日記帳(08年11月10日〜11月30日)

 

 

11月10日(月)
ゆうべ食べたアコウの煮付けは最高に美味かった。さすがアコウ。ブンゾウさんの

お勧めに従い,今度大きいのが釣れたらちり鍋で食べようと思っているが,いつの

ことになるやら。娘の弁当は,後日まとめて「お弁当レシピ」を出すことにしたので

省略。朝食はママレードを塗った食パン1枚半と野菜ジュース。アゴの痛み止めの

薬とビタミン剤を飲み,いつものように7時半過ぎから仕事開始。仕事はしばらく

U社の下請けの原稿書きが続く。内容は英会話のフレーズの作り方に関するもの。

買い取り原稿で仕様書の通りに書けばいいので気が楽だ。昼食はかけウドンに

野菜のかきあげをトッピング。アゴが痛くなる前に比べると,食べるのに倍くらいの

時間がかかる。午後,Kさんから仕事の電話。N社に出すTOEIC関連本の企画の

サンプルを2本頼まれた。1週間くらいで出します,と返事。夕飯は水炊きなど。

11月11日(火)
朝食はコンビニで買った肉まんと野菜ジュース。仕事はきのうの続き。昼食は中華

チェーン「王将」で五目麺。ゆっくり噛めばハクサイやタケノコもどうにか食えるように

なってきた。夕方,高2の娘を連れて塾へ三者面談に行く。この塾は2年半前まで

契約していた親会社のフランチャイズなので,学習のシステムとかについては説明を

聞くまでもない。松永校ができて通うのに便利なので,下の娘は高1から通っている。

ビデオで授業を受ける方式で,1講座ずつお金を払って受講する(もちろん同時に

何講座も選択してもかまわない)。下の娘が入学するときに松永校へ連れて行き,

「1つだけお願いしておきます」と,こう言った。「本人なりの学習のペースがあるので,

『今選択している講座を早く消化しろ』と出席をしつこく督促するのはやめてください」。

― 実は上の娘も高校生の頃この塾の別の校舎に通っていたが,担任(あるいは

事務の人)があんまり出席を強制するのに嫌気が差してやめた経緯があるのだ

(まあアイツの場合は勉強嫌いが一番の理由だが)。それでなくてもこの塾は,

各校舎に厳しい売り上げノルマが課せられていて,生徒の年間受講計画を担任が

一方的に決めてムチャなスケジュールを組み,入学時点で一括申し込みをさせて

大金をふんだくる,という噂が以前からある(本当にそうなのかはよく知らない)。

上の娘の言によると(どこまで本当かはわからないが),学校の授業や定期考査

よりも塾の決めたスケジュールの方を優先するようプレッシャーをかけられるので,

生徒にも学校の先生にも評判が悪いそうだ。たぶん校舎によって対応のしかたが

違うのだろう。松永校の事務のお姉さんは優しい人で,こちらの要望を問題なく

聞き入れてくれた。ちなみに一般論として言えば,塾や予備校の基本的な仕事は,

勉強の内容や進路指導についての「情報提供」である。しかし,「生徒の尻を叩いて

強制的に勉強させる」のが塾や教師の仕事だと勘違いしている人たちは,業界にも

一般にも大勢いる。それは生徒のストレスを増すばかりで,何のメリットもない。

考えてもみてくれ。大学受験を控えた高校生なら,「勉強せんといけん」なんてことは,

親や教師に言われなくてもわかっている。しかし,その意志や根性が具体的に

どういう形になって表れるかは,人によって違うのだ。毎日2時間しか寝ずに1日に

10時間勉強できるヤツも,中にはいるだろう。しかし,1日に1時間が自分の限界だ,

という生徒も現にいるのである。彼(彼女)は,自分の努力が他人に比べて少ないで

あろうことは知っている。そして,その少ない努力の結果を自分が引き受けなければ

ならないことも知っている。それ自体が,彼らにとってはストレスである。だけれでも,

「やる気はあってもできない」というのは世間ではよくある話で,みんなが強い意志を

実行できていれば,この世にアル中やメタボは存在しない。午後7時ごろ帰り,夕飯

を作る。ホイコーロー・ブリの照り焼き・カブの甘酢漬けなど。

11月12日(水)
朝食は菓子パンと野菜ジュース。午前中はきのうの続きのU社の入力作業。昼食は

自宅でゆうべの残り物を食べる。午後,TさんからBE社の共著本の「はしがき」の

原稿が届いた。チェックを入れてBE社へ転送。出版は1月ごろになりそう。

続いて,JT社からゲラが届いた。これが「マグロ」の1本目,すなわち人生を賭けた

本の初校紙だ。じっくり時間をかけて見る必要がある。夕食は,下の娘の誕生日

なので焼肉にした。牛肉・豚肉・エビ・カキ・キャベツ・もやし・ピーマンなどをホット

プレートで焼いて,大根おろしとポン酢で食べる。肉や魚はどうにかOK。キャベツや

もやしは,前歯でガジガジ噛んで飲み込む。普通の食べ方ではないが,たいていの

物は口に入れられるようになった。しかし,痛みはまだ当分引きそうにない。

11月13日(木)
朝食はママレードを塗った食パン1枚半と野菜ジュース。午前中は黙々とU社の仕事。

昼食はセブンイレブンの肉うどん。午後,おばあちゃんを福山市街のO病院へ連れて

行く。おばあちゃんの病気はパーキンソン病で,特に歩くのに不自由している。

この病院は初診だったが,午後3時に入って出て来たのが7時過ぎ。3時間待たされた。

時間が惜しいのでJT社の校正紙を持って行ったが,ざっと眺めただけ。具体的な

作業は週明けからになる。帰宅が8時ごろになったので,今日は外食。近所の

お好み焼きチェーン店で,豚キムチ・厚焼き卵・トマトサラダなどをつまみに生ビールの

大を1杯。PHP社から新刊本の追加見本が届いていた。

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11月14日(金)
朝食はきのうと同じ。何とかU社の原稿に目途を立ててから週末を迎えたかったが,

ちょっと終わりそうにない。午前中,月に1回来てくれる税理士さんと対応。昼食は

時間が惜しいのでカップめん(日清の焼きそばUFO)。休憩も取らずに仕事を続けて

ペースに乗ってきたところで,A社から先週出した原稿の差し替えを頼まれて1時間

ほどロス。夕方4時半ごろ,明日の釣り用のカキを採りに行く。一人で仕事をやっていて

一番有難いのは,「ちょっと仕事を抜け出してカキを調達に行く」という融通が利くことだ。

やりかけの入力のデータをフロッピーに入れてそのまま買出しに行き,夕飯作り。

テーブルの上に高野豆腐と切り干し大根の煮物が作ってあった。追加でロールレタスと

カブの葉・厚揚げ・しめじの煮物を作り,スーパーで買ったシメサバとハマチの刺身を

添えて夕食。ヨメが仕事の合い間を縫って,娘の誕生日用に大きなバースデイケーキを

作ってあったので,ひと切れもらう。甘さを抑えてあるが,ひと切れ以上は食えん。

残りは明日ヨメと娘が二人で平らげるのだろう。最初に作ったスポンジが固すぎたので

焼き直したそうで,失敗作のスポンジが冷蔵庫の残っていたので,明日の朝食用に

タッパーに入れてもらう。軽く仕事の続きをして,10時半に就寝。

11月15日(土)
蒲刈まで遠征したが,キープした魚はなし。3時ごろ仕事場へ戻り,2時間ほど仕事。

夕食は豚もも肉のソテー,豆腐とじゃことネギの炒め物,春菊のおひたしなどを作る。

夕食後1時間ほど仕事して,10時半に就寝。

11月16日(日)
朝から午後過ぎまで釣り。仕事はせず。倉敷のAさんにタチウオをもらう。夕飯は

タチウオの塩焼き,肉みそのレタス包みなどを作る。新鮮な魚は何でも美味い!

11月17日(月)
U社の原稿書きがあとちょっとのところまで来たので,終日パソコンに向かう。

昼食はミソラーメン。夕食はビーフシチューなど。娘がツタヤで借りてきた「ナナ」の

17〜20巻を明日返すので早く読めと言う。人間関係が複雑な上に時間の流れが

行ったり来たりして,理解するのに時間がかかる。しかし面白い。

11月18日(火)
U社の原稿が昼ごろ完成。メールで送る。「むらさき」でかけうどん+かき揚げの昼食。

ツタヤで「陸上競技マガジン」を立ち読みし,「月刊釣り仲間」を購入。蒲刈の30cmの

イシダイが記事になっていた。午後は,Kさんから頼まれたN社に出す新作共著本の

企画案作り。数十ページほどの薄い本の企画を5本作って送る。夕方,歯医者へ。

帰りに夕飯の買い出し。今日は親子丼と味噌汁・ホッケの塩焼きなど。平日は1日が

あっという間に過ぎていく。

11月19日(水)
朝からJT社の「勝負本」の初校の校正に着手。もともとB5版のつもりで作った原稿が

A5版の本として出版されることになったため,原稿の1ページがゲラでは2ページに

なっている。そのため元原稿のレイアウトが大幅に崩れているので,二色刷りのゲラを

ハサミで切って別の台紙に貼りつける作業をする。ページごとにレイアウトが違い,

余白に新たに原稿を加えねばならないので膨大な時間がかかる。集中してやれば

2〜3日で終わるかと思ったが,とうてい無理。基本的に自分の本の校正の仕事は,

いくら時間をかけてもゼニがもらえるわけではない。いわばタダ働きだ。しかしここで

きっちりやっておけばベストセラーになる可能性も・・・と思うと,当然力が入る。

ひたすらハサミとノリとカッターとサインペンと色鉛筆を使った手作業をえんえんと

1日中やったが,全体の10分の1くらいしか終わらない。集中しているので,時間は

あっという間に過ぎていく。今日は真冬並みの寒さだったので一切外出せず,仕事場に

こもって朝の7時半から夕方6時半まで頑張った。たぶん,ひでさんが竿を作るときも

こんな感じだろう。昼食はカップめん。夕食はヨメが仕事のない日だったので,

ブリ大根・ホッケ・白菜の煮物など健康的な食事をとった。

11月20日(木)
朝食はジャムを塗った食パン1枚半と野菜ジュース。寒い朝に冷たいジュースはしみる。

仕事は終日きのうの続き。昼食は「王将」でミソラーメン。夕食は豚汁・トウフのきのこ

あんかけ・ハタハタの塩焼きなど。夕食後,ヨメに「読め」と言われた東野圭吾の

「私が彼を殺した」を読む。この推理小説は,最後まで犯人が誰だかわからない。

巻末にヒントが書いてあるが,それを読んでも犯人がわからないので教えてくれ,

とヨメが言う(「くれ」とは言わない)。とりあえず半分読んで寝た。残りは明日。

11月21日(金)
朝食はきのうの残りの食パン1枚半と,ビタミンCの錠剤と「満点野菜」という錠剤を

合わせて5粒。仕事は相変わらず。昼食は帰宅してきのうの残り物を食べる。

午後,福山ニューキャッスルホテル1Fの喫茶店で,SK社のYさんと打ち合わせ。

わざわざ京都から来てもらった。仕事は今までに何度か受けたことのある高校生

向け問題集の執筆で,下請け仕事のため原稿は買い取り。ここは最終締め切りが

半年くらい先に設定してある。理由を聞くと,学校の先生に執筆を依頼すると空き

時間に少しずつ原稿を書く場合が多いので,長期間かけて少しずつ原稿を提出する

形を想定しているのだそうだ。こっちは原稿書きが本業なので,そういうスタイルでは

仕事をしない。こつの仕事が終わったら次はあっち,という感じで,1つずつ(なるべく

短期間で)仕事を片付けていく。原稿料から考えて多くても正味10日くらいで執筆を

完了しないと割りに合わないので,年内には終わらせたい。打ち合わせから帰って

またJT社のゲラの切り貼り。全然終わらないので,この週末の連休は仕事が中心に

なりそうだ。夕食はスーパーで出来合いの惣菜などを買い,小松菜と豚肉の煮物・

ベーコンエッグを作った。食事のあと,小説の続きを読む。最後まで読んでヒントも

読んだが,やっぱり犯人がわからん。ネットで「私が彼を殺した」を検索してみると,

いろんな人が犯人当ての推理をしている。だいたい意見は一致しているようだ。

しかし,作者が文章をリライトして文庫版では雑誌連載時とは違う人物を犯人にした

そうで,そのせいか推理に大きな欠陥がある,とネットでは多くの人が指摘している。

確かにその通りだ。それにしても,ネットを見て初めて犯人がわかるというのは,

どうか?しかも作者自身が正解を公表しているわけではない。パソコンを持ってない

読者は,さぞ欲求不満が溜まることだろう。

11月22日(土)
朝から平日を同じように仕事。しかし天気は最近珍しいほどの陽気で,1日中部屋に

こもっているのはもったいない。12時ごろ松永食堂(チェーンの定食屋)で卵焼き・

野菜炒め・ゴハンの小・味噌汁(全部で542円)の昼食を取り,仕事場でちょっと休憩

した後,向島・干汐で軽く2時間ほど釣り。釣れた子アコウは全部リリース。夕食は

東尾道の中華料理店「一龍」で外食。家族3人で麻婆豆腐,鶏の唐揚げ,野菜炒め,

天津麺などを食べた。

11月23日(日)
朝から須波→仕事場→田島→仕事場を往復して釣りと仕事を交互にやった。

夕方は2時間ほど仕事して,夕飯はお好み焼きなどを作る。高校生の娘が自力で

肉じゃがを作りたいというので全部任せたら,ジャガイモを煮すぎて半分溶けていた。

11月24日(月=祝)
午前中雨の中で釣りをして,昼までに日記をアップ。昼食をとった後,自宅近くの

「はきもの博物館」へ。岡本太郎の特別展が開かれていたので行こう行こうと思って

いたのが,最終日のこの日までずれ込んだ。岡本太郎のコーナーはあまり広くなく,

しかし20年ぶりくらいにこの博物館(入場料は大人千円)に入って「ここ,こんなに

広かったか?」と思った。隣の郷土玩具博物館と合わせて,普通のペースで歩いて

見回っても1時間くらいかかる。天気は雨だったが祝日で観光客も多く,団体さんが

何十人も入っていた。夕食はアコウの刺身を食えたので満足。

11月25日(火)
朝からノドが痛く,腹の調子もよくない。風邪をひいたらしい。きのう雨の中で釣りを

したのが悪かった?というよりも,はきもの博物館で菌をもらってきた可能性が高い。

ふだん人ごみの中へ出ることがほとんどないので風邪やインフルエンザにはほとんど

縁がないが,久しぶりに風邪を引いたらしい。昼食はコンビニの天ぷらそば。夕食は

娘に水炊きを作らせて市販の鶏つくね・カキ・トウフなどを食べ,風邪薬を飲んで

10時に寝た。

11月26日(水)
風邪薬が効いたのか,朝起きると熱はなさそう。ノドはまだちょっと違和感がある。

娘の弁当を作って仕事場へ行き,机のそばにフトンを敷いておく。調子が悪くなったら

いつでも寝られる体勢だ。食パン1枚と野菜ジュースで軽く朝食。仕事はゲラの校正

の続き。JT社からメールが届いていて,この本は2月中には発売される予定だという。

いよいよマグロが市場に並ぶ日が近い。しかし,それにしても校正に手間が掛かる。

1日中やって,ようやく7分目くらいまできた。アゴの痛みはまだ治ってないので歯医者

にも行きたいが,時間が惜しい。昼食は「むらさき」でとろ卵ぶっかけウドン。夕食は

豚汁・塩鮭・ブロッコリーのごまあえなど。

11月27日(木)
仕事はきのうの続き。昼前におばあちゃんを病院へ連れて行き,帰りにラーメンを

食べる。午後はSK社の原稿の下作業をして,データを送る。夕飯は焼きウドン・

大根なますなど。

11月28日(金)
Kさんから電話。KH社に出した2本目のマグロの企画は,しばらく時間がかかるらしい。

原稿が完成したのが8月で,もう3か月が過ぎたがまだ買い手が決まらない。昼食は

スーパーで買ったにぎり寿司。夕食は鶏肉の甘辛煮・ニラ玉・味噌汁・市販のコロッケなど。

仕事がなかなか終わらず,家に持ち帰って夜もやっているが,まだ時間がかかりそう。

 

11月29日(土)
天気がよければ蒲刈でラストチャンスのイシダイ狙いを予定していたが,仕事が終わらん

のでそれどころじゃない。まあ,荒れ模様の天気で雨も降っていたので,行かんで正解。

結局JT社のゲラの校正は,10日近くかかってまだ終わらない。校正は著者の仕事だが,

校正にいくら時間をかけてもゼニはもらえない。著者に入るのは印税だけだ。そもそも,

校正に何日もかかること自体が,普通はあり得ない。しかしこの本は・・・・あー,もう!

この校正の代わりにほかの仕事を10日やったら,○○円くらいの収入になるのに・・・・

とか考えると,よけい焦る。12月1日の月曜日に,JT社の編集のIさんが東京から岡山

までわざわざ出張して来て,このゲラを渡すことになっている。それまでには何としても

終わらせる必要がある。何とか明日中には・・・。夕飯はチゲ鍋。

 

11月30日(日)
で,今日も朝から仕事。空は曇りで風が強い。カーテンを閉めて電気スタンドの明かりで

仕事をしていたら,だんだん晴れてきた。天気も回復してきたので,ちょっと息抜きに

10時ごろ仕事場を出て,エビ300円とカキをちょっとだけ持って向島・干汐へ。2時間

ほど魚と遊んでもらい(釣果は下のとおり。全部リリース),12時半ごろ納竿。

帰って昼食を取り,この日記(毎日ちょっとずつ書き溜めていた)をアップして,また仕事。

給付金やら麻生さんやら裁判員やら,世の中の動きに関して思うことはいろいろあるが,

とりあえず目の前の仕事を片付けるのが先だ。今日の夕飯は,時間が惜しいのでまた

鍋物を作る予定。今日はカキとミシマオコゼ(アンコウもどきの深海魚)を買ってある。

 

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