日記帳(2017年5月28日)

 

最近仕事が忙しくなって,当分まともな釣りはできそうにない。

しかし近場でちょこっと竿を出して,小イワシやコノシロやキスを釣って食べるのも悪くない。

先週は釣ったコブダイを干物にして食べた。最高に美味かった。

詳しい作り方はこちら

いつも思うことだが,どこかの水産加工会社がコブダイを商品化しないだろうか。

商品のラインアップは,保存のきく干物・味噌漬け・粕漬けでいいだろう。

特に干物は,魚が好きな人にはぜひ一度食べてみてほしい。

ノドグロと同じくらいの商品価値があると思う。

加工する原料のコブダイは,釣り人から買い取ればいい。1キロ100円くらいでどうかな。

5キロ(70cm級)のを2匹買い取れば原価は千円で,干物ならたぶん40〜50枚取れる。

1枚200円〜250円で売っても1万円くらいになるので,原価率は10%くらいだ。

人件費以外の費用はほとんどかからず,加工用の設備投資も必要ない。

問題は材料の安定供給ができるかどうかだが,大三島のフィッシングパークとかに

買取所を設けておけば,毎日でも釣りに通う人も出てくるのでは…みたいな。

 

話は変わって。現在,加計学園の問題がメディアを賑わせている。

一連の動きの中で一番驚いたのは,当初「怪文書」扱いされていた内部文書(政権の意向を行政が忖度したという内容)について,文科省を退職した前川元次官が「確実にあった」と証言したことに(おそらく)関連して,この人に対する人格攻撃めいた記事(本人が「出会い系バー」に通っていたという内容)が読売新聞に載ったことだ。これについてはいろんな報道があるが,次のサイトの記事が真実に近そうに思われる。

http://lite-ra.com/2017/05/post-3184.html

読売新聞が22日の朝刊で突如、報じた文部科学省の前川喜平・前事務次官の“出会い系バー通い”記事。刑事事件にもなっていない官僚の下半身ネタを、大手新聞がなんの物証も提示せずに報じるのは前代未聞だが、当サイトはこの読売記事が官邸による加計学園問題の実名告発ツブシの謀略だったと22日に断じた。
 前川氏はいま、大きな問題になっている加計学園問題に関する文科省の「総理のご意向」文書について、マスコミのインタビューに応じ、「本物だ」と証言する準備を進めていた。
「文科省がこの文書を作成した昨年9月〜10月は、前川さんは事務次官在任中で、文書の内容はもちろん、内閣府からの圧力や会議についても把握していた。前川さんは天下りあっせん問題で辞職に追い込まれたことで、官邸に恨みを持っていたこともあり、実名で文書が文科省で作成されたもので、内容も事実であると証言する決意をしたようです。前川さんはすでにNHKとフジテレビのインタビューに応じ、『NEWS23』(TBS)と『報道ステーション』(テレビ朝日)にも出演する予定でした」
 当時の最高幹部がこの文書を事実だと認めれば、安倍首相や菅官房長官の言い分は完全にくつがえり、安倍政権は決定的に追い詰められることになる。
 そこで、官邸は「週刊文春」「週刊新潮」の2誌にこの“出会い系バー通い”をリーク。さらに、御用新聞、政権広報紙化をエスカレートさせている読売新聞に、前代未聞の実話雑誌のような記事を書かせたのである。
 断っておくが、これはけっして陰謀論などではない。マスコミはこうした裏側を一切報道していないが、実は、一昨日夜から昨日夜にかけての官邸記者クラブのオフレコ取材では、この読売記事についての話題が出ていた。そのなかで、読売に情報を流したといわれている安倍首相側近の官邸幹部は、「官邸が流したのか」という記者の質問にこう言い放ったという。
「読売の記事にはふたつの警告の意味がある。ひとつは、こんな人物の言い分に乗っかったら恥をかくぞというマスコミへの警告、もうひとつは、これ以上、しゃべったらもっとひどい目にあうぞ、という当人への警告だ」
 ようするに、悪びれもせずに謀略を認め、マスコミに対してさらなる恫喝をかけたというのだ。官邸はここまで増長しているのかと唖然とするが、しかし、マスコミは、この謀略にいとも簡単に屈して、前川氏の実名証言を報じる動きをぴたりと止めてしまった。すでにインタビューをすませているNHKもフジテレビも放映はしないことに決めたという。
 政権に逆らうものはすべて謀略を仕掛けられ、口封じされてしまう——この国はいつのまにかロシア並みの謀略恐怖支配国家になってしまったらしい。
 ただ、救いはある。「週刊新潮」「週刊文春」が官邸のリークに乗っかって前川氏の“出会い系バー通い”を取材していたことは前述したが、そのどちらかの週刊誌が、逆に前川氏の言い分を全面的に掲載し、この間の官邸の謀略の動きを暴く可能性がでてきたらしいのだ。
「前川前次官の下半身スキャンダル自体は書いているようですが、返す刀で官邸の謀略の動きも指摘するみたいですね。読売の記事があまりに露骨でしたから、さすがに、そのまま官邸に乗っかるわけにはいかないと判断したんでしょう。海千山千の週刊誌は政権広報紙の読売のようにはコントロールできない」(週刊誌関係者)
 この週刊誌の報道を受けて、テレビや新聞はどう動くのか。「総理のご意向」文書の信憑性を裏付ける文科省前事務次官の証言と、それを潰そうとした官邸の卑劣な謀略が国民に広く知られることを祈りたい。

さらに,「出会い系バー」に通っていたという事実そのものについても,前川氏本人は次のように語っている(「産経ニュース」より)。

http://www.sankei.com/politics/news/170525/plt1705250054-n1.html

−−読売新聞に前川喜平氏が出会い系バーに行っていたという記事が出ていた。権力の脅しではないかと思うが、こういう記事についてどう思うか。今回、自ら記者会見することに影響したのか
 前川氏「出会い系バーというものがありまして、読売新聞で報じられたが、そういったバーに私が行ったことは事実です。 経緯を申し上げれば、テレビの報道番組で、ドキュメント番組で、いつどの局だったかは覚えていないが、女性の貧困について扱った番組の中で、こういったバーでデートの相手を見つけたり、場合によっては援助交際の相手を見つけたりしてお金をもらうという女性がいるんだという、そういう女性の姿を紹介する番組だった。 普通の役人なら実際に見に行こうとは思わないかもしれないが、その実態を、実際に会って話を聞いてみたいと思って、そういう関心からそういうお店を探し当て、行ってみた。 その場で話をし、食事したり、食事に伴ってお小遣いをあげたりしながら話を聞いたことはある。 その話を聞きながら、子供の貧困と女性の貧困はつながっているなと感じていたし、そこで話を聞いた女性の中には子供2人を抱えながら、水商売で暮らしている、生活保護はもらっていないけれど、生活は苦しい。就学援助でなんとか子供が学校に行っているとか、高校を中退してそれ以来ちゃんとした仕事に就けていないとか。あるいは通信制高校にいっているけどその実態が非常にいい加減なことも分かった。いろいろなことが実地の中から学べた。その中から、多くの人たちが親の離婚を経験しているなとか、中学・高校で中退や不登校を経験しているという共通点を見いだした。 ある意味、実地の視察調査という意味合いがあったわけですけれど、そこから私自身が文部科学行政、教育行政をやる上での課題を見いだせた。ああいうところに出入りしたことは役に立った。意義があったと思っている。あと、読売新聞がこの問題をどうして報じたのか。私の極めて個人的な行動ですから。それをどうして読売新聞があの時点で報じたのかは私には分からない」
 −−権力の脅しかということはどうか
 前川氏「私はそんな国だとは思いたくない」
 代理人弁護士「その点は明らかな証拠はないですから、何とも答えようがない」

同じく「産経ニュース」には,下の論評もある。これは正論だと思う。

http://www.sankei.com/politics/news/170528/plt1705280008-n1.html

おとぎ話のカニはサルを討ち、親の敵を取る。カニはその後、どうなったか。死刑になったと、芥川龍之介は『猿蟹(さるかに)合戦』に書いている。敵討ちを「私憤の結果」と見る世上の声を引いて、カニへの同情は「センティメンタリズムに過ぎない」と。

▼何事も適度に熱し適度に冷めている。それが世論の実質である。社会悪への憤りを「公憤」と呼ぶが、当事者が思うほど私憤との差はない。「行政のあり方がゆがめられた」と会見で述べた文部科学省前事務次官、前川喜平氏の憤りも一歩下がって眺めた方がよい。

▼国家戦略特区での、獣医学部設置をめぐる騒動である。官邸の強い圧力をにおわせる「総理のご意向だ」の文書は省内に「確実に存在した」という。安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人の選定に「押し切られてしまった」と悔いもした。つまり公憤だと。

▼日本の活力を生む事業に、透明性が保たれているかどうかである。政権が掲げる成長戦略の柱なら、政治主導で事を運ぶのはうなずける。後ろ暗さがないなら、事業者選定の経緯をつまびらかにすればよい。核心をぼかすから全てがうさん臭く見えるのではないか。

▼文書から「怪」の字が取れても、国民には何の得るところもない。政治の信用は落ち、文科省の看板にはねた泥はいつまでも跡形を残そう。国家戦略特区が「罪人」として見られかねぬことも、残念でならない。不毛な合戦は高くつきそうである。

▼氏は天下り問題で引責辞任した身でもある。官邸への私憤もにじみ、返り血辞さずの告発と映らぬでもない。菅義偉官房長官が人格を責めるような非難で応じては、政治の値打ちを下げるだけだろう。知りたいのは、公正の原則に背く行為があったかどうかである。

以前は小説をよく読んでいた時期もあったが,今はフィクションは読む気がしない。

事実の方がはるかに刺激的で面白いからだ。

上の話を「面白い」と言うのは不謹慎かもしれないが,「世間とはこういうものだ」という好例に思える。

これも勝手な憶測をするなら,あの新聞社も独裁者(社主)が死ねば路線が変わるんじゃないだろうか。

 

ところで,加計学園という組織がこれほど大きな話題になるとは,当たり前だが当時は全く思わなかった。

「当時」とは,1980年代の半ば〜後半の頃だ。当時わたくしは,加計学園に数年間勤めていた。

そして,現在渦中の人物である加計孝太郎氏(当時は副理事長)は,わたくしの直属の上司だった。

加計学園は孝太郎さんのオヤジさんの勉氏が創業者で,オヤジさんとはほとんど言葉を交わしたこともない。

ただ,学園内では加計勉理事長を慕う人は多かったと思う。

当時の先輩から聞いた話では,理事長の基本的なポリシーは「一度雇った社員は絶対に解雇しない」ことだった。

これは,なかなかできることじゃない。実際,普通の職場なら懲戒免職になるような不始末をしてもクビにならなかった人は何人もいる。

そういう父親に育てられているわけだから,息子の孝太郎さんも「いい人」という感じの人物だった。

ただ当時は学園の幹部に父親(理事長)の広島大学時代の友人が多かったこともあり,

孝太郎さんも肩書きは副理事長だけれど組織内でのプレゼンスはそれほどでもなかった。

その分,自分と同年代かそれより若い人たちは,孝太郎さんに目をかけてもらった。

流川へ飲みにも連れて行ってもらったし,新しい企画のこととか将来の話をいろいろ聞かされた。

安倍総理と孝太郎さんが仲良しだというのは,何となくわかる気がする。性格が似ているのだろう。「育ちがいい」と言うのかな。

もちろんあれだけの大きな組織のトップだから,表も裏もいろいろあるだろう。

昔勤めていた職場を美化して言うわけじゃないが,「ずる」をやったかどうかは別にして,加計孝太郎さん自身には大きな罪はないと思うよ。

 

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