■ その他  

※ 道具の詳しい使い方は,「基礎知識」のコーナー中の「カキの取り扱い方」を参照してください。


● クギヌキは,波止についたカキをはがすのに使います。実際に釣りをするときには使いませんが,これがないと波止でカキを採取するときに不便なので,1つは持っておいた方がよいと思います。  


● ナイフは,カキから片方のカラをはがしたり,ワタの部分をめくってハリを刺すときなどに使います。また,魚を締めるときにも必要です。写真のような切り出しナイフが便利です。


● ペンチは,魚からハリを外すときに使います。かぶせ釣りでは,魚がハリをノドの奥まで飲み込んでいることは99%ありません。しかし,コブダイやイシダイなど口の硬い魚が多いので,素手だとハリを外すのにしばしば苦労します。ペンチを1本,道具箱に入れておいた方がよいでしょう(ハリ外しよりもペンチをお勧めします)。  


● 麻袋(ドンゴロス)は,カキを保存しておくのに使います(釣具店で売っています)。余ったカキをこの中に入れ,海に浸けておけば,何週間でも保存することができます。ただし,波に洗われるような場所に吊り下げておいたりすると,麻袋とは言えボロボロに破れてしまいます。また,釣り場の波止に浸けておくと,たいてい誰かに盗られてしまうので,自分だけの秘密の保管場所を確保しておく必要があります。また,水温の高い時期はカキが痛みやすいので,目の粗い網に入れるか,ハダカで保管しておける場所を探しておくのがベストです。袋に入れておくと盗まれることがあるので,私は最近は岩のスキマにハダカで詰め込んでいます。ただし,台風などで海が荒れると,せっかく隠しておいたカキが全部流されてしまうこともあります。


● 「竿受け」が出てこないことを疑問に思う方があるかもしれません。竿受けは,使わない方がよいと思います。竿受けが目の前にあると,つい手を休めて竿を置きたくなりますが,それだと急な当たりに対処できません。仕掛けが水中に入っているときは,絶対に竿から手を離さないのが鉄則です。また,竿受けはカキの投入時や取り込み時に思わぬ障害物となることがよくあります。実際にこの釣りをやってみれば,竿受けがかえって邪魔なものであることがわかります。


● 冬場の釣りが主体なので,防寒具は必需品です。最低でも,フードつきの帽子と,指先の出る手袋は必需品です。手袋はカキから出た水でベチャベチャになりますが,ないよりはずっとましです。また,足が冷えるので,使い捨てカイロは靴の中に入れるタイプがお勧めです。あとはポットに熱いお湯を入れておき,コーヒーやカップラーメンを作って温まるとリフレッシュできます。エサのカキをつまみにしてカップ酒を飲む,という手も考えられますが,これはお勧めしません。集中力が弱まるだけでなく,万一酔っ払って海に転落したら命にかかわるので,冬場は釣り場での酒はやめておきましょう。

● また,冬場でも海の照り返しでかなりの量の紫外線を浴びるため,日焼け止めクリームも必需品です。