最終更新日: 2013/11/08
雑記帳(旅行編-6)
◆ 2013/11/4(月)〜11/7(木) 金沢家族旅行記
大学4年生の下の娘が来年の春に就職すると家族の予定を合わせるのが
難しくなるので,4人で旅行できるのもこれが最後になる可能性が高い。
そこで今まで行ったことがなく,今後も行かなさそうな金沢を旅行先に選んだ。
<11月4日(月)>
この日は祝日だが,手元に抱えている仕事を全部片付けて,夕方5時ごろに
ヨメと上の娘と3人で自宅を出発。福山から新幹線に乗り,新大阪から地下鉄で
心斎橋へ。下の娘は就職先の会社の研修で,ここの店舗で働いている。
仕事が終わった下の娘と合流して,近くの居酒屋へ入り夕食。
そのあと枚方の娘の部屋で4人でザコ寝。板の間の床に薄いシーツを敷いて
寝たので翌朝腰が痛かったが,どうにか回復した。
<11月5日(火)>
枚方を朝の9時ごろ出発。京都へ出て特急サンダーバードに乗り,2時間ほどで
金沢駅へ。着いたのは12時過ぎごろ。レンタカーを借りて,まず昼食。行き先は,
ガイドブックで調べた近江町市場。ここで海鮮丼を食べるのが旅行の目的の1つ。
近くの駐車場に車を止めて市場へ行くと,平日というのに観光客が一杯で,
食堂の前には人の列ができている。しばらく魚市場を見物して時間をつぶし,
1時過ぎに「ひら井」という食堂に入れた。丼物はどれも2,000円以上するが,
せっかくの旅行なので2,750円の特選海鮮丼を注文。
これが特選海鮮丼。ネタはウニ・イクラ・アマエビ・カニ・ブリ・マグロ・サーモン・
ウナギ・ネギトロ・何かの貝など。味は期待どおりで,特にカニとマグロが美味。
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店のおばちゃんに「丼を持って」と言われて 魚屋さんがずらっと並ぶ近江町市場
食事のあと,午後2時ごろ金沢駅前を出発。今日の宿泊場所・和倉温泉へ向かう。
能登半島の西海岸沿いを走る高速道路は無料化されており,その途中にある
千里浜なぎさドライブウェイでは,波打ち際をドライブできる。
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固くなった砂浜を時速40キロくらいで走る。地面に線は引いてないので,対向車が来たら適当に距離をあける。
ここを過ぎて能登半島の真ん中当たりを西から東へ横断し,和倉温泉方面へ。
能登島大橋経由で七尾湾に浮かぶ大きな島へ渡り,のとじま水族館に到着。
これが午後4時前ごろ。ここも平日の割にそこそこ客がおり(ほとんど老人会の団体),
いろんなサメが泳ぐ大水槽やイルカショーなどを見物。ラッコがかわいかった。
ただ水槽の魚はどこへ行っても白っぽくなっているのがちょっと可哀想な感じ。
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イルカのショー。調教師さんとイルカの苦労が忍ばれる
このあと近くの七尾市内のレトロな通りなどを見物しようと思っていたが,夕方の
5時20分ごろにはもうとっぷり日が暮れており町歩きは無理そうなので,6時前に
和倉温泉の美湾荘というホテルにチェックインした。このあたりには高層建築の
ホテルがずらっと並んでいて,今年行った和歌山の白浜温泉にも負けないくらい
規模の大きい温泉街だった。和倉温泉には「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選の
総合1位に33年連続で選ばれた名旅館」とガイドブックに紹介されている加賀屋と
いう人気ナンバーワンのホテルがあるが,残念ながら予約が取れなかった。
もっともここは外から見ただけでもゴージャスで,庶民にはちょっと敷居が高そう。
今回泊まった美湾荘は歴史は古いが改築したらしく概観も内装も立派な旅館で,
10階以上ある大きなビルだった。1泊2食付きで1人13,600円と料金も手ごろ。
大浴場はかなり広い。平日だったので客も少なく,ゆっくり入浴できた。
夕食は食堂のテーブルで。決まった料理のほかに刺身など3品はお好みで
チョイスできるコースになっている。そこでカンパチの刺身・松茸の土瓶蒸し・
イカの腸入り干物をオーダー。そのほかカニ,刺身の盛り合わせ,揚げたての
天ぷら・茶碗蒸し・酢の物・サイコロステーキ・サラダバイキングなど。生ビールは
1杯が700円と高かったので,2,600円の白ワインを1本注文して食事を楽しんだ。
料理は格別というほどでもないが,普通においしかった。
いしる(魚醤)を使ったオードブルや岩ノリなども
<11月6日(水)>
朝の7時半ごろ気象。旅行の行程の半分くらいはドライブなので雨降りだと
テンションが下がるが,今日も天気はよさそう。
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部屋の窓からは七尾湾が一望できる 1階の大きなロビーも海に面している
朝食も美味しかった。ミズガレイの干物,湯豆腐,温泉卵,もずく,切干大根,ノリ,サラダ(取り放題)など
ホテルを9時半ごろチェックアウト。娘らが金沢への帰り道の途中にあるトラットリア
(イタリア料理店)に入りたいというので,腹ごなしを兼ねて和倉温泉のほぼ真西にある
巌門(がんもん)という観光スポットへ行った。能登半島の西岸にあるので冬の季節風が
吹いたら荒れそうだが,この日は穏やかな天気だった。駐車場に車を止めて,眼下に
見える岩肌の露出した海岸へ歩いて降りていく。
写真の右に見える空洞が巌門。
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岩場にはアオリイカを狙う釣り人がいた コバルトブルーの日本海
ここの遊歩道をだいぶ歩いて運動し,海岸線を下って金沢方面へ。
途中にはほとんど畑しかなく,時折風力発電の大きな風車が見える。
塀に囲まれた大きな敷地があって,どこの会社かと思ったら原発だった。
羽咋(はくい)市の北にある,ガイドブックでパワースポットと説明されている気多(けた)大社
に立ち寄ると,ここも老人会の団体客が多く我々はちょっと浮いていた。参拝客は多いらしく
絵馬には「無事故祈願 ヤ○ト運輸○○営業所長」とか面白いことがいろいろ書いてあった。
まだ昼食にはちょっと早いので,その先にある宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋という
怪しげな(ゴメン)施設にも立ち寄った。ここ羽咋市は以前UFOが目撃されたと話題になり,
UFOでの町起こしを企画してこの施設を作ったそうだ。名誉館長が矢追純一氏と聞けば,
30代以上の人なら納得するだろう。350円の入館料を払って2階へ上がると,「宇宙兄弟」と
エイリアンを混ぜたような展示物で一杯だった。UFOの写真や,宇宙人の人体(?)解剖模型
まである。確かにマニアにはうけるかもしれない。
そこからほど近いトラットリア アリエッタという店に行くと,地元の常連客の車で一杯だったが,
どうにか入れた。ここは自家栽培の野菜にこだわった健康志向のお店だそうで,味はかなりの
ハイレベルだった。近所にこういう店があったら頻繁に通うだろう。
自家製ミートスパゲティはレンコン入り。ピザにはキャベツが入っている
この店でケーキを食べたり長居をしすぎて,出発は2時過ぎになってしまった。
予定では午後は金沢の3大観光スポットと書いてある場所を回るつもりだったが,とりあえず
兼六園を目指した。兼六園の近くの駐車場に車を止めたのは3時過ぎ。
兼六園は初めて来たが,さすがに有名なだけあって,外国人観光客も大勢見られた。
庭園はいかにも日本風で,外国から来た人ならさぞかし喜ぶだろう。
園内では木を手入れする職人さんも大勢働いており,維持管理はなかなか大変そうだった。
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ここの池には鯉はいない様子 鉢植えの盆栽を全体的に大きくしたような感じ
次の行き先は,ひがし茶屋街。地図で見ると近そうだし歩いて行くことにして,途中の
店に立ち寄りながら4時半ごろ到着。もうあたりは薄暗くなりかけていて,ここでカフェに
入る予定だったが,5時前に1軒のカフェに入ろうとしたカップルが「今日はもう終わりです」
と言われているのを見て断念。この界隈は昔風の町並みということだったが,一見した
印象は竹原に似ている。明るいうちにぶらぶら歩くと,女性客は楽しいだろう。
5時を回ってあたりが暗くなったので,観光はここで終了してレンタカーを返しに行き,
駅前のホテルに6時前にチェックイン。夕食は外で食べるので,素泊まりの安い宿にした。
ホテルでシャワーを浴びてちょっと休憩。駅ビル内にある土産物店が集まったコーナーで
おみやげを買いそろえ,7時ごろ夕食の場所へ向かった。
今回の旅行で最後に入るお店として決めていたのは,ネットで調べた大工町の「赤まんま」。
福山の「銀わさ」みたいな店が金沢にもあるはずだといろいろ調べた結果,ここに決めた。
目的は,金沢の地元でしか食べられない魚を食うこと。結論を言うと,店の選択は正解だった。
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左の写真:「今日のお勧め」の黒板に聞いたことのない魚の刺身が書いてあったので注文したら,その名前は
ブリの若魚の方言だった(上の皿)。下は「梅貝」とあったので何じゃろ?と思って注文したら,「バイガイ」だった。
バイガイは居酒屋では煮たのが出て来るが,刺身は尾道で言う西貝(ニシガイ=アカニシ)とよく似た感じだった。
右の写真:シメサバ。これは美味かった。今まで食べたシメサバのうちで一番かも。ちなみに刺身のサバは,
前に海鮮楽で俊一さんに食べさせてもらったやつが一番美味かった。
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左の写真:香箱ガニ(1,000円)。これも金沢で食べたかったものの1つ。身も内子もミソも美味。ただしお店の
人の話ではこの日が金沢ではちょうど漁の解禁日だったそうで,「今出しているのは山形産」だそうだ。
右の写真:海鮮サラダ。このほか地鶏や豆腐の料理などをいろいろ食べた。
今回の旅行で一番食べたかった,ノドグロ(アカムツ)の塩焼き(1,300円)。期待どおりの美味。
これらの料理に酒を含めて4人で飲み食いして,お勘定は15,000円。
味もさることながら,注文を取りに来てくれるお姉さんの接待の高感度が高く,料理が
出てくるタイミングもいい。最初にいろいろ頼んだが,一番高いノドグロの塩焼きは最後から
2番目に,握り寿司の盛り合わせは最後に出てきた。勘定を済ませたあと,この近くを歩いて
みたいので地図はありませんかと尋ねたら,お姉さんが地元のタウン情報誌の最新号をくれた。
その本の表紙には,なんとそのお姉さん本人が大きく写っていた。金沢へ観光する皆さんには,
この「赤まんま」というお店はお勧めです。
そこから10分ほど広島の紙屋町のような繁華街を歩き,兼六園・ひがし茶屋街と並んで金沢の
3大観光スポットと本に紹介されている,金沢21世紀美術館へ。ここは有料エリアは夕方で
閉館するが,無料エリアは24時間空いている。無料エリアには美術品は飾ってないが,ちょっと
変わった作りの面白そうな建物で,昼間に来られなかったのが残念だった。
タクシーでホテルへ帰り,女3人は夜11時までやっている駅ビルのカフェへ。
1日で17,000歩ほど歩いて疲れたオヤジはホテルへ戻って寝た。
<11月7日(木)>
朝から雨模様の天気だが,この日は基本的に帰るだけ。ヨメと上の娘の仕事(葬儀関係)が
なければ帰宅は夜でもいいが,夜の通夜の仕事が入ると午後には家に着く必要がある。
朝の8時にホテルから福山の会社に電話を入れると「2人とも通夜の仕事あり」という返事が
来たので(葬儀の仕事は当日になってみないと仕事が入るかどうかわからない),9時過ぎの
特急に乗って新大阪経由で帰宅した。旅行のメインの5・6日は天気に恵まれて,予定した
観光はほぼ消化できた。魚も美味しかった。日本海はきれいだった。
一番驚いたのは,金沢市はもしかしたら広島市より都会なんでないかい?
いつか金と時間ができたら,富山・新潟・佐渡あたりも行ってみたい。