忙しいときは死ぬほど忙しいが,11月下旬から何年かぶりの緩いスケジュールになった。
ようやく日記も書ける。
今年もあと1か月ほどになったので,毎年書いているマンガ・アニメの総括を。
今年も仕事の合間にマンガは山ほど読んだが,新作で印象に残ったものはあまり多くない。
その中から,気に入ったマンガを3本ご紹介。
●子供はわかってあげない
(田島列島)
単行本は上下の2巻(講談社)。中学生男女の恋愛を軸にして非日常的な事件をからめたマンガで,
見てのとおりの絵柄なので,作者は画力で勝負するタイプではない。
しかし,マンガ作品としての総合的な完成度が非常に高いと思った。
詳しい説明はしない。興味のある人は読んでみてくれ。オジサンの今年のベスト1だ。
●僕のヒーローアカデミア
(堀越耕平)
週刊少年ジャンプ連載中の作品だが,この作者には個人的な思い入れがあるのだ。
基本的にジャンプのマンガは,単行本を買ってまで読もうとは思わない。
ジャンプの連載マンガで,うちの本棚に(最新刊まで)全巻そろっている作品は,たった3つしかない。
まず「ワンピース」。2つ目は「ハンター×ハンター」。そして3つ目が,この作者の連載デビュー作
「逢魔ヶ刻動物園」だ。この人の絵は,最初の連載が始まったときから,他と一線を画していた。
しかしこの作品は単行本5巻で終了(打ち切り),次作もコケて2巻で打ち切り。ジャンプには
スリーアウトチェンジ,つまり3作失敗すると本誌での連載はもらえないという不文律があり,
堀越くんにとって今回がラストチャンスだった。そして今回は成功したようだ。心から祝福したい。
この人に限らず,「(シビアな人気投票ですぐ打ち切られる)ジャンプでなかったら成功したかも
しれんのに」と思う作品が早々と打ち切られるのを見ると,作者に感情移入して気の毒で仕方が
ない(たとえばつい先日打ち切られた「三ツ首コンドル」なんか,サンデーあたりで連載すれば
意外と成功したんじゃないかと思うが)。しかし彼らは,野球少年が巨人に入りたいと思うように,
ジャンプでなかったらダメなんだろうなあ。ともあれ,実力が認められておめでとう,堀越くん!
●ほんのり!どんぱっち
(澤井啓夫)
これはネットで無料で見られる。(ジャンププラス)
http://plus.shonenjump.com/
あの「ボーボボ」の作者に何があったのか?と思わせる劇的な変貌を遂げた絵柄と,
ワンアンドオンリーの作家性が,無料で読めるオンラインマンガの中でも異彩を放っている。
マンガマニアの心に訴える何かが,この作品にはある。
(この絵は単行本作品のもの)
アニメについては,何しろユーチューブに無料のアニメがたくさん公開されているので,仕事が
忙しいときは夕食後10時半ごろまでパソコンで仕事をして,そのあと20〜25分くらいのアニメを
1本見て寝る,という生活を続けていた。今年見たユーチューブのアニメの中から,お勧めを4本。
作品自体は古いのもあるが,今見ても全然色あせていない。だいたいどれも12回前後で完結する。
東京マグニチュード
8.0 http://www.youtube.com/watch?v=Gvu5sRCul5Q
妄想代理人
http://www.youtube.com/watch?v=cKroNmSK_i8
四畳半神話体系
https://www.youtube.com/watch?v=wcKhFDdGQ3A&index=1&list=PL7Ptu90lmrFZzpT2xp6-x0swjy4gn7OuP
Serial
Experiments Lain http://www.youtube.com/watch?v=KbPD1ihAgxM
劇場アニメでは,ジブリの「思い出のマーニー」はまあ無難な出来だった。今までのジブリの
イメージを大幅に崩して客が離れていくリスクを考えると,宮崎監督が一線を退いた後の第一作と
しては,あんなもんだろう。新しいスタッフの真価が問われるのは次作だと思う。
今年見た劇場アニメはこれと「名探偵コナン」,それに「ジョバンニの島」の3本。
「ジョバンニ」はいかにも良心的な日本アニメという感じで悪くはなかったが,興行的には失敗だった
だろう。アニメなのに映画館にほとんど人が入っていなかったから。
ついでに今年見た映画では(福山の映画館には全国公開から1年くらい遅れて上映される作品も多い),
日本映画では「ジャッジ!」「女子ーズ」「相棒V」「オー!ファーザー」など。洋画では「ライフ」
「ネイチャー」「アメリカンハッスル」などがよかった。