最終更新日:2005年12月18日

 

※ このページは,2003年12月3日に全面的に刷新しました。

● さて,イシダイです。とは言っても,波止で釣れるのはいわゆるサンバソウ(シマダイ)のちょっと大きいもの(体長30〜35cm前後)まででしょう。--- と,思っていました。2003年11月7日までは。しかし,状況は翌日に一変します。この日(2003年11月8日)は,波止からのかぶせ釣りの歴史に永遠に残るであろう,記念すべき日となりました。恒例の,秋のオフ会初日のことです。

● 場所は,上蒲刈島と下蒲刈島との間の水道。潮が速くて根が荒く,豊富な魚種が釣れるとは聞いていましたが,まさか50cmオーバーのイシダイが出るとは・・・。以下に,この日以降に蒲刈方面で釣れたイシダイ(2005年12月現在)を一覧で示しておきます。なお,赤い文字は40cmオーバーです。

No 年月日 向港A 向港C 向港D 丸谷港 釣り人
03/11/08 50cm       倉敷のマサさん
03/11/08 40cm       倉敷のマサさん
03/11/08     36cm   YS君
03/11/08     29cm   YS父さん
03/11/08       43cm まるさ
03/11/09 54cm       かるさん
03/11/13       48cm おのさん
03/11/15 34cm       コジマさん
03/11/22       28cm おのさん
10 03/11/23   46cm     タカさん
11 03/11/25 37cm       俊一さん
12 03/11/26       34.5cm 細原さん
13 03/11/29   27cm     細原さん
14 04/05/16 38cm       瀬野の黒田さん
15 04/10/16       30cm 東広島のT2さん
16 04/10/17     45cm   俊一さん
17 04/10/17     26cm   俊一さん
18 04/10/17       32cm まるさ
19 04/10/17   44cm     倉敷のタクさん
20 04/10/17   39cm     ヤギマスクさん
21 04/11/05 50cm       コウマさん
22 05/07/24 42cm       まるさ
23 05/09/23   40cm     ヤギマスクさん
24 05/10/02   45cm     東広島のT2さん
25 06/10/08     30cm まるさ
26 07/06/02 54.5cm       庄原のKさん
27 07/06/17 61.5cm       倉敷のAさん

● 一般に磯のイシダイはサザエやウニを餌にして釣りますが,波止のイシダイはカキが好物のようです。釣期はどうやら10〜11月がベストシーズンのようですが,サンバソウは5〜6月にもよく釣れます。7〜9月はエサ取りが多いものの,一発大物も狙えそうです。イシダイの魚影の濃い場所は限られていますが,水温の高くなる時期には各所でサンバソウ級が散発的に釣れます。参考までに,私自身がこれまでにイシダイ(サンバソウ)をヒットさせたことのある,またはレポート等で釣果報告のあった広島県内の波止を全部挙げておきます(蒲刈は除く)。赤字は30cmオーバーが期待できるポイントです。

◆ 田島=天神波止・小用地波止・小箱波止

◆ 横島=タンク波止・坊地新波止・横田港一文字波止

◆ 沼隈=岩船波止・能登原波止

◆ 向島=干汐波止(左右とも)

◆ 因島=小用波止・宇和部港波止(南)

◆ 生名島=埠頭用地波止・立石港波止

◆ その他しまなみ方面=今井の波止(弓削島)

◆ 三原方面=須波港波止・鷺港波止(佐木島)

◆ 倉橋島方面=室尾港波止・海越港波止・瀬戸港波止(鹿島)

◆ 大竹市=ダイセル護岸


● 仕掛けは,基本的にコブダイと同じでいいと思います。ハリスの太さにどの程度敏感かはまだデータ不足なので何とも言えませんが,私の感覚では,コブダイの場合と同様に,ワイヤーやケプラーを使うと食いは落ちるような気もします。ただ,取り込みを重視するなら,道糸の先をケプラーで補強してハリを直結するシステムがベストです。今までに釣れ上がったイシダイの中には,カンヌキ(口の横)でなくノドの奥にハリが入っていても,ハリスが無傷で上がってくるケースもありました。50cmオーバーでも2号ハリスで取り込めていることを考えると,イシダイは世間で思われているほど「口でハリスを噛み切る」タイプの魚ではないかも,と想像します。もちろん口でハリスを切られてバラしたイシダイもいるでしょうが,今までの私の経験から言うと,イシダイらしき魚のバラシはほとんど「ハリ外れ」によるものです。私の場合はイシダイ狙いのときは竿を2本用意しておき,魚の活性が低いときは当たり重視で3号ハリス(ケプラーなし),活性が高いときは取り込み重視でケプラー補強の5号ライン直結,と使い分けています。竿の長さは,1.8mで十分だと思います。

● 当たりの出方はまちまちですが,手の平〜30cm級くらいまでのサイズは「ツンツン」「コツッ」という感じで,ベラみたいな小さい当たりをすることが多いようです。ただし,吸い込む力はわりと強いようで,一発でエサを取られることの方が多いです。合わせが遅れると,掛かりません(特に手の平級)。ハゲの当たりと間違えることもよくあります。チヌの当たりとは違います(チヌはもっとストロークの大きい当たりが出ます。ただし15cm級くらいまでの当歳魚のチヌの当たりは,手の平級のサンバソウの当たりによく似ています)。40cmを超える大型の当たりは,これまでに集まった情報によると,モヤモヤしたような「よくわからない」当たりということです。コブダイの当たりとはだいぶ違うと思いますが,もうちょっと情報が必要ですね。

● 秋のシーズンでエサとりのフグやハゲが多いときは,カキはカラの重いものを使ってなるべく速く沈めます。当たりは着底の直後に出るパターンが一番多いので,カキが底に着くまで神経を集中するようにします。中層で当たることもあるので,糸を張りながら落とすのがベターです。

● 大切なポイントは, 磯釣りのように食い込むまで待つ,という釣り方はしない,ということです。カラごと飲み込むわけではなく身をつつくだけなので,瞬発的な合わせが必要だと思います。私の場合,イシダイらしき当たりがあっても空振りでハリに乗らない,という経験がたびたびあります。口が硬くハリが刺さりにくいので,ハリ外れでバラすこともよくあります。何度も同じパターンのバラしが続くようなら,掛かった魚はイシダイの可能性が高いです。ハリ外れを防ぐための工夫(ハリの形状や合わせるときの腕の振りなど)については,現在このHPの常連さんたちが研究中ですが,今のところは「運任せ」という段階です。

● 引きは,35cmくらいまでのサイズなら大したことはありません。もちろんチヌより引きは強く,40cm級のコブダイくらいの強さはあると思います。40cmを超えると,格段に引きが強くなるようです。同じサイズのコブダイより,はるかに引きます(まあ体型も違いますし)。パワー勝負で耐えるしかありませんが,底を切ってしまえば取り込みのチャンスは高まると思います。何しろ今のところ上がった50cmオーバーの2尾は,かるさんと倉敷のマサさんが共にハリス2号で釣り上げたものですから。掛かりどころにもよりますが,引っ張り合いの勝負に持ち込めば,竿の操作さえ間違わなければ2号でもOKのはずです。

● 蒲刈のイシダイについては,釣行レポート(2003年11月−その3)で,倉敷のマサさんが詳しく考察しておられます。

● また,掲示板(2003年10月1日〜11月30日)でも,イシダイ論議が盛り上がっています。

※ このページは,今後もっと詳しいデータが集まれば随時更新していきます。