日記帳(2018年5月13日)

 

きのうの土曜日はあちこち回ったが,日記に出せるような魚は釣れなかった。

で,釣り日記の代わりに料理の写真を。

下の皿は,先週能登原のyさんに分けてもらった小イワシを干物にしたもの

作り方は,まず釣り場でウコロ・頭・ハラワタを取り除いておく。

帰ったらざっと水洗いして汚れを落とし,塩水に30分ほど漬ける。

塩水の濃度は,なめてみて海水くらいの辛さになっていればOK。

そのあとザルに上げてキッチンペーパーで水気を拭き取り,網に入れて干す。

先週はあいにく雨だったので,室内で扇風機の風に当てた。

日が照っていれば1日ほどでカラカラに乾く。

これをフライパンで空炒りするか,オーブントースターで焼く。

「食べる煮干し」と同じような味で,ローカロリーで栄養も満点です。

小イワシと言えば天ぷらを思い浮かべる人が多いと思いますが,

実際にやろうとすると,天ぷらという料理は何かと面倒なのですよ。

その点干物は,準備や後片付けがいらないので簡単です。ぜひお試しください。

 

上右は,鴨方のユノさんからいただいたタケノコ・絹さやと,神戸のヤスさんから毎年送っていただく鳴門のワカメの炊き合わせ

味付けは水・酒・粉末だし・みりん・薄口しょうゆ・トウガラシの輪切り。ワカメは火を止める1分ほど前に入れる。

旬のタケノコは美味しかったです。ユノさん,ヤスさんありがとうございます。

 

上左は,同じくユノさんの絹さやを使ったマリネ

今回使ったその他の材料は,鳥ささみ・しいたけ・赤ピーマン。

ささみは耐熱皿に並べて塩・酒をふり,ラップをかけてレンジでチンしてから身をほぐす。

野菜はオリーブ油またはサラダ油でさっと炒めて,ささみと混ぜて塩と黒コショーを振る。

さらに市販のレモン果汁を適量ふりかけ,荒熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。

野菜は何でもOKですが,色の組み合わせが鮮やかな方が見た目が美味しそうです。

 

これは,きのう釣って夕飯に食べたコノシロの酢締め

コノシロはこのような形に切ってから,塩をまぶして30分ほど冷蔵庫に入れておく。

冷蔵庫から出したら水洗いしてキッチンペーパーで拭き,酢にみりんと薄口醤油と少し加えて漬ける。

塩もみしたキュウリを一緒に漬けておくと,キュウリに味がなじんでおいしい。

コノシロを釣るときはたいてい「家族の人数分+1匹」をキープして,1匹でこれを作る(残りは塩焼き)。

大きめの切り身にすれば,そのまま握りずしにもできます。


 

(おまけ)

財務省の福田事務次官が週刊誌にセクハラ疑惑を報じられて辞任した件に関して,

麻生副総理・財務相の「セクハラ罪という罪はない」という発言がバッシングを受けている(後日撤回したが)。

これに関する麻生氏の「セクハラは親告罪だ」という発言に興味を持った。

ネットの解説によれば,親告罪とは「被害者からの告訴がなければ検察が起訴できない犯罪」とある。

具体的には,誘拐・名誉毀損・著作権侵害などだ。

では「親告罪でない犯罪」とは何かと言えば,たとえば殺人だ。

被害者が死んでいたら本人が(「私は殺された」と)告訴するのは不可能だが,殺人はそれだけで犯罪だ。

おおまかに言うと,親告罪の多くは示談で解決するのがベターだそうだ。

つまり麻生氏が言いたかったのは,

「セクハラは親告罪なのだから,当事者が被害届を出さないと犯罪の要件を満たさない」ということだろう。

それ自体は間違っていない。しかし麻生発言は世間から強い反発を受けている。

麻生氏の言い方や偉そうな態度のせいもあるので,そのこと自体にはあまり関心がない。

ただ理屈のレベルで言えば,麻生氏が福田氏を弁護したいなら,次のように言う方がよかったと思う。

週刊誌は捜査機関でも司法機関でもない。

「週刊誌でA氏の犯罪疑惑が報道された」=「A氏は犯罪者だ」ということにはならない。

被害者が警察に被害届を出し,取調べや裁判の中でA氏の犯罪が認定されれば,その時点でA氏の責任が問われる。

セクハラの被害を警察に届けるのは被害者にとって精神的な負担が大きいかもしれないが,A氏にも人権はある。

日本は法治国家なのだから,法以外によって市民(A氏)が裁かれる状況を許すのは,社会にとってよくないことだ。

 

政治がらみの話をもう1つ。

ワンピースのウォーターセブン編に,フランキーの「胸のすく思いだ」というセリフがある。

この言葉には,強すぎて太刀打ちできない(と自分を含めて誰もが思っている)世界政府という強大な相手に,

一人の仲間(ロビン)を救うために戦いを挑む主人公ルフィたちの勇気への敬意がこめられている。

最近,それと同じ意味で「胸のすく思いだ」と思った発言があった。

発言の主は,愛媛県の中村時広知事だ。

https://www.asahi.com/articles/ASL5B7WPKL5BPTIL02V.html?iref=pc_rellink

内容は,加計学園の問題で国会に参考人招致された柳瀬元首相秘書官の答弁への反論だった。

おおまかにまとめると,中村知事は次のように言っている。

@「本件は首相案件」と記した県職員作成の文書は,当時のやりとりを正確に記したものだ。

A県職員は「子どもの使い」ではなく,県の立場を説明するために行った(メインテーブルに座っていた)。

Bウソは他人を巻き込む。県職員には公務員としてのプライドも家族もあることに思いをはせてほしい。

特にBに対して,「カッコいい!」 と思った。

中村知事の発言は明らかに現政権への批判だから,(たとえば財政的な)報復措置も覚悟しなければならない。

それでも,知事にとっては部下を守ることが大切だったのだろう(知事は立場上,県庁職員の上司に当たる)。

つまり中村発言に「胸がすく」思いがするのは,自分よりはるかに強い相手に対して,リスクを覚悟で戦いを挑んでいるからだ。

多くの国民も同じ感想を持っただろう。

モリカケ問題では,将棋で言えば「必死[必至]」の局面がえんえんと続いている。

中村発言は,最後の「王手」になるだろうか。

 

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