SKYWARD総合英語解説

第0章(英語の基礎)

 

第0章の解説動画では,文法の基本ルールを次の3つに分けています。

@単語を並べるルール

A単語の形を変えるルール

B個々の単語の使い方(語法)に関するルール

そして「(学校で習う)英文法のルールのうちで最も大切なもの」を1つだけ挙げるとしたら,私はこの「文の要素と品詞の関係」を示します。

(SKYWARD-p.5)

自分の著書にはたいていこれを入れています。中学ではたぶん習いませんが,高1の最初の段階でこの表を理解していないと,その後の学習が困難になります。

紛らわしいのは「動詞」です。「品詞としての動詞」と「文の要素としての動詞」とは異なるので,後者は「述語動詞」と呼んでいます。

上記Aの「単語の形を変えるルール」のうち,述語動詞の形を変える文法的要素には,時制・(受動)態・(仮定)法および助動詞があります。

SKYWARDではこれらを最初に学びますが,動画で説明しているとおり「@単語を並べるルール」の方が大切だと私は思います。

だから「動詞」の章を最初に置きたいところですが,以前にも書いた諸般の事情で,学校採用を前提とする総合英語の本はたいてい同じような章の配列にせざるを得ないのです。  

句と節に関しては,こんな表を作ってみました。

たとえば「関係詞節」とは,関係詞が作る節のこと。この表から「関係詞節」は,名詞・形容詞・副詞の働きをすることがわかります。

「★接続詞節」は,本来はあってもよいはずの用語として入れました。

@〜Dはやや例外的な用法なので,例を挙げます。  

@He is <two years> older than I am.(副詞の働きをする名詞句[副詞的目的格])

A<Across the field> is the nearest way to the lake.(名詞の働きをする前置詞句)

BThe news <that he died> surprised us.(SKYWARD流では形容詞の働きをする接続詞節。一般には同格の名詞節)

C<What was worse>, it began to rain.(副詞の働きをする関係詞節。複合関係詞も同様の働きを持つ)

DThe question <whether he should go there> troubled him.(Bと同様に形容詞の働きをする疑問詞節。一般には同格の名詞節)

なお,この表のほかに,等位接続詞・関係詞・分詞が作る重文型の構造があります。

He went to Paris <and stayed there for a week>.

He went to Paris, <where he stayed for a week>.

He went to Paris, <staying there for a week>.

これらの< >の働きは,名詞・形容詞・副詞のどれでもありません。  

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