日記帳(08年12月1日〜12月14日)
12月1日(月)
岡山駅前のホテルの喫茶店で,JT社の編集Iさんと待ち合わせ。まだタイトルの決まっていない「勝負本」の初校ゲラを渡す。
岡山へは松永から鈍行で1時間10分ほど。その車中でもまだゲラと格闘
していた。2時間ほど打ち合わせをして,合流したKさんと一緒に夕食。
Kさんに連れて行ってもらった店は「ラガー」という名前で,看板にキリンの
ラガービールの絵が描いてあった。ビアパブかと思いきや,店内は個室
中心の(銀わさのような)創作居酒屋で,コース料理は次から次にいろんな
料理が出て来て大満足。しかもそのコースの料金が1人前3,000円。
福山にはちょっとないような店だった。岡山近辺にお住まいの方には,
絶対お勧めです!(岡山駅から徒歩10分くらい)
ところで,JT社の編集Iさんはまだ40歳だが,最近顎関節症気味だという。
ここにも仲間が(笑)!偉そうにいろいろアドバイスした。Kさんの方は
「最近五十肩ぎみで,黒板に字を書くとき肩が痛い」とのこと。
実は私も・・・なんです!最近1週間ほど,右の肩が痛い。持ち上げることが
できんほどではないが,どうも五十肩の症状らしい。
これは,かぶせ釣り師にとっては大問題だ。何しろ,カキの遠投ができん!
…これ以上悪化することのないよう祈っている。
酒を飲んでの話は「最近どこも景気が悪いですねえ」という方向へ向かい,
Iさんの話では「今は新聞の売り上げがどこも大幅に下がっていて,そのうち
新聞業界の大リストラが始まるだろう」という。Kさんの大学も,これから
何年も先の給料や退職金の目減りの率がもう発表されているという。
いやー,うちなんかもっと大変っすよ!・・・(以下略)。
6時に店に入って10時過ぎに出て,10時半ごろの下り列車で帰宅。
家に着いたのが12時前ごろで,ふだんならとっくに寝ている時間なので,
歯磨きしてすぐ寝た。
12月2日(火)
さすがに今日は娘の弁当作りはパス。7時半ごろ起きて,仕事場へ。昨夜はそれほど飲んではいないが,体がちょっとだるいので,肩ならしに軽く
単純作業をする。しかしゼニにならん仕事ばかりしているわけにもいかんので,
SK社の買い取り原稿の執筆に着手。15レッスン分の問題集の原稿書きで,
とりあえず今週中に1レッスン分の原稿を送ることになっている。全作業の
所要期間の目安は10日。フォーマットが固まればあとは機械的な作業なので,
ちょっと集中して原稿を書き,昼食をはさんで3時にアップ。メールで送り,
休憩を兼ねて散歩。ついでに歯医者へ。最近は多少痛いのをガマンすれば
ほぼ何でも食べられるようになったが,このままの状態を放置しておいてよい
ものか?「根本的な治療を始めるなら早い方がええんでしょうか?」と先生に
尋ねると,「何とも言えませんねえ。これから回復に向かうか悪化するかは,
私でも予想できません」という返事。とりあえず,しばらく様子を見るしかない。
帰りに夕飯の材料を買って帰ったが,娘が今日は夕飯はいらんと言うので,
材料は明日使うことにして,ヨメも帰りが遅いし,「松永食堂」で買ったおかずを
肴に一人でまた酒を飲んでしまった。
12月3日(水)
仕事はきのうの続き。数日前に,大学時代の友人のN君から贈呈本が届いた。彼は東京の私大で教授をやっていて,専門はシェイクスピアだ。ハードカバーで
3,600円もする高い本で,しかもシェイクスピア。出版社は大手のK社だが,
どれだけ売れるのか?売れんでもOKなのか,研究社?
N君は大学のクラス会に参加しないので,20年くらい会っていない。今年の夏に
久しぶりに出席したクラス会で会ったK君(専門はアメリカ文学)もN君と同じ
大学の教授で,研究室が隣同士だという。彼らの勤めるG大学はたぶん日本で
一番「つぶれる心配のない」大学だが,最近は一般の大学教員や職員もうかうか
してはおられない。こっちも人ごとじゃないが,リストラされる心配だけはない。
社長じゃけんね,わし(笑)。
12月4日(木)
仕事は今日もきのうの続き。昼食は仕事場の近所のショッピングセンターでミソラーメン。夕食は,頭を取って40cmくらいのヤズを398円で売っていたので,
これを塩焼きに。あとカレーとサラダ。夕食後,持ち帰った仕事をやりながら
テレビのニュースを見る。天気予報では,土曜日は最高気温が6度で「真冬の
寒さ」とのこと。寒いのはともかく,強風はカンベンしてほしい。
12月5日(金)
午前中,税理士さんが来て帳簿のチェック。うちの会社は現金の動きが少ないので,税理士さんは楽だろう。毎月の帳簿整理くらいなら自分でできなくもないが,
わざわざ毎月の報酬を払って税理士さんと契約しているのは,「税理士が管理
しているなら不正はしていないだろう」ということで,税務署に目をつけられる
心配がないことだ。会社を始めて15年以上になるが,一度も税務調査を受けた
ことはない。もっとも,目をつけられたところでうちの売り上げなどたかが知れて
いるし,税務署も調査に入れば手ぶらでは帰れんので,規模の大きい会社から
順に回るのだろう。うちの会社に調査が入ることは,100年たってない(泣)。
夕飯は,アジの塩焼き・筑前煮・カブの酢の物・卵とネギの炒め物など。
12月6日(土)
朝から釣りと忘年会。昼間は雪が舞う寒い一日だったが,夜は楽しかった。
12月7日(日)
朝ゆっくり起きて昼過ぎまで釣り。持ち帰ったタコとアコウは親戚へおすそ分けして,今日はあれこれ忙しいので夕飯作りはパス。午後は使い捨てカメラを店へ持って
行ってCDに焼いてもらい,忘年会レポートをアップ。続いて「月刊釣り仲間」1月号
の記事を書いて送信。続いてショッピングセンターへ行き,お歳暮の手続き。
夕方6時半ごろ帰宅し,風呂に入って家族3人で「青島」で夕食。今日は休肝日で
酒は抜き。この店は味はまずまずで,安いのが魅力。ラーメン・チャーハン・青梗菜
の炒め物・豚キムチ・カニ玉・小籠包などを腹いっぱい食べて3,430円だった。
帰ってから「ワンピース」の最新52巻を読み,10時過ぎに就寝。
12月8日(月)
仕事はSK社の原稿書きの続き。Kさんから電話があり,NU社の大学教本のテスト用プリント(自著のオマケなので原稿料はなし)を頼まれたが,締め切りが年内なので
後回し。昼食は「むらさき」でとろ卵ぶっかけうどん。午後ずっと仕事の続き。
夕飯はスーパーで買ったナベのだしを使った味噌味のちゃんこ鍋と,キュウリ・ワカメ・
タコの酢の物(でもタコはまだあまり噛めない),卵焼きなど。夕食後,ジャンプ読む。
「ハンターハンター」はまたしばらく休載するそうだ。作者が羨ましい,ってか妬ましい。
夜は,このところ時間を見つけて地道にやっているJT社の本の索引作り。
ニュースでは麻生総理の支持率がガタ落ちしたと言っている。彼は「選挙の顔」として
選ばれたのだから,人気が落ちたら後には何も残らない。麻生さんに対しては,前から
生理的な嫌悪感を持っていた。風貌も,語り口も,語る内容も,とにかく品がない。
こんなのが日本の総理かと思うと,同胞として恥ずかしい。ただ,ここまで露骨に人気が
下がると,ちょっと気の毒ではある。ネットで若者にバッシングされてないだけマシかも。
12月9日(火)
黙々とSK社の仕事。半分近くまできたが,仕様がまだ固まっていない部分があるので,今日のところでいったん中断する。昼食は「王将」のチャンポン麺。夕食は,今日は
ヨメも娘も帰りが遅いので,カキ・豆腐・ネギ・エノキ・卵の入ったナベと,ブリの鍋照り
焼きを作って一人でちびちび焼酎を飲んだ。
12月10日(水)
今日からは,年末が締め切りのBE社の仕事。毎年部分改訂して出している英検2級・準2級・3級対策問題集(共著本)の原稿書きだ。増刷されたためしがないので,印税は
あまり期待できない。午前中,ソフトバンククリエイティブの新刊本の見本が届いた。
編集のSさんによると「今まで出した本は新書サイズで,新書の棚に置かれていたため
売り上げが悪かった」「今回から語学の棚に置かれるようサイズを変更した」ということ
だが,その分印刷部数が減って初版の印税は減った。増刷されないと,割のよくない
仕事ということになる。まあ「1週間で原稿を上げてほしい」と言われてヒイヒイ言いつつ
書いた本なので,売れんでもリスクは少ない。問題は,執筆その他に3か月を要し,
今も作業が続いているJT社の本(来年2月発売予定)だ。
夕飯はシシャモと,冷蔵庫の残り物を使った野菜炒めなど。
12月11日(木)
午前中,2か月ほど前に原稿を出した本の見本刷りがJリサーチ出版から届いた。買い取り原稿なのに表紙にまで名前を載せてもらって,恐縮です。でも,まだ原稿料
もらってないんすけど・・・
仕事はきのうの続き。昼食はコンビニの天ぷらうどん。夕食は焼きビーフン・高野
豆腐とシイタケの煮物・ジャガイモの煮っころがし・ホウレンソウのおひたし。
12月12日(金)
寝る前にちまちま作業していたJT社の本の索引がようやく完成したので,午前中にメールで送信。昼前に歯医者へ行き,そのまま昼食。「松永食堂」で卵焼きとサバの
塩焼きを食べる。夕食は鶏肉と野菜のポトフ,スーパーで買ったシメサバなど。
12月13日(土)
釣りに行って,日記を書いて,買い物に行って,夕飯を作って,酒を飲んで寝た。充実した1日だった。自分で釣ったアナゴは最高に美味い。
12月15日(日)
釣りはお休み。朝から仕事場で年賀状作り。自分の分も含めて4人分のそれぞれデザインの違う年賀状をパソコンで作らねばならない。自分以外の分を「筆まめ」で
作り,試しに印刷しようとしたらカラープリンターが動かない。ほとんど年賀状印刷に
しか使わないので,たいてい毎年トラブって,そのたびにサポートで電話をかける。
しかし今日は日曜日のため全くつながらず。OSがMEなので,新しいプリンターを
買うこともできない(ドライバーがMEに対応してないので)。直ってくれんと非常に困る。
とりあえずパソコンの動きを多少でもよくしておこうと思って,システムツールから
「デフラグ」を選んで実行したら,全然終わらない。仕方がないのでパソコンは
動かしたまま,本の整理。出版社から自著の見本がたくさん届いているので,
古本屋へ持って行った。5冊も10冊もあっても邪魔くさいので。今年出た本を
10冊ほどK文社のリサイクルショップへ持って行ったら,全部で840円だった。
その中には,4日前に届いたばかりの本も含まれている。自分の本を古本屋に
売って小銭を稼ぐ著者って,どうだろうか?今日はこの840円でマグロとハマチを
買った。夕飯のメニューは,マグロとハマチと(きのう釣った)コブダイの握り寿司と,
ハマチのアラの粕汁,キュウリと切干大根の酢の物,スーパーで買ったメンチカツだ。
<おまけ>
今年読んだマンガの中からごく一部を抜粋して寸評を。
「酒のほそ道」シリーズ(ラズウェル細木)
作者の名前を初めて知ったのは20数年前だから,たぶん同年代だと思う。当時彼は,漫画アクションだか別冊近代麻雀だかで,ラズウェル氏という
パンチパーマの黒人を主人公にしたギャグ漫画を描いていた。ちょうど
今の浜田ブリトニー(「パギャル!」の作者)のような絵柄で,言っちゃ悪いが
売れっ子作家になるような可能性はゼロだと思った。しかし時は流れて,
作者の本は今や書店やコンビニの棚にずらっと並んでいる。
「酒のほそ道」は単行本が20数巻出ていて,作者はほかにも「風流つまみ
道場」など酒関係の一種のエッセイマンガの諸作品によって,大人マンガ
業界の売れっ子作家の一人になっている。デビュー当時に作者のような
立ち位置だった漫画家は過去に星の数ほどいたが,どこにチャンスが
転がっているかわからない。つくづく水商売というものは・・・
「未来日記」(えすのサカエ)
ヤンデレ漫画。ヤンデレ,知ってます?ヤンデレとはツンデレの類語で・・・え?ツンデレも知らない?それは困った。ヤンデレとは病んだヒロインが
出てくるマンガのことで,この作品では主人公の気弱な男の子につきまとう
ストーカーのヒロインが・・・まあ何と言うか・・・病んでるんだ,これが。
で,この作品,病んだヤツらの萌えテイスト殺戮マンガで,要するに
(読んだことはないが)ひぐらしの亜流ですな。
しかし,「ぼくらの」(鬼頭莫広)なんかもそうだが,登場人物が次から次へ
死んでいく話って,どうなんでしょう?娘は夢中になって読んでますが。
「HUNTER×HUNTER」(富樫義博)
宝島社の「このマンガがすごい」の2009年版は,もう出ただろうか?あの本のアンケートがどうであろうと,今年の少年マンガのベストワンは,
文句なしにこれだ。しょっちゅう連載を休む作者の創作スタイルには批判も
多いが,面白ければそれでいい。読んでない人にはわからないだろうが,
この作品に比べれば作者の出世作「幽遊白書」も,あるいは「ドラゴンボール」
でさえも,駄作に見える。作品を知っている人は,ネット上でのファンたちの
コメントも読んでみるといいだろう。
「スケット・ダンス」(篠原健太)
恥ずかしながら私,単行本を全巻(現在5巻まで発売中)持ってます。ジャンプのマンガで最近10年間くらいに単行本を全巻買ったのは,
「ワンピース」「ハンターハンター」以外ではこの作品だけです(部分的に
買ったのは多数あり。最近では「サムライうさぎ」の最終巻がよかった)。
なんちゅうか,作者の「誠実さ」に胸を打たれるというか・・・あの作風で
ジャンプで1年以上連載が続くというのは,大変なことだと思いますよ
(その意味で「銀魂」はもっとすごいが)。個人的に一番好きなのは,
ジェイソン先生の回です。
話のついでに最近のジャンプの話も。「ムヒョ」の西義之はまた新連載が
始まるが,終わりごろのムヒョはネットでさんざん叩かれて「早く終われ」の
大合唱だった。しかし,本の後ろの方に載っている(つまりアンケートの
評価が低い)ことと,作品の絶対的な価値とは関係がない。ムヒョは最終回
まで作者の熱意に揺らぎはなく,その熱意が1本1本の線に表れていた。
それがわからんかなあ,諸君。同じことは,これを書いている時点で今にも
打ち切られそうな「アスクレピオス」にも言える。「バクマン」が事実を描いて
いるとしたらジャンプの編集はアンケート原理主義のようだが,それによって
失われるものも大きい。「サイレン」も,作者・岩代俊明の過去の作品に
比べれば,断然一番面白い。単行本1〜2巻で消えていく幾多のスポーツ
マンガもそうだ。しょせんアンケートでは異次元バトルマンガしか票を集めない
のだから,アンケートだけに頼る今のスタイルを続けるなら,ジャンプでは
スポーツマンガからは一切手を引く方が賢明じゃないかと思う。
「うちのネコが訴えられました」(作・山田タロウ/画・若林健次)
角川のコミックチャージという雑誌に連載されていた本作は,飼い猫を隣人に訴えられた作者の裁判の記録をマンガ化したもので,なんと映画化も決まった
そうだ。裁判の現実をリアルに,しかし絵柄はギャグで描く,娯楽性と情報
提供を兼ね備えた読みごたえのある作品。映画もコメディーになるだろうか。
「かむろば村へ」(いがらしみきお)
作者は熱狂的なファンも多いギャグマンガの巨匠だが,この作品はシリアスものだ。画力が内容に追いついていて,読み応えがあった。ただ,終わり方は
あれでよかったのか?という気がしないでもない。
「おやすみプンプン」(浅野いにお)
去年も書いたが,単行本で読むと改めてその画力に圧倒される。スタッフの中にCD担当もいるらしいので全部が作者の手によるものではないのだろうが,今の
この作者のペンには,「マンガの神様が宿っている」と言っても過言ではない。
そのくらい,絵が素晴らしい。アニメや実写では決して表現することのできない
世界が,一人の漫画家の技術によって現出している。話は相当に暗いが,
マンガ読みなら絶対に外してはならない作品だ。作者の過去の作品「ソラニン」が
映画化されるそうだが(実際感動的な作品だが),個人的にはこの「おやすみ
プンプン」に一貫して流れる邪悪な緊張感の方がずっと好きだ。
「キーチVS」(新井英樹)
その浅野いにおのいわば先輩格に当たる新井英樹の最新刊で,単行本はまだ2巻までしか出ていないが,作者はその気になればこの作品を生涯描き続ける
ことも不可能ではない。それくらいスケールが大きく,かつ適度なハッタリのきいた,
作者の真骨頂とも言える作品だ。主人公のカリスマ青年・キーチと現代日本の
社会悪との格闘を描く社会派マンガで,内容的にはドラマや映画にしても十分
鑑賞に堪えうるのだが,何しろこの作者は人間の醜い部分をストレートに描き
すぎるので,好みは分かれるだろう。キーチの少年時代を描いた前作がドラマや
映画にならなかったのは,ひとえにそのストーリーの根幹に「小学生の売春」という
ヘビーな内容が含まれていたことによる。逆に言えば,作者の一連の作品は
強いドラッグのようなもので,中毒になると抜けられない。作品に対する軽々しい
コメントさえ憚られるような威圧感がある。釣りで言えば離島の磯でのイシダイ
狙い,食い物で言えばクサヤとかブルーチーズとかの類だ。「マンガも時々読む」
という程度の読者には脂っこすぎるだろう。しかしマニアにはたまらない。
「とめはねっ!」(河合克敏)
単行本は現在4巻まで。もともとヤングサンデーの連載作品だったが,現在は吸収合併された「スピリッツ」に連載されている。この作者の作風はいかにも
少年サンデー的で,本作品は高校の書道部というマイナーなネタを使って,
ほのぼの学園青春マンガに仕上げている。作者の出世作「帯をギュッとね!」は,
柔道マンガの最高傑作と言っても過言ではない。続いての連載「モンキーターン」
は,競艇というこれまたマイナーなネタだが,小学館漫画賞を受賞している。
「とめはね!」も,小ネタを使って上手にストーリーに起伏をつける職人技は見事な
ものだ。刺激が弱いと言えば言える。そのへんがあだち充に代表されるサンデー
的作風の所以だ。こっちの世界が好きな好きな人には,最高に面白いだろう。
海街diary2 真昼の月(吉田秋生)
今日本棚の整理をしていたら,奥から吉田秋生の「十三夜荘奇譚」が出てきた。今から20年以上前の,作者がデビューして間もない頃の作品集だ。線は今よりも
荒く,作風も「綿の国星」など当時流行した他の作品の影響を反映しているが,
やはり当時から一味違ったテイストがあった。作者はもう50近い歳だろうが,
ほどよく熟成されて,今が一番脂の乗っている時期かもしれない。このまま
枯れずに頑張ってもらいたい。
娘の高校に,最近留学生のグループが1週間の短期滞在のために来た。東アジアを中心にさまざまな国籍の10数人の団体さんだ。たまたま食堂で同席
した娘らに対して,彼らは日本のマンガについて(英語で)質問してきたそうだ。
いわく,「○○を知ってますか」。その○○に入るマンガとして彼らが挙げた作品は,
ナルト,ワンピース,るろうに剣心,セーラームーン,ナナ,フルーツバスケット・・・
日本人より詳しいかも。まあオジサンほどではないがね。
日本のマンガ・アニメはやっぱりすごい。