2017/1/9 up

大人の英文法124−関係副詞の省略 

 

114 関係副詞のthat で示した例について,読者から「関係副詞の省略のルールがよくわからない」という質問がありました。

これについては,次のようにまとめておきます。

・ where :原則として省略できない。ただし先行詞がplaceのときは省略できる。

・ when : 省略できる。

・ why:省略できる。

※howは単独で使うので省略できません。

 

why については,「the reason why の why は常に省略可能(またthe reason を省略することも可能)」と考えてかまいません。

ここでは,where と when について詳しく説明しておきます。

まずwhere から。114 では,次のように説明しました。

where の先行詞が place(またはsome[any, no, every]where)のときに限り,whereの代わりにthatを使うことができる。

ここでは説明を簡略化するために,「the place where は the place that で言い換えられる」と考えてください。

一般に that は,関係代名詞であれ関係副詞であれ(あるいは接続詞であれ)省略可能です。

だからthe place that のthatは省略可能であり,その言い換えである the place where の where も省略可能です。

the place where の where が省略できるのは,where の中に place の意味が含まれているからです。

 

次にwhenです。114で挙げた例を,少し形を変えて再掲します。

@×(a) 1945 is the year which [that] the war ended in.

  ×(b) 1945 is the year  the war ended in.

A(a) 1945 is the year when [that] the war ended.

  ○(b) 1945 is the year  the war ended.

ここで,「@(a)はなぜ間違いなのか?」という疑問を持たれる方もおられるでしょう。以下の説明を参照してください。

まず,「@(a)は正しい」と仮定します。

一般に目的格の関係代名詞は省略できるので,@(a)が正しければ@(b)も正しいはずです。

一方,A(a)は正しい文です。そして最初に述べたとおり関係副詞の when は基本的に省略できるので,A(b)も正しい文です。

つまり「@(a)は正しい」と仮定すると,「@(b)もA(b)も正しい」ことになります。

両者の違いは文末の in の有無だけですから,「@(b)の in は省略できる」という結論が導かれます。

しかし,一般に in the year とか in 1945 のような形の in は省略できません。

つjまり,「@(b)の in は省略できる」という結論は間違っています。

なぜ間違っているのか?それは,「@(a)は正しい」という最初の仮定が間違っていたからです。

よって,@(a)は誤りです。論理学で言う背理法の応用ですね。

 

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