■ スカリ 

魚を入れて生かしておくための網,いわゆる魚篭(びく)です。私はふだんスカリに魚を入れて活かしておきますが,それは次の2つの理由からです。

(1) たくさん釣れたときは,食べる分以上の魚は生かしておいて,帰るときにリリースする。

(2) スカリに生かしておいた魚を帰るときに締めた方が,魚の鮮度が保てる(ような気がする)。


最初の点については,釣り上げた先からリリースすればよさそうなものですが,たとえば20cm級のアイナメが最初に釣れた場合,他に釣果がなければこれを持ち帰るし,後でもっと大きな魚が釣れればリリースしてやろう,と考えます。だから釣った魚は全部まとめて生かしておいて,最後に大きいやつを2〜3尾持ち帰るようにしているわけです。

第2点については,人によって意見が違います。狭いスカリに入れておくと魚にストレスが溜まって味が落ちる,と言う人もいます。だから釣ったらすぐに締めてクーラーに入れた方がいい,あるいは氷を入れたクーラーに海水を入れて氷締めにすべきだ,いやアイナメは生かしておいた方が臭みが抜ける…など,いろんな意見があるようです。いずれにせよ,釣った当日に食べるのであれば,どの方法でも味に大きな差ははいように思います。


ところで,釣り上げた魚をスカリに入れておくときの注意を少し ---

コブダイの場合,スカリの中でプカプカ浮かんでいることがあります。これは腹の中に空気が入っているためで,そのままだと弱ってしまいます。このときは,肛門から針(なければハリ外しやワリバシなど先のとがったもの)を刺して空気を抜いてやりると,元気に泳ぐようになります。

ウマヅラハギをスカリに入れるときは,頭部の長いトゲを折ってから入れます。このトゲがスカリの網にからまることが多いためです。メゴチの頬のトゲなども同様です。

● スカリの中で死んで硬直してしまった魚は,速やかにクーラーに入れます。死んだままスカリに放置しておくと,鮮度が落ちてしまうので。釣り上げたときから死にそうな魚は,すぐに締めてクーラーに入れるのが無難です。