3月3日取材釣行
2002年3月3日(日),この日は「
以前別の雑誌の取材でお世話になったフリーのフィッシングライター・Yさんの紹介で,
波止からのかぶせ釣りをこの雑誌では初めて紹介することになった。
場所は,因島対岸にある生名島・深浦の波止。
この10日ほど前に担当の記者・Tさんから電話があり,その次点では場所は決めていなかった。
瀬戸田ならチヌは釣れるが,釣り座が限られている。
小用(因島)なら何か釣れるだろうと思ったが,前週の試し釣りで完全に空振りを食らった。
その日の帰りに生まれて初めて生名島へ渡り,2〜3時間ほど竿を出してみたところコブダイの
当たりが連発。波止も広く大勢で入釣できそうなので,ここに決定した。
HPで同行者を募ったところ,このHPの常連さんから続々と参加希望が・・・。
当日は干潮が朝の7時半ごろ。干潮位が低いので,満ち潮はかなり流れるかもしれない。
干潮前後が最初の時合いと思われるので,朝一番(6時5分発)のフェリーで渡ることにした。
現地集合ということで,メンバーは三々五々集まるだろうと予想していた。
5時50分ごろフェリー乗場に着いてみると,なんじゃこりゃ〜!!!
既に車が12〜3台ずらっと並んでいる。ヤバい。最初の船に乗れるかどうか…
車を最後尾に停めて先頭の方へ歩いて行くと,見慣れた人を含む数人の釣り人の姿が。
な〜んてこった!わたしが最後じゃあーりませんか!あんたら,気合はいりすぎ!
--- これでフェリーに乗れんかったら,ホストとしての立場がない。しかし,どうにか乗れた。
因島・土生港の長崎桟橋を出た船は,2〜3分で対岸の生名島・立石港に到着。
波止はすぐ左手に見えている。
車でちょっと走り,波止近くの道路端に各自適当に車を停めて,波止へ向かう。
先客はもちろんいない。
今回の参加メンバーのご紹介を ---
倉敷のマサさん 管理人をしのぐ人気を誇る,この日の主演男優。職場でもああなんですか?テーマ音楽は石狩挽歌(北原ミレイ)。「月刊マサ情報」が本屋に並ぶ日も近いぞ。 倉敷のタクさん 先日神島(笠岡)で初めてご対面。かぶせ釣り歴は3か月くらいですか?この日はマサさんと一緒の車で来られた。コブダイとの格闘シーンをビデオに撮っときゃよかったですね。 俊一さん 尾道のジュンさん
俊一さんはこのHPを通じて初めて釣り場で仲良くなった方で,この中では一番のベテラン。前週にこの波止で37.5cmのアイナメを釣り上げた実績を持つ。いつも同行されるマサミチさんは,この日はお休み。尾道のジュンさんとは初対面。名前は後で知りました。 フルカワさん 友井さん
前週に須波のフェリー波止でご一緒した。このグループの中では一番若い?お二人。二人とも須波では最近40cmオーバーのチヌの実績あり。この日はフルカワさんはアイナメ,友井さんはコブダイ狙い。 SATさん イカダ竿を自作される方。制作講座,ありがとうございました。風貌も技術屋さんっぽくて素敵です。テーマ音楽は「地上の星」(プロジェクトX)。この日は2.3mコブダイ仕様の自作竿をご持参。この竿に大物が・・・ コバさん 横島の大波止でコブダイを何度もバラし,まずはあそこでコブダイを,と燃えておられる方。SATさんと並んで,一方的に田島・横島方面特派員に任命させていただきました。すいません,コバさん。
これにわたくしを入れて,合計9人。
深浦の波止にこれだけ釣り人が並んだことは,有史以来初めてではあるまいか。
世間ではひな祭りのお祝いをしているお宅もあろうかという3月3日,
煩悩のカタマリとなった9人の男たちは,余人を寄せ付けぬ異様な雰囲気の中,
この日以降「芸予地方随一のかぶせ釣りポイント」として知られることになる
生名島・深浦の波止で釣りを開始したのだった ---
めいめい適当な釣り座で仕掛けを準備。
波止の曲がり角付近から先端近くへかけて,8人の釣り人が並んだ。6時半ごろから釣り開始。
この前週に参加者の一人・俊一さんが37.5cmのアイナメを釣り上げたのは,干潮前の時間帯と聞いている。
それから考えると,今がベストの時合いと思われる。
7時前頃からポツポツ当たりが出始めた。
ちょうどこの頃,「月刊釣り情報」の記者・Tさんが到着。
「まだ誰も釣れとりませんよ」と話をしてしばらくたってから,最初の魚がヒット。
釣り上げたのは,曲がり角の少し先で竿を出していた倉敷のマサさん。
魚種は何かと皆が注目する中,「チヌじゃ!」の声が。
カメラのシャッターをバシャバシャ切る記者さん。
37cm。なかなかの型だった。もうハラミに入っていて,腹が膨れている。
正直,この時期にはちょっとチヌは無理かと思っていた。
幸先よくチヌが上がったので,取材は成立しそう。
これであとアイナメとコブダイの型のいいやつが揃えば,かぶせ釣りの紹介としては申し分ない。
その後到着したコバさんを含めて,9人での釣りとなった。
この日は思ったより当たりが少なく,干潮前後の時合いは充分生かせなかった。
並んで釣っていたフルカワさんと友井さん。
友井さんにコブダイがヒット。37cm。
曲がり角付近で竿を出していた俊一さんに中型のコブダイ。
隣でフカセで釣っていた尾道のジュンさんに26cmのアイナメ。
予想した通り,満ちに入って潮が右から左へ猛烈に流れ始めた。
外側は釣りにならなくなったので,各自釣り場を移動して内側や先端で竿を出す。
9時半を過ぎた頃,倉敷のマサさん,タクさんは生名港埋立地の波止へ移動。
こちらのグループには,時々コブダイの当たりが出ている。
フルカワさんに先端でチヌ(28cm)がヒット。
コバさんにも良型のコブダイがヒット。
しかし,水面でタモですくおうとしたところでハリス切れ。
ご本人は後で「コブダイの姿を見られただけでも満足」と言っておられた。
まずは横島でデカいやつを釣り上げてください,コバさん!
ところでこの間に,時々お便りをいただくbunzoさんがこの波止に見物に来られていたそうだ。
そう言えば,記者さんと誰か話している人がいるなあ,とは気づいていたが・・・
後で届いたメールによると,異様な雰囲気だったので声をかけづらかった,とのこと。
そうでしょうねえ。みんな必死じゃったもんなあ。
その後,移動したマサさんが32cmのアイナメを持って帰ってきた。
向こうは当たりが結構あるらしい。
移動してもよかったが,全員が入れるほど広くないし,今日はこの深浦の波止の取材と
いうことになっているので,止まらない満ち潮を恨みながら釣り続けた。
昼までのわたしくの釣果は,内側で連続して釣れた20cm級のクジメとアイナメが1尾ずつ。
トホホ。あれだけ「かぶせ釣りのメッカになる」とか言うとったのに・・・
その後,曲がり角内側で船のロープに掛かったかと思って仕掛けを手でたぐり上げたら,
まずまずの型のマダコが掛かっていた。
普段ならこれで土産ができたと喜ぶところだが,今日はそういうわけにはいかない。
昼過ぎに俊一さんと尾道のジュンさんは一足先に納竿。
帰ったら仕事だとのこと。夜勤明けで参加していただいて,ありがとうございました,俊一さん。
予想ほどには魚が釣れず,取材にはちょっと物足りない。
このピンチを救ってくれたのは,先端近くで釣っていたSATさんだった。
満ち潮が速くお手上げかと思われた中,なんと35cmの良型アイナメをゲット。
自作竿にコブダイが掛かったかどうかは見ていなかったが,このアイナメは丸々太って見事な型だった。
さらに,友井さんが50cmのコブダイを取り込む。
数は少ないながらもチヌ・アイナメ・コブダイが揃い,取材の形にはなった。
満潮が来てもほとんど潮が止まらず,下げの潮が流れ始めたので,
1時半にこの波止での取材を終えることに。
全員の魚を並べて写真を撮った後,埋立地の方へ見に行ってみた。
倉敷のマサさんは先端で,タクさんは付け根寄りで釣っていた。
さらにその手前には,初対面の井原のヤスさんが。
うわさのコブダイ専用仕掛けをまぢかで見たが,やっぱりゴツい。
掛けたコブダイの9割方は取り込めるそうだ。
ただ,さすがに魚も警戒するらしく,今日はまだ当たりがないとのこと。
タクさんがマサさんと二人で使っているスカリを見せてもらうと,
中型のコブダイが3尾とアイナメが2尾。
大きい方のアイナメはまた見事な型で,後で聞いたら36cmとのこと。
マサさんは竿を折られまくったそうで,一時はほとんど一投ごとにコブダイが当たったという。
こっちで釣るべきじゃったかなあ,とも思ったが,まあこれからはいつでも来られる。
結局,今日の全員の釣果は次のとおり。(敬称略)
●アイナメ=7(36cm=タク/35cm=SAT/32cm=マサ/26cm=尾道のジュン/20cm強=俊一/21cm=まるさ)
●コブダイ=6(50cm=友井/37cm=友井/30〜35cm級2=俊一/34〜31cm=マサ)
●チヌ=2(37cm=マサ/28cm=フルカワ)
●クジメ=1(20cm=まるさ)
●マダコ=1(1kg級=まるさ)
※ 下の写真は,深浦グループ(先に帰られた俊一さんたちの分は除く)の全釣果。
マサさん曰く,「やっぱり1か月ボウズじゃったらよう釣れるわ」。
いやいや,大したもんですよ,マサさん。今日の主役ですわ。