不定詞・動名詞・分詞の3つを合わせて「準動詞」と言います。
たとえばeat(食べる)という動詞からは,to eat(不定詞),eating(動名詞),eating(現在分詞),
eaten(過去分詞)などの形ができます。つまり準動詞とは,動詞の活用形の一種です。
動詞の活用形の使い方は,次の2つに大別できます。
(1)V(述語動詞)として使う活用形=時制・態・法
(2)S・O・C・修飾語として使う活用形=準動詞
文を構成する要素には,S・V・O・C・修飾語の5つがあります。(→016
品詞と文の要素との関係)
これらのうち「Vの活用形」が時制・態・法であり,その他の4つの要素の活用形が準動詞です。
上の(2)で示したとおり,準動詞はV以外の要素として次のような働きをします。
使い方の種類
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文の要素
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不定詞
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動名詞
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分詞
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名詞的
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S・O・C
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@
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A
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×
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形容詞的
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限定用法
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修飾語
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B
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×
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C
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叙述用法
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C
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×
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×
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D
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副詞的
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修飾語
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E
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×
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F
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上の表で×がついている箇所については,その使い方はできないということです。
たとえば分詞は名詞的には使えず,したがってS・O・Cにはなれません。
(注)分詞は,He is eating. のようにVの一部としても使います。
@〜Fの例を1つずつ挙げておきます。
@ I like to make
sweets. (私はスイーツを作るのが好きです)
S
V O
A Making friends
is not easy. (友だちを作るのは簡単ではない)
S
V C
B This is flour
[to make bread]. (これはパンを作るための小麦粉です)
C This is a car
[made in Germany]. (これはドイツで作られた車です)
D I saw my mother making
dinner. (母が夕食を作っているのを見た)
S
V
O
C
E I got up early
[to make my lunch]. (私は弁当を作るために早起きした)
F I was in the kitchen,
[making dinner].(私は台所にいて夕食を作っていた)
※[
]内は修飾語。黄色は準動詞によって修飾される語句。
以上をまとめると,次のようになります。
●不定詞=名詞・形容詞・副詞の働きを持つ
●動名詞=名詞の働きを持つ
●分詞=形容詞・副詞の働きを持つ
つまり不定詞はオールマイティであり,動名詞と分詞は3つの機能を1:2で分かち
合っていることになります。
ここで当然,1つの素朴な疑問が起きます。不定詞がオールマイティであるなら,
動名詞や分詞は不要ではないか?という疑問です。この疑問を裏返して言えば,
たとえば「不定詞も動名詞も名詞として使えるが,両者の間には違いがある」と
いうことです。その違いについては,このあと順次説明していきます。
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