日記帳(2017年3月12日)

 

近所の魚を食べさせる店(かめ八)で,先日家族でおじいちゃんの92歳の誕生祝いをした。

その店では当日の朝に網に入った魚を使っているそうで,並べられた魚の中にササノハベラがあった。

刺身にしてもらって食べたら大変美味だった。今度自分で釣ったらやってみたい。

 

きのうの土曜日は広島で飲み会があって,昔の同僚と10人ほどで中華料理店で会食。

そのあと元カープの高橋里志さんがやっているスナックへ連れて行ってもらった。

本人は今69歳だそうで,若い人は高橋投手の現役時代を知らんだろうなあ。

広島の人はさすがにみんなカープが好きで,「今日は(福山のオープン戦で)堂林はだめじゃったのう」のような話をした。

福山の竹ヶ端の球場には昔オープン戦を見に行ったことがあったが,当時は客席はガラガラだった。

今はオープン戦でも満杯になるらしい。今年もマツダスタジアムで野球を見るチャンスがあるかどうか。

 

話は変わって,この1週間ほどの報道は森友学園問題一色だった。

籠池という理事長の発言は,下のサイトに詳しく載っている。

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/09/kagoike-moritomo_n_15257798.html

今回の件について個人的な感想を言わせてもらうと,最初に頭に浮かんだのは

子どもたちがかわいそう

ということだ。

「子どもたち」とは,第1に幼稚園児たちであり,第2にこの籠池夫妻の実子たちだ。

幼稚園児の方から言うと,「(私立の幼稚園や学校が)子どもに宗教教育をすること」自体は一般に悪いことではない。

ミッションスクールはたくさんあるし,創価学会だって学校を作っている。

ただし,そこで何を教えるかということについては,おのずと「良識の範囲」がある。

教育勅語に書いてある内容を教えるというのは,(人によって判断は違うだろうが)まあセーフかな?と思う。

しかし,たとえばネットには下のような情報があふれている。

 

塚本幼稚園から保護者に送られた手紙には

「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと記載されており,

中国・韓国は悪い国という指導がされていたという。

出典:http://smart-list.info/2017/02/23/kagoike/

 

塚本幼稚園での傍若無人な振舞いは、非常に筆舌に尽くしがたいものだ。

既に子供を退園させた保護者が週刊誌にリークした情報によると、この保護者が子供に中国語を習わせていたという。

それを知った籠池康博の嫁・諄子は、当の保護者に対して嫌がらせが始めた。

弁当に犬の毛が入っている!と、言われて中身を捨てられたり、

犬の毛がついている!臭いと、言われて園児が使っていたカバンを捨てられたのだ。

これだけに留まらずに、園児たちが乗るバスに乗せてもらえないとか、再三の恫喝交じりの電話がきたりなど。

実際のところ、保護者だけではなく、園児にも暴力的な言動は向けられているそうだ。

出典:http://citizen-journal.link/moritomo6/

 

こんな常軌を逸脱した行為は,当然ながら教育ではない。むしろ犯罪だろう。

しかし,籠池夫妻に限らず,国粋主義者はなぜあれほど強い反中・反韓思想を持つのだろうか。

「中国や韓国が日本の悪口を言うから」というのが最大の理由だろうが,それだけではないような気がする。

個人レベルでも,自分と他人を比べたがる人が大勢いる。

その人たちは,「他人より優れている」と思わないと自分の(小さな)プライドが保てないのだろう。

つまり「日本民族は中国民族や韓国民族より優れている」というわけだ。

その比較の対象が西洋人でないのが物悲しい。

ともあれ,塚本幼稚園から別の小学校に行くことになった子どもたちが大変心配だ。

彼らがいじめのターゲットにされないためのセーフティネットを作ることは,周囲の大人の責務だ。

彼らの「不幸」は,ここで終わらせねばならない。

 

また,籠池夫妻には5人の子どもがいるという。

三男は(おそらくは親の育て方の間違いによって)自殺し,次男も親から受けた虐待的な扱いを告白しているという。

教育勅語の冒頭には「父母ニ孝ニ(親に孝養を尽くしましょう)」という言葉がある。

籠池夫妻には,果たして自分の子どもらに孝養を尽くしてもらう資格があるのだろうか。

そういう人間が教育勅語を教え込もうというのは,ブラックジョークでしかない。

子どもは親を選べない。自分の子どもを教育できない者に,他人の子どもの教育を任せるのは危険すぎる。

同じことは夫婦関係にも言える。教育勅語の3番目の文言は「夫婦相和シ」とある。

夫婦仲が悪かったり,まして離婚したりしたような者は,偉そうに教育勅語を語ってはいけない。

それにしても親子関係というのは難しい。くっつきすぎてもいけないし,離れすぎてもいけない。

1つだけ言えるのは,子どもを「親の夢を実現するための道具」にしてはいけないということだ。

イチローや鈴木誠也がプロで活躍できているのは,父親が子どもの頃から野球のスパルタ指導をしたからかもしれない。

しかしそうした1つの成功例の背後には,その100倍,1000倍の失敗例が横たわっているはずだ。

教育とは一種の「洗脳」であり,親の思想がある程度子どもに伝染するのは仕方のないことだ。

しかしそれでも,子どもは親のロボットではない。節度を持った教育が必要だ

…と言う口の端からアレなんだが,うちの子らは果たしてそういう節度を持った親になるのだろうか。

 

 

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