今日にかけて,3泊4日で東京へ出張していた。

「宿題」をごっそりもらってきたので明日から忙しいが,今日は疲れているので

仕事はパスして,久しぶりに日記を書いている。

 

 

上京したのは土曜日で,この日は夕方4時から新宿でJ社と雑誌の原稿書きの打ち

合わせを1本やったあと,4〜5年ぶりに大学のクラス会に出た。年相応の外見に

なっている人もいれば,学生時代とあまり変わってない人もいる。この年になると

育児から解放されるため女子の参加が増えていて,だいたいみんな男より若々しい。

某テレビのニュースキャスターをやっているクラスメイトが来ていて,先週家族旅行に

出ようとした矢先に「福田首相退陣」のニュースが入ってきて旅行がパーになったそうだ。

結局この日はホテルに戻ったのが夜中の3時前ごろ。

 

日曜日は出版社が休みで,打ち合わせはなし。昼前から映画を1本見た。

「ぴあ」で時間を確認して,見逃していた「クライマーズハイ」を見に銀座へ行ったが,

勘違いで前日で上映が終了しており,別の映画を探す。せっかく東京に来たので

田舎では見られない映画を探したが,面白そうなのは上映時間が中途半端で,結局

今年話題の「グレンラガン」(ロボットアニメ)・・・・はやめて,「カンフーダンク」を見た。

内容は,タイトルから想像できるとおり。3時ごろ,伊豆半島にある知人の家へ行く。

家の目の前が海で,防波堤で釣りをしている人が数人いたので見物に行った。狙いは

アジらしかったが,竿は曲がっていなかった。テトラではグレ狙いらしい人もいる。

防波堤の足元をのぞくと,15〜20cm級のグレが群れていた。この環境なら,家の

前で釣った魚をバケツに入れて持ち帰ってすぐ刺身にして食うこともできそうで,誠に

うらやましい。近くには魚屋もあり,アジ・サバ・メジマグロ・カマスなどが売られていた。

その中に「鯛」と「白鯛」と書かれた魚がいたが,「鯛」はレンコダイ,「白鯛」はヘダイだった。

近くの磯料理の店で知人と夕食。1品1品がデカい。刺身の盛り合わせ・ヤリイカの天ぷら・

サクラエビのかき揚げ・寿司などを食べてビールと日本酒を飲み,会計は1人5千円。

二日続けてだいぶ飲んで,胃腸がくたびれた。

翌日の月曜日は,午後1時に新宿の喫茶店へ行き,Kさんと合流して出版社と打ち合わせ。

1時からは,O社の編集長に会い,今年2本目の「マグロ」の売り込み。担当部署が違うと

いうことで現段階では結論が出ず,日を改めて打ち合わせることになった。

同じ喫茶店で3時半から,N社と市販本の新企画の打ち合わせ。これも結論は出ず,

資料を追加することになった。

さらに同じ喫茶店で,6時からT社とき1本目の「マグロ」の話。原稿を出したのが4月で,

ようやく初校のゲラのサンプルを見せてもらった。ここまで来ればあとは流れ作業で,

早ければ年内には「勝負の1冊」が出版される。ただし初版の印刷部数が5千部程度に

なりそうなので,田舎の本屋には並ぶかどうか・・・打ち合わせ後,3人で近くの居酒屋へ。

料理は美味しかったが,さすがに3日連続で生ビールをガブガブ飲むのは辛いので

酒は控えめに。1時からぶっ続けで6時間打ち合わせをしたので,体も頭もくたびれた。

 

最近の話題について日頃からいろいろ書きたいこともあったが,面倒なので簡潔に。

 

北京オリンピックは,どこかでテロ事件が起きるかと思ったが無事に終わったのが

一番のニュースではあるまいか。一番感動したのは,やっぱり女子ソフトボール。

世界最速の速球を投げるという上野投手は,最後の2試合は見るからに疲れていて

柔投派のようなピッチングをしていたが,女子チームは見事に金メダルを取った。

それに比べて野球は・・・となるが,最初から韓国には勝てまい,と思っていた。

何と言っても,モチベーションが全然違う。何しろ「勝てば2年間の兵役免除」だという。

日本の選手は負けても「恥ずかしい」で済むが,向こうは文字通り人生を賭けて戦って

いるわけだ。勝てるわけがない。

 

福田総理の退陣については,こう思った。経緯がどうであれ,一国の総理大臣という

地位についたからには,「自分から身を引く」というのは責任逃れでしかない。もっと

目に見える形で「反省の意」を示すべきじゃないか?具体的には,個人財産を国庫に

全額寄付してもらいたい。国に迷惑をかけたのだから,それぐらいやるのが当然だ。

ヒラの大臣が辞任しても,そこまでは求めない。総理大臣だからこそ,責任はきっちり

取ってほしい。国会議員も辞職して自宅を売り払い,安アパートで余生を送るのだ。

いっそ,「任期途中で辞任した総理大臣からは財産を没収する」という法律を作ればいい。

それくらいのリスクを背負わなければ,安倍くんも福田くんも自分の重責を自覚できない

だろうから。

 

夏休みの終わりごろ,「高校生クイズ選手権」をテレビで見て,わびしい気分になった。

今年は予選の映像はなく,各都道府県の代表校をスタジオに集めて超難問を解かせる

という,「知識の勝負」に徹した作りだった。出場したのは開成・灘・ラサールなど各県で

トップの進学校ばかりで,結局優勝したのは愛知の東海高校(これも全国屈指の進学校)

だった。「わびしい気分」になった理由は,「予算がないから仕方なく」というテレビ局側の

事情が露骨に透けて見えたからだ。以前の高校生クイズは,バスに乗せてあちこち

移動しながら体や頭や運を使ったゲームを行い,少しずつ数を絞っていくスタイルだった。

しかし,それでは経費がかかりすぎる。スタジオで収録すれば経費節減になるが,スケール

が小さくなる分,別の魅力づけが必要になる。そこで,全国に名の知れた有名校を集めて,

視聴者が驚くような難しい問題を解かせればいいだろう・・・という発想が見え見えだった。

確かに視聴者は喜んだかもしれないが,番組を見た大半の高校生は「あんなクイズなら,

自分らの出る幕じゃない」と思っただろうし,来年の出場者は激減するんじゃあるまいか。

 

「ポニョ」を見た後で,録画しておいたNHKの「プロフェッショナル」を見た。内容は,ポニョの

制作期間内の宮崎監督を追いかけたドキュメンタリーだ。彼は若い頃からアニメ映画を作り

たかったが,出す企画が全部ポツを食らい(「ルパン三世・カリオストロの城」も,興行的には

失敗だった),仕事がないので仕方なくマンガ雑誌に「ナウシカ」の連載を始めたという。

それが評判を読んで映画化しようという話になり,「最後のチャンス」としてナウシカを撮った

のだそうだ。あの宮崎駿でさえ,そういう時代があったとは知らなかった。今回のポニョは,

制作スタッフはスタンバイしているのに宮崎監督の脚本がなかなか進行せず,ぎりぎりで

間に合ったのだという。シナリオを書き始めた段階ではストーリーは決まっていなかった

そうだ。時間に追われて無難な話にまとめた・・・という経緯が容易に思い浮かぶ。そういう

目で見れば,「千と千尋」も「ハウル」も,最後のまとめ方が「途中で放り投げた」ような印象を

受ける理由が納得できる。ところで,ポニョの舞台なった町は鞆だそうだが,あの映画を見て

「鞆はこんな町か」と誤解して鞆を訪ねてくる人がいたら,きっと後悔するからやめときなさい。

鞆自体は,風情のある町ですけどね。

 

最近見たテレビ番組で印象に残ったのは,NHKの「東京湾に深海ザメの巣がある」という

やつ。そもそも「東京湾の深海に・・・」というのがインパクト大だ。出て来るサメも,得体の

知れないバケモノみたいなやつのオンパレードで,見てない人は再放送があったらぜひ

見てほしい。

 

カープは現在CS争いをしているが,最近(8月以降)になってようやく「光」が見えてきた。

今年3位になるかどうかは,大きな問題じゃない。先発投手のリシャッフルが進行しつつ

あることが,今年最大の収穫だ。現在のローテは,ルイス・高橋・大竹・前田健・篠田・

斎藤の6人で組んでいる。後ろの3人が,シーズン当初は長谷川・宮崎・青木高だった。

前にも書いたが,この3人では将来への展望は開けない。来年は高橋が抜けても,

残りの5人が稼動すれば好成績が望める。ブラウン監督の采配も最近は以前より

はるかにノーマルになったし,監督は残っても替わってもどっちでもいい。来年に期待したい。

 

金曜日までに「宿題」を片付けて,この週末はどこかでかぶせ釣りをやりたいと思っている。

 

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