倉敷のマサです。
「秋は釣りのシーズン」と言われますが、私、かぶせ釣りで、秋にそんなに
釣ったように思いません。ですから、「早う、春にならんかなあ」と、いつも
思っていました。ところが、この間のオフ会、とんでもない釣果!
興奮してしまって、気持ちを整理するのに時間がかかりました。
気持ちが整理できたと思った頃、おのさんの釣果を聞き、またまた
興奮してしまったのです。
本当は今日は、岩黒島でゆっくりと過ごそうと思っていたのですが、もう、
そう言うわけにはいきません!!!「いつかは行ってみよう」と思っていた
「あの釣り場」へ、今日こそ、行くのだ!!!
私の部屋の正面の壁に、1枚の写真が貼ってあります。家族旅行で
行ったときに写したものです。
それは、しまなみ海道、伯方島、『船折の瀬戸』の写真です。
隣の大島の展望台に登ったとき、何か「ゴーゴー」と言う音が聞こえ
ました。何の音かは分かりませんでした。
それが、隣の伯方島に行って、やっと分かったのです。
伯方島と鵜島との間の瀬戸に流れ込んだ潮流が、凄まじい勢いで
岩にぶち当たったり、大きな渦を巻いたり、湧いたりして、それが
ゴーゴーと、大きな音を立てているのです。
名前の通り、生まれて初めて見る、すさまじい潮流でした。
来島海峡の最大流速が10ノット、船折の瀬戸の最大流速が
9ノットですから、有数の潮の流れが速い所と言えるでしょう。
私は魅せられてしまって、夢中で写真を撮りました。
写真を撮りながら、思いました。
『いつか、ここで竿を出してみたい』
無理なのは分かっているのです。
こんなにも凄まじい潮流の中で、かぶせ釣りができるはずがありません。
しかし、想いは募るばかり。目の前にある『船折の瀬戸』の写真を
見上げては、ため息をもらす日々が積み重なっていきました。
この間のオフ会、潮が飛び釣りにならんので、たか坊さんと話をしていました。
ふかせ釣りの人が見に来られて、色々と話を聞かせてくださいます。
「コブダイなら、有津にでかいんがおるで」との話。
「イシダイはどうじゃろうか?」と、お聞きすると、
「・・・聞いたことがあるように思う」とのこと。
たか坊さんと、「1回行ってみにゃあいけんなあ」と、話していました。
ところで、「有津」の場所を教えていただいているときのこと。
「伯方島のどこを知っているのか」と問われて、「船折の瀬戸
しか知らない」と、答えると、何と、「船折の瀬戸」の展望台を
少し下りたところが「有津」とのこと!!因縁めいたものを感じます。
家に帰り、航空写真で確かめようと本をめくると、何と、ここ、
何度も何度も見返し、「行ってみたいのだが、あまりにも潮が速く、
かぶせ釣りにならんのじゃあないかなあ」と思っていたところ。
航空写真を見ただけで、潮流の激しさが分かります。
それに、橋代が高いのですよ。瀬戸田を超えると、ちょっと辛い。
「行きました。潮が速くて釣りになりませんでした。帰りました。」
じゃあ、なんぼうにも辛い。
ふかせ釣りの人の話では、「有津港には、2つの波止があり、
長い方の波止の内側は、いくらか潮が緩い」とのこと。
「何とかなる!」確信します。
夜明け前に現地着。今日は潮がこまく、潮流の音は聞こえません。
船折の瀬戸に近い、短い方の波止に入ります。
先端付近には、通しでやっている投げ釣りのグループ。
「アナゴが多かった」とのこと。
探りをしている人にお聞きすると、「潮がめちゃ速い」と言われる。
薄明かりの中、外側の際を流れる潮を見て回り、波止中央あたりに、
荷物を運ぶ。今日の転流は、8時半の予定。夜が明けた頃には、
ずいぶんと緩んできていた。足下の水深を測ってみると、干潮時
5メーターというところ。ちょっと浅い。
1.5メーターほど石が入っていて、その先は深い。
と言っても、瀬戸田や小用の様な深さはない。
7時半前、当たり。コブダイとはっきりと分かる。で、どうにもならない。
竿先と魚までの距離が、短かすぎる。
8時頃までに、足下で3回、遠投で1回、コブダイを掛ける。
しかし、全てバラし。
足下で掛かったコブダイは、波止に空いた穴にすぐに潜り込む。
遠投して掛かったコブダイは、掛け上がりの石に突っ込んでくる。
8時過ぎて、当たりが無くなる。
潮位が低すぎるからだろうと思ったが、見に来られた地元の方が、
「でかいエイが泳ぎょうたで」とのこと。いやはや。
満ち潮が流れ出す。ここの潮は面白い。
沖合を、本流が段々と勢いを増し、川のように流れ始める。
そうすると、波止近辺も、ザワザワと波立ち始める。ワクワクしますね。
潮は、ピューンと右に走ったかと思うと、少しして、ピタッと止まる。
左に流れて止まることもある。
目の前で、渦を巻いたり、湧いたり。もう、最高です。
釣りにならない時間も結構あるが、大潮の岩黒島ほどじゃあない。
足下と遠投と、交互に繰り返し、潮が飛んだら休む。
遠投しても、駆け上がり際まで戻されてくるので、当たらない。
当たったとしても、まず、取り込みは無理だろう。
当たりがないので、何度も湾内側にある長い波止の方を振り向く。
コブダイを釣るのだったら、あっちの方がたやすいはずだ。
このままいけば、丸ボーズの可能性がある。どうしよう。何度も考えた。
しかし今日は、まず、この波止の様子を調べることが一番。
それに、狙いはイシダイ。中途半端なことはしたくない。腹をくくる。
大阪に住んでいて、伯方島に家を買い、年に何度かこちらに来て、
来たら2週間ほど「釣り三昧」と言う、おいさんと話を始めた。
今は、息子さんに仕事を譲っているとのことで、おそらく何かの
事業をされている方だろう。
「ワシじゃったら、蒲刈島がええな」と、出来もしないことを話していた。
このおいさん、かぶせ釣りに興味を持ち、隣でずっと見ていたが、
当たりがないので、釣り座に行った。
「でかいの掛けたら、言うてや!!」と、言い残し。
当たり。おいさんに言う前に、バラし。
段々と潮が速くなっていく。釣りにならない時間も増えていく。
そんなときには、じっと潮の流れを見ている。
瀬戸を、大きな船が何隻も通って行った。
本流に乗ったときには、ものすごく速い。
しかし、本流に逆らっていくときには、いよいよ進まないのだ。
右に強く潮が飛ぶので、竿を上げていた。その先を見ると、
反対に、右から潮が流れてきてぶつかり、沖へと流れている。
もうすぐ、あの潮がやってくる!
待った。
今だ!!
潮がぶつかったところへ、刺し餌を投げ込む。
少しずつ沖へと刺し餌が流されていくのが、分かる。
かなり沖合に、着底。
当たり。
根掛かり!?
ほんの少し、生体反応を感じる。
腰を極限まで落とし、上げに掛かる。
動いた!
ドラグはイシダイの時よりも半回転、きつめに締めていた。
「ジリジリジリジリ!!!」
とんでもない勢いで、スプールから道糸が出ていく。
指で少しずつブレーキを掛けながら、止めた。
「掛かった!!!」
大声で叫ぶ私。
走ってくる、おいさん。
魚は、左に走った。
先回りして走り、道糸を引きずり出されながらも、体全体で巻き上げていった。
魚が止まった。
全く動かない。
腰を落とし、上げにかかる。
動いた!
左に走る魚。
巻けるだけ、巻き上げる。
止まった。
もうすでに、肩で息をしている。
かけた瞬間から、70センチオーバーのコブダイだと言うことは分かっている。
ここまでやり取りしているので、針が口にきちんと掛かっているのは間違いない。
タックルは、この前50センチのイシダイを上げたときと全く同じ。
ハリスが2号であること、不思議なことに全く気にならなかった。
「どうあろうと、上げてやる!!!」
動かない魚を、全力を振り絞り、ゆっくりと上げていく。
何度魚が止まったかは、覚えていない。
魚は、先端から払い出す激流に突っ込もうとしていると、思った。
激流に突っ込まれたら持たないのは、分かっていた。
しかし、魚の動きが止まらない。
ついに、尖端まで来た。
勝負に出た。
スプールに掛けた人差し指に、力を入れた。
もう、道糸は出さない!
暴れ狂う魚。
相当にでかい!!
波止の穴に突っ込もうとしている魚。
そうはさせまいと、全身の力を振り絞って上げていく。
魚が、穴の中に突っ込む!
最後の力を振り絞って、上げていく。
見えてきた。
でかい!!!
水面から口を出す。
尖端で投げ釣りをしていた人が、タモを降ろす。
頭がでかくて、入らない。
「尻尾からや!!」
おいさんが、叫ぶ。
尻尾から、ゆっくりと入れていく。
頭は入らず、タモから出ている。
引きずり上げていく。
波止に下ろす。
喚声が上がった。
波止中の人が集まっていた。
私も何かを言ったが、何を言ったか、覚えていない。
魚は、76センチ、8.3キログラムのコブダイだった。
針は上顎のど真ん中に、がっしりと刺さっていた。
真ん中の2つのキバの間を、針の軸が通っていた。
タモ入れしていただいた方と、おいさんにお礼を言って、スカリに入れた。
釣り上げた後、20分位たっても、息が上がったままでした。
30分くらい経ってから、やっと普通に戻りました。
入れ替わり立ち替わり、色々な人が魚を見に来られました。
船の世話をしていた、プロの漁師さん達もやってこられます。
この辺り、コブダイはかなりおるそうですが、こんなにでかいのは
見たことがないそうです。
「イシダイを釣りに来たんじゃけど・・・。」と、私。
「コブダイ、上等よ。半身は刺身にして食べたらええ。後は、炊いて・・・。」
この辺りのイシダイ情報を教えてくださった漁師さんが、答えます。
イシダイは、大島の方が、釣ったという話は多いそうです。
船折の瀬戸にもおるが、ここで釣った言う話は、聞いたことがないそうです。
多くの方が言われていましたが、手のひらサイズのサンバソウは、
この波止でも見たことがあるそうです。
もう少し水深があれば、来るんだと思いますが・・・。
有津では、やはりこの波止の外側が、最も魚影が濃いそうです。
大きなマダイも掛かることがあるそうです。ただし、今日のような
比較的小さい潮でも、なかなか釣りにならない時間も多いです。
大潮の外側は、全く釣りにならず、なるのは、転流時のみとのことでした。
内側は潮は緩いが、釣るなら外側よ、とも言っておられました。
尖端付近で、通しで釣りをされていたグループの方、このHPをよく
見られていて、今日の昼間は長い波止でかぶせ釣りをされたようです。
結構コブダイの当たりもあったようで、数匹釣られたとのことでした。
レポートか掲示板ででも様子を教えていただければ、ありがたいのですが。
その後、44センチのコブダイを追加し、片づけを始めます。
釣っている最中、76センチのコブダイ、どうしょうかと思っていました。
写真だけ撮ってリリースしようかとも思ったのですが、やっぱり息子に見せたい。
もし、しわくても、タクさん直伝の薩摩揚げにすりゃあ、食べられるだろう。
44センチのコブダイを、家族連れで釣りに来られていた地元の方に差し上げ、
車へと向かいます。
家に帰って息子に見せると、さすがにおらんでいましたね。
家内も、おばあさんもです。頭のコブ、でかいですわ。
私の手では、つかみ切れません。コブダイの頭と息子の頭、
どちらが大きいか比べましたが・・・いやはや。
さあて、イシダイは釣れませんでしたが、これでちょっと落ち着きました。
今度の土日、またイシダイがあがりそうじゃなあ。
そうすると、私、またまた興奮してしまうんでしょうか。
いやあ、秋って、ええですね!!
倉敷のマサでした。
<コメントbyまるさ>
ありきたりですが,とにかく,おめでとうございますマサさん!
サイズもさることながら,ハリス2号で上がったことにはただ驚嘆の一語です。
この記録を破るコブダイは,果たして今後上がるのでしょうか?
ほかのすべてを犠牲にして,ワイヤで狙うしかないかも。
それにしても,今年の大物ランキングはレベルが高いなあ。
オフ会の興奮覚めやらぬまま、12・13日が連休となるので、これはもう蒲刈に行くしか
あるまいと、1泊2日の予定を立てるが、12日は夕方に用事が出来、急遽日帰りに変更。
途中カキを2日分調達、採取に手間取ったため蒲刈到着は7時30分頃。
明日はTV取材、週末はメンバーの方が入られる事と思い今日は向港はパス。
本当は、釣り人も多いし、潮も速く私向きでない。
また、そんな簡単に自分にイシダイが釣れる筈がないという理由から。
(もちろん、サンバソウクラスで良いから、釣って見たいという願望はある。)
念のため、誰か入っているかと思い向港に様子を見に行くが、誰ひとりいない。
案の定、潮はとうとうと流れている。長居は無用、丸谷港に向かう。
釣り人はいない。YS君の釣ったコブダイ69cmが刺激となり今日はコブ狙い。
ここ丸谷港では巨コブらしきバラシの経験があり、まるささんにもバラシはあった。
可能性はある。まず先端正面から始める。
何投かするが、アタリがないので波止外側に目を向けると、良い頃合い。
すぐにアタリ!デカイ!コブの60cm以上に間違いない。(釣ったことないけど)
今まで糸を出しすぎて失敗してきたため、まるささんのやりとりをイメージし、
魚が走れば付いて行き、屈伸運動を織り交ぜながら今日は出切るだけリールを巻く。
幸い先日リールの手入れを行っているのでドラグの調子も良い。
これはなんとか獲れそうだと思った矢先、沖へ持って行かれバラシ。
チモトの上がザラザラ、根ズレか?悔しい。
ハリスを交換し、少し場を休ませ再開。
すぐにアタリ、先のよりは小さい感じ。しかし、走られた時にハリはずれでバラシ。
潮が流れ始めたため、先端向きに戻るが、コブの気配はない。
着底直後に穂先が跳ね上がり、エサが取られるのが続く。ウマヅラか?
下手なせいでなかなかフッキングしない。
その後も流れを見ながら外向きと先端を交互に攻めて行く。
そして11時頃、外向きに投入した時に「チョン」としたアタリ。
合わせると乗った。バラシが続いたので慎重にやりとりする。
結構走ったり、突っ込んだりするものの浮いてきた。
海面をピンクに染めて、ピンクに・・・何?縞がある。
イシダイだ!オフ会の再現だ!一気に緊張が走る。
オフ会と違うのは釣り人が自分であるという事。
絶対バラせない。一生後悔するだろう。
また、突っ込まれるが持ち応え、水面に出た。
その後も何回かヒラを打ち必死の抵抗を見せる。
しかし、なんとか無事玉入れ成功!
40cm級に見えたのに持ち上げる時にやけに重い。
波止上で見るとデカイ。50cmくらいあるのかも。
スケールで測ると48cm、信じられない。
イシダイなんて釣れてしまって良いのだろうか。
苦労してスカリに入れ、ホッとする。
これで充分のはずなのに、「こうなりゃ、次は巨コブだ!」とばかり
体ではもう次のカキ割っている。出来たら両手に花で帰りたい。
しばらくしてコブダイ、しかし、これは45cm。
春までは苦労して上げていたサイズだが、余裕があった。
さらに続けるが、午後から急に風が強くなり、海は大荒れ。
この日も潮位が高く、波をかぶりそうな勢いなので場替えはせず
イシダイに満足し、午後2時納竿とした。
※写真では45cmに見えますが、スケールが右にずれてしまっています。
<コメントbyまるさ>
この情報を知ったときは,非常に複雑な心境でした。
なにせ,聞いたのがテレビ取材の前日。
果たして明日は,丸谷港と向港のどっちで竿を出すべきか?
結果からすると,丸谷港で取材した方がよかったんでしょうか?
でも波返しの上に女性レポーターを座らせるのはどうかな,
とか,カメラマンさんが大変かも,とか,いろいろ考えたのですよ。
何はともあれ,おめでとうございます,おのさん!