最終更新日: 2002/06/30

雑記帳 (その他編−@)

 


 

 

● 2002/6/30(日) ワールドカップ雑考

 

特にサッカーが好きなわけではないが,ワールドカップはだいぶ見た。中にはむちゃくちゃ面白い試合もあったが,ほとんどの試合は「サッカーいうたら,まあこんなもんじゃろ」というような感じだった。にわかファンなので,ボールが渡った選手の名前が日本チームでさえわからない。技術的なことをもうちょっと知っとったら,もっと楽しめるんじゃろうなあ・・・と思いながらテレビを見ていた。

 

というわけで,ワールドカップ周辺の話題から少々。

先日39歳の若さで急逝したコラムニスト・ナンシー関さんが,遺稿となった「週刊文春」のコラムで,ワールドカップのチケットについて語っていた。あれだけ入手困難と言われたチケットが,なぜそこらの芸能人には簡単に手に入るのか?裏から手を回しているのか?セコいことするな,というようなことが書いてあった。ついでに代理店のミスとかで空席続出という事件もあったし,スタジアムで観戦できなかった熱狂的なファンはさぞかし頭にきたろうなあ。でも,好きな観戦方法をもし選べるとしたら,ぼくなら大画面テレビのあるビアガーデンかパブで仲間と観戦する方が楽しいと思う。好きなだけ酒飲めるし。福山駅近くのパブでは,イングランドの試合当日の夜は英会話学校講師とか近所のイギリス人が集まって盛り上がっていたらしい(新聞に写真が出た本人から聞いた)。

¶ ついでに,ナンシー関さんのコラムの後半。「ふだんはマジメな人が,今回のサッカー中継にだけは近所迷惑もかえりみず奇声を上げて平然としているのは不気味だ」というような,要するに異常に人心が結束しているファシズム的な状況を皮肉っていた。まあこれは,いろんな人がいろんなところで指摘していることではある。ふだんサッカーなんか見もしないヤツがなんでそんなに熱くなるのか?と言われれば,そりゃそうだろう。ただ,世の中不景気だリストラだと暗い話題ばっかりなので,何でもええから発散さしてくれ〜!という世間のムードもわからないではない。日本のファンは応援も公平で(大人しくて?)外国チームからもわりあい評判よかったようであるし。決勝トーナメントでもスタンドがガラガラの試合もあったという韓国のファンに比べりゃマシだろう。

審判の判定でもだいぶモメたが,ホームタウンデシジョンはどのスポーツにもあることで,韓国が審判を買収したとかの噂はガセだろう。アメリカ戦で韓国の選手たちが(疑惑の判定で金メダルを逃した)冬季オリンピックのスピードスケートの意趣返しのパフォーマンスをして地元ファンの大喝采を浴びた。そういうことの繰り返しで,スポーツの世界でも遺恨が残っていくのは悲しい。偏見かもしれないが,アメリカがそういう「何でもあり」「勝ったモンが偉いんじゃ」的な行動を取るのは理解できる。そういう国だから。メジャーの野球アナウンサーが「自軍の打者が死球を受けたのに,なぜあの投手は報復しないのか」とか言うくらいだし。でも,ヨーロッパからも「今回のワールドカップはレベルが低かった」というような負け惜しみの声が聞こえてくるのはいただけない。あんたらも大人なら,勝者(韓国)を素直に賞賛してやりんさい。

¶日本と韓国の結果の差については,監督の差だとか根性の違いだとかいろいろ言われている。これについては,日本の結果はまあ順当であって,韓国がベスト4に入ったのが異常なのだ。トルコは強かったし,実際韓国にも勝った。日本には勝てる相手じゃなかった。しかし,格上のイタリアと戦ったときの韓国はすごかった。日本人とはスタミナの持久力が全然違う。それに,日本選手は単に「試合に勝ちたい」だけだが,韓国の選手はそれ以上に「母国の名誉のため」という強いモチベーションがあるので,それがああいう火事場の馬鹿力的なパワーの源になっているのだろう。観客も含めたその種の「思想的一体感」みたいなものに,好意を感じるか嫌悪感を感じるかは人によって違うだろうが,まあお祭りのときぐらい皆で盛り上がってもええじゃろ,という気がしないでもない。

うちの居間のテレビは,二か国語放送のときはいつでも英語の音声が出るように設定してある。聞き取れるわけではないが,仕事の都合もあるのでちょっとでも耳を慣らすためである。NHKがサッカーを放送するときは,実況中継は外国人アナウンサーの声が入る。ところがこのヒトたちは,なんか冷静なのですね。日本語の放送なら,チャンスやピンチにはアナウンサーが絶叫するのですぐわかる。よそ見していても,アナウンサーの声が昂ぶってきたら画面を見ればいい。ところが英語の放送の場合,あれ?と思ったらいつの間にか点が入っていることがある。メジャーの野球でも,得点が入るときはアナウンサーの声の調子が変わる。が,日本人アナほどではない(単に英語に慣れてないだけかもしれないが)。前に「ゴー〜〜ル」と20回以上連呼してヒンシュクを買った民放アナウンサーがいたが,日本人のアナウンサーはちょっと興奮しすぎ。自分だけ興奮せんと,もうちょっと正確に状況を伝えてほしい(でも民放ラジオ全局ネットのアナウンサーは,さすが選ばれただけあって上手だった)。

で,思わず笑ってしまったのが,日本が負けたトルコ戦の解説者。昼間の試合だったのでラジオをつけっ放しにして仕事をしていたわけだが,この試合の解説者(?)はH.Kという元日本代表のヒト。これが,とてつもないシロモノだった。出てくる言葉は「いけ〜!」とか「あぶない〜!」とかばっかり。解説もなんもあったもんじゃない。完全に一人の観客になりきっていた。試合にのめり込んで解説がおろそかになる人は野球の世界にもいるが,あそこまでは・・・。自分の仕事も忘れて特等席で観戦させてもらって,まさかギャラまでもらうんじゃあるまいな。でもあそこまで開き直られたら,いっそ清清しい感じもする。あのヒトがどんな解説者かはラジオ局の方でも事前にわかっていたはずだし,はじめから技術解説なんか期待してなかったんだろう。応援団のラッパを吹く人と同じだ。放送やマスコミにとっては,何であれ刺激的でありさえすればいいわけで,情報が不正確でも責任を問われることはまずない。始まる前はあれだけ「フーリガンが日本を席巻する」とか言われていたが,いざ開幕してみるとフーリガンのフの字も聞かなくなった。あの大げさな報道のせいで試合会場近くの繁華街は閉店せざるを得なくなったり,善良な外国人サポーターが犯罪者扱いされたりといった小さな記事が時々新聞に出たが,そういう混乱の元になったマスコミ(主に週刊誌)には,反省してもらいたい。おまーらがそういうええかげんな報道をしとるから,個人情報保護法案に反対しても世間の人が共感してくれんのじゃ!

試合以外で一番「すげえ」と思ったのは,イタリアの某サッカーチームの会長の発言である。イタリア戦で決勝ゴールを決めた韓国の選手がたまたま自分のチームの選手で,「恩を仇で返すような奴は,もうイタリアへ帰って来んでいい」というようなことを言ったとか。てっきり敗戦直後の興奮状態で口が滑ったのかと思ったら,マジだったらしい。サッカーはそれだけ人を熱くさせるスポーツだ,とも言えるし,イタリア人はしょうがないのう,とも言える。はたまた,イタリアにもナベ○ネみたいな人はおるんじゃね,とも言えるけど…。まあ間違いないのは,日本でああいうことを言う人がいたら,マスコミから徹底的に叩かれるだろう。イタリアでそういう批判が起きたという報道は聞かないので,イタリアの人たちはあの発言が当然だと思っているのかもしれない。

それで思い出したのが,役所で勤務時間中にワールドカップを見ていいかどうかについて,都道府県によって対応が分かれた,という話。広島県の藤田知事は「勤務に支障のない範囲内なら,社会通念上許される」ということで,役所でテレビをつけていてもいい,と判断したという。一方山口県では,勤務時間中なのでワールドカップ観戦は一切禁止。この件について言えば,広島県の方に味方したい。建前ではもちろん「税金の無駄遣い」とか「テレビが見たけりゃ年休を取れ」とかいうことになる。でも,それくらいええじゃんか,と個人的には思う。どっちみち公務員は大した仕事しとらんじゃろ?--- いやいや,そういう皮肉を言いたいわけではなくて,気持ちの余裕の問題というか。すぐ「正論」を言いたがる人というのはいるもので,えてしてその正論のせいで大勢が迷惑したりシラけたりする。学校の先生と同じで,どっかに遊び心みたいなものがないと世の中はうまく回らない。たかだか2,3週間のお祭りの間ぐらい,少々のコトは大目に見てやってもいいんじゃなかろうか。

その祭りも,もう終わり。プロ野球もだいぶ先が見えてきたし,これからは釣りだけを心の支えにして生きていくのだ。


 

 

● 2002/5/10(金) 「大食いコンテスト」考

 

最近の新聞に出た2つの記事に,目が止まった。1つは,中学3年生の男の子の死亡記事。同級生と「早食い競争」をしていて窒息死したもので,テレビ番組の真似をしたらしい,という。もう1つは,人気TV番組「筋肉番付」の収録中,出場していた2人の中国人留学生が大怪我をした,というもの。

 

10年ちょっと前,しばらく東京に住んでいた。その頃,テレビ東京で「大食い選手権」が始まった。当時はたとえば,大食い自慢が集まって東京から新幹線で旅行をして,行く先々で名物(たとえば浜名湖のウナギ)を食べまくり,最後に博多ラーメンを一番たくさん食べた人が優勝,とかいう内容だった。最初の頃はこの番組が好きだったので,ビデオに録画してよく見ていた。

 

この種の番組を批判する人は多い。その理由の1つに,「食べ物を遊びの道具に使うべきではない」というのがある。しかし,この意見には同調できない。牛や豚を殺して食べる行為を,普通は「動物虐待」とは言わない。そこには,「家畜は『食物』であって『動物』ではない」という暗黙の了解がある。昔の喜劇映画などには,パイを顔に投げつける場面がよく出てきた。あれにも,「あのパイは『芝居の小道具』であって,『食べ物』ではない」という同じ理屈がある。

ただし,いつでもこのように割り切れるとは限らない。たとえばペットショップで売買される犬や猫は,単なるモノなのか?もしそうであるなら,飽きたペットをガス室で窒息死させることも正当化されるだろう。しかし,一般にそれは動物虐待と非難される。

 

2002年正月のテレビは,「大食い」の番組であふれていた。同じメンバーが複数の局をかけもちして,優劣を競っていたようだ。最近は「大食い」番組はほとんど見ないので,よくは知らない。

 

今の「大食い」番組は,面白くなくなった。

昔と何が違うのか?

「お遊び」が「本気」になったことだと思う。趣味が仕事になった,と言ってもいい。かつての大食い番組は,真剣な中にも一種の遊び心のようなものがあった。出演者たちも,どちらかと言えば「普通の人」だった。今の大食い番組の出演者たちは,ほとんどロボットのように見える。彼らはたとえばアメリカの田舎町へ行き,ホットドッグ大食い大会などで,地元の大男たちを負かして優勝したりする。そういう場面を見るのは,日本の視聴者には小気味いいことかもしれない。しかし,相手の方はどう思うだろうか?「内輪の楽しみにエイリアンが紛れ込んで,雰囲気が壊れた」と感じないだろうか?町内運動会に,プロのアスリートが出場するようなものだ。

 

話は「大食い」だけのことではない。

クイズ王選手権」しかり,「鳥人間コンテスト」しかり,「筋肉番付」またしかり。かつて「エコノミックアニマル」とか「モーレツ社員」とか言われた日本人の悪弊の縮図を見る思いがする。要するに,マジメすぎるのだ。何かをやり始めると,とことんまで極めないと気が済まない。

 

一つのことに打ち込むのは,決して悪いことではない。問題は,その情熱の方向性だろう。大げさに言えばわれわれの民族には,欲望を「純化」しすぎるというか,「目的達成のためには他の一切のムダを省くべきだ」と考える傾向が,強いような気がする。

 

たとえば野球がそうだ。メジャーの「ベースボール」と日本の「野球」とは違うスポーツだ,とよく言われる。メジャーの方は,投手と打者の勝負を中心とした一種の「ショー」に近い。一方日本の野球は勝利至上主義であり,「勝てばすべてが許される」という風潮がある。極端に言えば,日本の選手たちの情熱は野球というスポーツそのものよりもむしろ「相手に勝つ」ことの方に向けられている。「自分の好きな対象を極める」という本来の目的が,「他人との競争に勝つ」ことに転化してしまうわけだ。こうなると,やる方も見る方も,純粋な面白さから離れていくような気がする。ベースボールの面白さは,勝敗だけにあるわけではない。アメリカの観客は,野球を取り巻く雰囲気全体を味わうために球場に足を運ぶのだろう(たぶん)。

 

あるいは受験もそうだ。勉強して新しいことを身につけるプロセスは,本来楽しいものであるはずだ。しかし,「他人との競争にいかに勝つか?」というテクニックのことばかり考えるようになると,とたんに勉強は苦痛になる。勉強の目的は大学に合格することではなく自分を賢くすることであり,そのプロセスは一見すると「ムダ」に満ちている。実生活では絶対使うはずもない二次方程式なんか学んで何になるのか,と誰でも思う。しかし実際は,その「ムダ」の中にこそ大きな意味があるわけだ。そうでなかったら,高校や大学へ行く必要はない。

 

ぼくは基本的に,「ムダは極力なくすべきだ」という考え方は好きでない。自販機やコンビニやファミレスや自動改札や宅急便や100円ショップは,確かに便利だ。しかし,世の中はそんなに便利じゃなくてもいいんじゃないか?という気がする。「いったん便利な生活に慣れてしまったら,元には戻れない」という人もいる。本当にそうだろうか?筋肉番付の事故が起きたとき,TVの製作者側が「視聴者は普通の刺激には満足しなくなるので,だんだん過激なことをやらざるを得ない」と言い訳していた。これも,本当にそうだろうか?むしろ,売り手(テレビ局)の側がそういう心情をあおっているだけじゃないのか?「過激」とはこの場合,競争の難度が上がることを意味する。以前はプロ野球やバレーボールのような他のスポーツを極めた人でも参加できていたものが,だんだん「『筋肉番付のプロ』だけの戦い」になっていく。こうなっては面白くない。

 

過激にならずに長期間高い人気を誇っている番組もたくさんある。たとえば,「NHKのど自慢」や「欽ちゃんの全日本仮装大賞」などがそうだ。出演者はどこにでもいるシロウトさんであり,「誰でも参加できる」という親近感が番組の魅力になっている。「鳥人間コンテスト」も,かつては記録狙いの人よりも,単なる目立ちたがりやで真下に落下する人の方が多かった。他人から見れば大したことではないような趣味に「命を賭けている」人というのは,見ていて魅力がある。彼らの情熱と努力は,対象そのものに向けられる限りにおいて美しい。競争することが自己目的化してしまうと,とたんに輝きを失ってしまう。今の大食い選手権や筋肉番付は,まさにそういう状態に陥っている。

 

このHPでは,「大物ランキング」を実施している。各自が自分の好きな場所で釣りをして,たまたま釣れた大きな魚を自慢し合う,というものだ。この姿は,今のところ「健全さ」を保っている。

--- 今のところそういう人はいないし,これからもたぶん大丈夫だろうと思うが,もしランキング上位に入ることが目的化してしまったら,ちょっと不健全だと思う。もちろん釣りの姿勢は人それぞれだから,記録狙いで釣行する人もいるだろう。遠方に自分のお気に入りの釣り場があって,そこでたまたま大きな魚が釣れた,というのならいい。「近くでは大物が釣れないから,御荘湾へカキを持ち込んで60cmのチヌを釣ってきました」というのはちょっとなあ…と思うだけだ。だいいち,「あそこで大物が釣れる」と定評のあるような所へ行って実際に大物が釣れても,それは当たり前のことでしかない。

 

釣りの楽しみは,大きな魚をたくさん釣り上げることだけにあるわけではない,と思う。少なくとも,そういうことにしか満足を見出せないようには,自分はなりたくない。野球の魅力は勝ち負けがすべてではないように,釣りの魅力は「釣りの周辺」にもたくさんある。クイズ番組の賞金稼ぎとか,大食いのフードなんたらクラブとかの人たちは,「趣味と実益を兼ねた仕事」として楽しんでいるのかもしれない。ぼく自身は釣りが大好きで,できることなら年中釣りをして暮らしたいと思ってはいるけれど,「釣りのプロ」になりたいと思ったことは一度もない。テレビに出てくるプロの釣り師たちを見るとつくづく思う。たとえばグレ釣り師。「トーナメントでは制限時間内にどれだけ多く釣るかが勝負だから,予備の仕掛けは全部体にまとっている」とか言っている。仕事として釣りをするのなら,自分もたぶん同じことをするだろう。実際,われわれはみんな本業ではそれと似たような気の使い方をしているわけだし。ただ,そういうふうに釣りをするようになったら,今自分が釣りから得ている喜びのかなりの部分は剥げ落ちてしまうような気がする。「一切のムダを省いて,魚を釣り上げることだけを追及する」という志向を,釣り師なら多かれ少なかれ誰でも持っている。しかし,そうして排除された「ムダ」の中には,実は大事なものがたくさん含まれているんじゃないかと思う。「釣りは道具を準備しているときが一番楽しい」とよく言う。釣り道具を買ったり,あるいは自分で作ったり,釣り日記をつけたり,写真を撮ったり,食べたり,飼ったり・・・釣りの周辺にあるいろんな楽しみを大事にして,「魚をゲットしたい」という欲望だけを肥大化,あるいは純化させすぎないようにしよう,と常々自戒しておるわけだ。

 

大物ランキングについても,「大きな魚が釣れても,ランキング対象外だと面白くない」というような,いたずらに競争心をあおって釣りそのものの楽しみを奪うような方向に働かないことを,管理人としては切に願っている。


 

● 2002/1/5(土) 今年の抱負とか

毎年の初めに,その年の抱負や目標を考えるわけではない。今年はただ何となく。

中国新聞に,釣りのプロ(あるいはセミプロ?)のような人がエッセイを連載している。

その人は,九州でグレ釣り大会に出たり山陰でヤマメを釣ったり,いろんな所へ遠征している。

それを読んで,思った。たとえ金とヒマができても,自分はああいうのはやめとこう,と。

まあ金もヒマもできる予定は当分ないので,どっちでもええんじゃけどね。

だって,そうでしょう。ワシらみたいな釣り大好き人間がですよ,

「魚が釣れればどこへでも遠征する」という覚悟を持ってしまったら,

それはパンドラの箱を開けたに等しいわけですよ。

福山や尾道じゃ,チヌは釣れてもせいぜい45cmくらい。

50cmオーバーを狙うなら,やれ御荘湾じゃ五島じゃと,

欲をかいたらキリがない。

冬場は魚が釣れん?ならハワイへ行ってGTを釣りゃええ ---

こうなってくるともう,おのが煩悩との戦いですよ。

食の世界を味わい尽くしたグルメがありきたりの料理では飽き足らなくなるように,

50cmのチヌを釣っても「次は60cm!」とか欲望を膨らませているようでは,

ストレスの解消にもなりゃしません。

 

そこで今年の抱負は,「初心に還ろう」 --- これですね。

冬場の釣りの場合,「爆釣」ということはまずあり得ない。

そこで,自分の「満足」のラインをどこに引くかが大きな問題になる。

1匹も魚が釣れないのはちと切ないが,半日糸を垂れて2〜3尾釣れたらヨシとせにゃ。

かぶせ釣りを始めた頃の目標は,「1尾でいいから魚を釣って帰る」ことだった。

その1尾が30cmくらいのコブダイでも,十分満足だった。

今,30cmのコブダイはリリースすることもよくある。

だいいち,「コブダイは釣れて当たり前。コブダイのほかに何か釣ろう」とか思っている。

こんな慢心した態度ではいかんいかん。

このHPを出して以来,つい力を入れて魚のサイズや数にこだわりすぎ,

「1尾1尾の魚を釣り上げる喜び」がだんだん小さくなっていたように思う。

それぞれの時期で「一番釣れる確率の高い場所」を選んで釣行するわけだから,

丸ボウズということは実際ほとんどない。

ただ,かつてのNHKの「日本釣り紀行」じゃないが,

たとえ釣れなくても「今日は楽しかった」と思えるようでありたい。

 

こういうことを考えるのも,自分の仕事の形態と多少関係がある。

ぼくの仕事はいわゆる「在宅勤務」に近い。

毎日自宅近くの仕事場(アパートの一室)に出勤して一人でパソコンをつついている。

この仕事を始めて,もう10年近くになる。

このスタイルを続けていくための「知恵」として,ぼくは次の「3つの戒律」を守っている。

 

@ パソコンゲームをしない。

自宅では麻雀ソフトや釣りソフトで遊ぶが,仕事場では一切ゲームはしない。

仕事の息抜きにゲームをするようになったら,自分に歯止めをする自身がないので。

A 間食をしない。

ふだんは午前と午後の2回,コーヒーブレイクをとる。お菓子の類は一切口にしない。

こんな運動不足の環境で間食なんかした日にゃ,モロ糖尿病である。

B 平日には釣りに行かない

これはホントに辛い。監視する人はいないのだから,平日に釣りに行こうと思えば

行けないことはないのだ。しかし,しかし・・・これこそが,「パンドラの箱」なのだな。

だから,この禁はワタシ破らない。でも年に1回くらいは破ることもある。

 

というようなわけで,仕事がらある程度ストイックにならざるを得んわけですよワシは。

そういう精神性を保つためにも,いたずらに欲望に振り回されないことを,今年の目標としたい。

毎回同じ場所で同じような釣果を上げるよりも,できるだけいろんな場所で釣りをしてみたい。

結果的に釣れなくてもいいじゃないか。楽しめれば。

これは,釣れなかったときの言い訳ではありません。念のため。


 

● 2001/9/8(土) 私的・なんでもベスト3

 1. 現在好きなTV番組ベスト3 

@ プロジェクトX(NHK)

A にっぽん美味礼賛(NHK)

B フォーク大全集(NHK衛星)

※ 野球などスポーツ中継は除く。 @は先週のクウォーツ時計の話も感動しました。

 2. 最近読んだ本のうち面白かったものベスト3 

@ 仁淀川漁師秘伝 弥太さん自慢ばなし (宮崎弥太郎/かくまつとむ−小学館)

A 中坊公平  私の事件簿 (中坊公平−集英社新書)

B あの頃マンガは思春期だった (夏目房之介−ちくま新書)

※ @は,雑誌「ビーパル」に連載されたルポをまとめたもの。魚種ごとに川漁師の体験談と仕掛けの工夫などが書かれていて,抜群に面白い。Aも,そこらへんの小説よりずっとリアルで興奮する。

 3. 好きなコンビニの食品ベスト3 

@ おでん (セブンイレブン)

A 専門店の焼きそば (セブンイレブン)

B 冷たい醤油ラーメン (セブンイレブン)

※ 食品系はセブンイレブンがダントツ。でもここは新商品への切り替えが速くて,気に入った品がどんどん新しいのにチェンジされるのが残念。

 4. 好きなインスタント食品ベスト3 

@ 日清焼きそばUFO

A 日清シーフードヌードル

B 日清どん兵衛きつねうどん

※ ここは日清の独壇場。懐かしいカップヌードルも捨て難い。

 5. 好きなファーストフードベスト3 

@ 吉野家の牛丼

A ケンタッキーフライドチキン

B 回転ずし

※ 牛丼は学生時代にさんざん食った味が忘れられない。当時コンビニはなく,早朝の始発電車に乗って釣りに行くときは駅前の吉野家で腹ごしらえをするしかなかった。

 6. 百均でよく買うものベスト3 

@ クリアファイル

A タッパー

B 封筒

※ 文房具は最近百均で買うことが多い。12色マジックとか,なんでこれが百円で売れるんじゃ?というアンビリーバブルな品物を探すのも楽しい。

 7. 好きな新聞ベスト3 

@ 日刊ゲンダイ

A 中国新聞

B 日刊スポーツ

※ @は一面の確信犯的主張が好き。東スポの味も悪くないが。嫌いなのはもちろん読売。東京に住んでいた頃ヤクザまがいの販売員にすごまれた。

 8. 週刊文春の好きなコラムベスト3 

@ 棚から哲学 (土屋賢ニ)

A ホリイのずんずん調査 (堀井憲一郎)

B ショッピングの女王 (中村うさぎ) 

※ 「新宿赤マント」は単行本になってから読みたいので,ふだんはあえて読まない。

  9. 好きな釣りキャスター 

@ 西山徹(故人)

A 鵜沢正則

B 村越正海

※ 次点・大塚貴。キャラクター的に面白い人はたくさんいるが,やっぱり釣りが上手でなくては。でも一番印象深いのは,「栗之助」にも「中野浩一」にも出ていた九州の釣具店店主の松尾さんというトボけた人。

 10. 好きな飼育魚ベスト3 

@ イソスジエビ

A アミメハギ

B チャガラ

※ 写真はこちらから。なお,ワースト3はスズメダイ・メジナ・クサフグ。

 11. 現在好きな曲ベスト3 

@ 償い(さだまさし)

A ベナレスの車引き(河島英五)

B ファイト!(中島みゆき)

※ @は今年買ったさだまさしの「一人百歌」という10枚組CDの中で初めて聴いた曲。泣けた。

 12. 現在連載中の好きなマンガベスト3 

@ 20世紀少年(浦沢直樹・週刊ビッグコミックスピリッツ)

A ワンピース(尾田栄一郎・週刊少年ジャンプ)

B カイジ(福本伸行・週刊ヤングマガジン) 

 ※ @はアニメかドラマ化してほしい。

 13. 今年プロ野球に入った将来有望な高卒ルーキーベスト3 

@ 中里(中日)

A 畠山(ヤクルト)

B 内川 (横浜)

※ ちなみに去年のバージョンでは,河内/苫米地(カープ)のほか条辺(巨人)・朝倉(中日)・田中一(横浜)・岩隈(近鉄)・田中賢/佐々木(日本ハム)・高山久(西武)など多士済々。

 14. 今ほしいものベスト3 

@ どこでもドア

A インターラインのチヌ竿

B 麻雀友達

※ @は「クローン」なんてのもいいかも(そいつに仕事させて自分は釣りに行く)。あと,120cm水槽と夏冬兼用の防水ジャケットと自宅のカラオケルームと・・・ほしいもんは山ほどある。

 15. 生まれ変わったらなってみたいものベスト3 

@ うちの女房

A 水族館か水産試験場の職員

B 大橋巨泉

※ ノーコメント・・・ですね。


 

● 2001/6/7(木) 人間ドックに入ったこと

5月6日の連休明けに,日帰り人間ドックに行ってきた。

今年は45歳になるので,5年に一度のくわしい検査が受けられる。

2週間くらい後に,結果が郵送されてきた。

20個くらいのチェック項目のそれぞれに,A(異常なし)〜E(再検査)の記号で判定が入っている。

5年前の検査では,どの項目もAかBだった。

今回は,眼底検査と超音波検査で引っ掛かった。しかも,レッドカード(再検査)。

E判定は目の方で,緑内障性なんとか。「再検査を要す」。

超音波はC判定。腎臓にちょっと異常があるとかで,「経過観察を要す」。

 

「緑内障」にはちょっとビビった。放置すると失明するらしい。

地元の眼科では不安なので,福山駅近くのMという有名な眼科へ。

待合室は坐るスペースもないくらい人があふれている。

さんざん待たされ,視力検査や視野検査を経てようやく診察室へ。

女の先生は,横の助手に筆記させながら何やら専門用語を連発している。

「あのー,どんなもんでしょうか,先生」

「近視の度がかなり強いですね」

それはわかってますが…

「目の使いすぎですね」

毎日最低5〜6時間くらいはパソコン叩いとるもん。

「目を休めた方がいいです」

「仕事を控えた方がええでしょうか」

「そうですね,パソコンの見すぎはよくありません」

「じゃあ,何を見たらええですか」

「遠くのものを見てください」

「たとえば?」

「海なんかいいですね」

「ほう。ほいじゃ,釣りなんかどうですか?」

「いいですね。どんどん釣りに行ってください」

 

・・・

うそぴょん。

全部うそだよぉー。何ともなかったんだよぉー。

特に緑内障の症状は出とらんから,ほっときゃええとよー。

薬もなし。念のために,半年後にまた検査に来てくださいね。それだけ。

ついうっかり東京の本社の人に,

「いや〜,心配したけど何ともなかったですよ」 と言ってしまいました。

あのとき電話で,

「仕事を控えて,釣りに行くように医者に言われました」 と言うべきでした。

「ずっと行っとれ」と言われたりして。

 

続いて,腎臓。

「経過観察」って,どうすりゃええんじゃ。

とりあえず地元の泌尿器科へ行く。

ここは前にも通ったことがある。

実はぼくは,数年前にこの病院で「慢性前立腺炎」と診断されたのだ。

 

「あのー,2,3年前にも診てもらったんですが…」

「今日はどうされましたか」

「ちょっと腎臓に異常があるらしいんですが」

ここでも超音波検査をした。

ほとんど異常なし。ほっといても問題ないらしい。

「ついでに,前立腺の方も診ておきましょうか」

え…またアレやるん?こらえてーや…

「そこに横になってください。ベルトを緩めてくださいね」

ああ,やっぱりやるんですか。

先生に無造作にパンツをおろされる。

「前立腺を絞りますね。はい,ヒザを両手でかかえてください」

 

(5秒経過)

ぐりぐり。

いたた…せんせえ〜いたいですう…

「痛いですか?もうちょっと絞りますね」

ぐりぐりぐり。

いだだだ。

ぜ,ぜんぜえ〜〜〜いだい〜〜〜

男の指はイヤじゃ〜

(先生はもっとイヤかもしらんけど…)

 

検査終了。

「はい,向こうでもう1回オシッコを採ってくださいね」

 

結局,前立腺の方もほとんど異常なし。薬だけもらって帰る。

さて,わたくしはどんな検査をされたのでしょうか。

ヒント。健康なくせに,お金を払ってやってもらう人もいます。

そういうお店があるそうです。ぼくは行ったことありません。

ぼくは痛かったけど,ふつうは痛くないそうです。

気持ちいいという話も聞きます。

でも男の指は太いからイヤです。

ぼくは慢性の前立腺炎なので,

数年に1回くらいこの先生の検査で責められるのです。

せめて看護婦さんに代わってくれ〜。

 

いやはや。

人間,達者が何よりですね。

 

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