(その1)
ど素人の調理例なので,あまり真剣に見ないでください。ふだんの食卓を撮影しただけですので。基本的に,手のこんだ料理は作りません。できるだけ簡単にできて,魚本来の味を楽しめる調理の例を挙げてみました。
● 刺身
ある日の夕食の一部。ハゼの刺身(左上),アジの刺身(右上),メゴチの湯引き(左下),キュウセン(ベラ)の刺身(右下)。魚はもちろん当日釣ったもの。とりあえず釣れた魚は刺身で食べてみるのが一番。この中では,アジとメゴチが美味でした。普通の刺身のほか,洗いにしたり,みじん切りにしたネギ・ショウガ・大葉・ニンニクなどを散らして食べたりします。
<参考> 洗いにするときの注意点は,1回だけだとボールに入れた水が粘っこくなるので,氷と水を換えて2〜3回すすぐこと。また,長時間水に浸けすぎると水っぽくなったり魚の味が抜けたりするので,すばやく氷水から上げ,ふきんかキッチンペーパーで水気を取ることも大切です。
● 煮付け
魚料理の店で食べる白身魚(タイ・メバル・カサゴ・カワハギなど)の煮付けは,しばしば「甘辛い」味付けになっています。しかし,あれでは砂糖や味醂の味が舌に残って,魚本来の味がわからなくなるように思います。
わが家では,酒と醤油だけを使って薄味に仕上げます。ウドンと同じで,甘辛い味になじんでいる人には物足りないかもしれませんが,せっかくの新鮮な魚はできるだけ薄味で煮付けた方が,ずっと美味しいと思います。
● 酢締め
写真はイシモチの酢締め。どんな魚にも向きますが,小骨の多い魚や青魚などには特にこの調理法がおすすめ。低カロリーの上,酒の肴にもぴったり。青魚ならカルシウムも取れます。調理も簡単。三枚におろして一口大に切り,軽く塩をまぶして10分くらいなじませます。次に,二杯酢(酢+砂糖+塩)に漬け込むだけ。かくし味に味醂を少し加えると,味がよくなります。食べる2〜3時間くらい前に漬けるのがポイントです。酢と砂糖と塩の配合の割合は,何度か試しているうちに自分なりの量がわかってきます。
● 酢漬け
写真はママカリ(サッパ)を焼いて,甘酢に漬け込んだもの。甘酢の配合も,好みで適当に。焼きたての熱いのを漬け込むのがポイント。唐揚げにして南蛮漬けにするより,この料理の方が低カロリーです。
特にママカリは小骨が硬いので,酢を使う調理法が向いています。もちろん,小アジ・小サバ・サヨリなどの小魚でも可。これらの魚は一度に大量に釣れることが多いので,保存食としても重宝します。冷蔵庫に入れておけば,1週間くらいは持ちます。
● 唐揚げ
写真は小イワシ(カタクチイワシ)の唐揚げ。油で揚げるのが,釣り魚料理の中で一番ポピュラーな調理法でしょう。小魚は骨まで食べられるので栄養も満点。
ぼくの個人的な「釣魚・唐揚げベスト5」は,@ギンポ,Aメゴチ,Bカワハギ,C小サバ,Dメバル,となります。そのほか,ボラ・コノシロ・エソ・コブダイ・イシモチ・ヒイラギ・スズメダイなど,他の調理法(塩焼き・煮付け・・・)だと今イチの魚も,唐揚げなら十分美味しく食べられるます。唐揚げにしてもあんまり美味しくない魚は,個人的に言うとクジメくらいでしょうか。
● 味噌汁・吸い物
刺身を取った後のアラの調理法としては,大きいものはあら炊き,小魚の場合は味噌汁か吸い物ということになります。左の写真は,サヨリのアラでとった吸い物。白身魚の場合,薄味の吸い物がいいようです。味付けは塩と醤油のみ。秋には,もう一つ別の調理法もあります。それは,魚の身とアラをぶつ切りにして,何も味付けをせずに煮る方法です。わが家では,トウフと春菊も入れます。お椀に盛り付けて,各人が好みでスダチを絞り入れ,醤油を足して味を調えます。スダチの香りが口に広がり,秋を感じさせてくれる味です。魚はチヌ・カワハギ(ウマヅラ)・ボラ・コブダイなど,白身なら何でもOKです。なお,同じ白身でもメバルの仲間(メバル・カサゴ・アコウ・ソイ・オコゼなど)は,吸い物より赤だしの味噌汁の方が合うように思います。
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