■ 道糸 道糸には,「感度」と「視認性」のどちらを優先するか?という問題があります。イカダでの釣りでは釣り座と海面が近いため,投入時のトラブルはほとんど起こりません。そこで,1.5号程度の目立たない色の道糸を使って,それに直接ハリを結ぶ(つまり道糸とハリスを兼用する)方法が一般的です。しかし波止のかぶせ釣りでは,この方法は(特に初心者には)お勧めしません。
目立つ色の道糸を使う理由は,この釣りで最も多いのが道糸のトラブルに関するものだからです。特に正面または横から風が吹くような悪コンディションでは,道糸が足元の波止に根づいたカキに接触して切れたり傷んだりするトラブルがよく起こります。そのため,波止でのかぶせ釣りでは,感度よりも視認性を重視して,目立つ色の道糸を使うことをお勧めします。 道糸の材質については,感度も良く強度もあるPEラインが最適のような気もしますが,この糸には欠点もあります。まず,根ずれに比較的弱いこと。また,糸の伸びが少ない分タメが利かず,短竿だとのされるリスクが大きくなる(さもなければ糸を送り出さざるを得ず,根ずれを誘発する),もつれたり根掛かりしたりした時の処理が面倒だ(糸がほどけにくい,切りづらい,結びにくいなど)という問題もあります。 |
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