「010 状態動詞と動作動詞」で,「状態動詞は進行形にできない」と言いました。
 
    一方,010では次の例も出しました。
 
     
      (a) He lives in Nagano now.  
      (彼は今長野に住んでいる)
 
      (b) He is living in Nagano now.  
      (彼は今長野に住んでいる)
 
    
 
    (a)の live は状態動詞,(b)の live  
    は動作動詞として使われています。
 
    これを言い換えると,次のようになります。
 
     
      ×「live は状態動詞だから進行形にできない」
 
      ○「live は状態動詞として使うときは進行形にできない」
 
    
 
    一方,常に状態動詞として使う(動作動詞としての用法を持たない)動詞があります。
 
    たとえば belong to(〜に所属している),consist  
    of(〜から成る),contain(〜を
 
    含んでいる),own(〜を所有している)などの,物[人]と物との関係を表す動詞です。
 
    これらはどんな場合にも進行形にしません。haveも「持っている」の意味では進行形に
 
    しません(「食べる」などの意味では動作動詞なので進行形にできます)。
 
     
      I belonged [×was  
      belonging] to the baseball club of my junior high school.
 
      (私は中学の野球部に所属していた)
 
    
 
  
 
   
     
    resemble(〜に似ている)は,「(子どもが親などに)だんだん似てきている」という意味では
 
    進行形にする,と辞書に書いてあります。
 
     
      Tom is resembling his  
      father.(トムは父親に似てきている)
 
      *「トムは父親に似ている」は Tom resembles  
      [×is resembling] his father.
 
    
 
    ただし私の経験では,ネイティブの中にはこの文を認める人と認めない人がいます。
 
    認めない人は「resemble  
    は進行形では使わない」と言います。状態動詞として使うのが
 
    ノーマルな用法なので,is resembling  
    だとホラー映画か何かのように「見る見るうちに
 
    顔が変わっていく」という感じを受けるのかもしれません。