日記帳(2013年4月7日)
この週末は悪天候のため釣りには行けず。ほとんど仕事場にこもっていた。
引き続きカープの話。開幕から調子が悪いが,まあ実力相応かなと思う。
プロ同士の戦いなので,極端な戦力差は感じない。ただ選手層が薄いので,
持久戦になるとたいてい競り負けている。監督も選手も一生懸命にやっている
と思うので,「あー,負けたか。まあ明日頑張れよ」と応援し続けるしかない。
もっとも生活時間の関係で,テレビをつけるとたいてい7回くらいになっている。
負けたら悔しいが,ユーチューブとか他のことで気を紛らわしている。
しかし中国新聞のコラムは過激だ。先日の地元開幕戦(3−5でヤクルトに負け)
の翌日のコラムには「桜の花が散るように開幕前の期待感も消えてしまいそうだ」
とか書いてあった。本人はうまいこと言ったつもりだろうが,まだ開幕4試合目だよ。
どんだけ短気なんだよオッサン,と言いたくもなる。ちなみにこの日のコラムの
見出しは確か「得点パターンが見えない」とかいうもので,オープン戦で一度も
試したことのない「3番・広瀬」という打順を組んだのが気に入らないと書いてあった。
そして,この試合での広瀬選手の成績は,5打数2安打3打点。9回に3ランを打った。
打てなくてけなされるならまだしも,結果を出しているのに批判されているわけだ。
さらにきのうのコラム。前夜の試合は5−0から阪神に逆転されて,6−7で負けた。
タイトルには「油断と怠慢」とあり,コラムニストは「5点リードして『油断して』,その後
追加点を取らなかったから負けた」と主張していた。こんな記事を書いて給料が
もらえるなら,野球の記者ほど楽な商売はない。昔の日本の軍隊の幹部のようだ。
すべてを精神論に帰着させてしまえば,何でも言える。「日本社会の質の劣化の
責任は教育にある」という論調や,クラブ活動の体罰にも通じるものがあるだろう。
以前「ぼやき漫才」という芸があったが,カープのコラムはもはやその域と言っていい。
もっとも漫才の芸は客を笑わせるのが目的だが,このコラムは読者のストレスを増幅
するのが目的のように見える。これを好んで読む人は,基本的にマゾヒストだろう。
投書欄にもカープに関する感想がよく載っているが,少なくとも今の時期は「頑張れ」
という期待と激励の内容がほとんどだ。シーズンも終盤になって順位が見えてくれば
愚痴っぽい投書も増えてくるが,開幕直後からネガティブな采配批判に賛同するような
人は,(余計なお世話だが)日常生活でもストレスが溜まっているんだろうなあ。
逆に,野村監督の態度には今のところ好感が持てる。たとえば6−7で負けた試合の
後で,その原因を作ったリリーフの福井投手が二軍落ちしたが,「リフレッシュして
戻ってきてほしい」という趣旨のコメントをしている。福留に決勝ホームランを打たれた
江草投手のことも「責められない」と言った。こういう態度が組織管理者の基本だろう。
マネージャーの仕事は,部下の能力を最大限に引き出すことだ。そのためには,部下の
モチベーションを上げ,維持しておかねばならない。そのためには,部下の能力自体を
否定してはならない。学校教育も同じだ。「君はやればできる子だ」という自信を本人の
中でキープさせておかないと,本人が自信を失ってしまう。怠慢プレーや勝負を逃げて
四球を連発する投手は叱るべきだが,勝負に行って打たれた投手を責めてはいけない。
よそのチームにはすぐ選手に当たり散らす監督もいるようだが,カープの選手は監督に
感謝すべきだろう。
アニメ映画「ドラゴンボール」の新作が,公開6日で観客動員100万人を突破したそうだ。
TVアニメをリアルタイムで見ていた世代ではないので見に行く気はないが,相変わらず
人気は根強い。ルパンの声優はほとんどチェンジしたが,悟空役の野沢雅子ももう
かなりの年だろうから,次回作は難しいかもしれない。
今年に入って何本か映画を見たが,どれも今ひとつだった。
好きなタイプの映画は,風呂敷をバーっと広げて,ラストでそれをきっちり畳むような
シナリオの完成度が高い作品だ。バトルでもコメディでもアニメでも何でもいい。
そういう点から言えば,今年見た映画はどれも不満が残った。
たとえば「ストロベリーナイト」。最後の方に,男Aが男Bを刺す場面が出てくる。
ちょっと待て。お前が刺すべきなのは,その男じゃなくて隣に立っている女(主人公)の
方だろう。
たとえば「プラチナデータ」。ラストシーンで主人公と犯罪者がアトリエのような部屋で
語り合うシーンがあるが,これは一体いつの時点での出来事なのか。犯罪者はもう
捕まっているはずだから,外に出したらまずいんじゃないのか。
たとえば「相棒シリーズ X day」。最後に2人の刑事(主人公たち)が「殺人犯を逮捕した」
ということで表彰される。待て待て。話の流れから言って,その犯人を殺人者として逮捕
したらダメだろう。そいつが公判でべらべら真実をしゃべったら警察はアウトのはずで,
本人もそれを承知しているのだから,両方の利益が一致している。ストーリーの流れから
言えば彼は軽い経済犯罪で刑務所に入れられ,その後出所して大もうけするという方が
実際にありそうな話だろう(映画のストーリー的には面白くないけどね)。
… という具合に,どれもストーリーに必然性がないのが不満だった。
あと,自分的には適度な映画の長さは100〜120分くらいだ。それを越えると,
よほど密度が濃くない限り飽きてくる。「007 スカイフォール」も最初は面白かったが,
最後のバトルシーンが長すぎた。そういう理由で3時間近い「東京家族」や,ピカデリーで
リバイバル上映された「黒部の太陽」(間で休憩が入る長い映画)は見に行かなかった。
結局一番気に入ったのは,吉本の芸人たちを使った低予算映画「営業100万回」だ。
藤子・F・不二雄のショートSFのような話で,納得のいく終わり方だった。興行的には失敗
だった感じだが,DVDが出たらお勧めです。