見本
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書 名 |
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<2018年7月発売>
(126)超基礎がため
佐藤誠司の英文法教室
(旺文社・1000円+税)
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主な読者として想定されているのは,「これから大学入試の対策学習を本格的に始めたいけれど,英文法が苦手なので最初におさらいしておきたい」という考えている高校3年生(あるいは2年生)です。企画の時点で,本書の競合書は東進ブックスの『大岩のいちばんはじめの英文法』(大岩英樹著)と聞きました。大岩さんの本は大学受験対策の基礎文法を過不足なく整理したオーソドックスな文法書だったので,この本は違う路線をいきました。基本的な文法概念と用語を理解することに重点を置き,「ここが大学入試に出る」という点までは踏み込んでいません。その意味で,一般の読者が読んでも役に立つはずです。内容は基本英文法ですが,基本だから易しいとは必ずしも言えません。私の仕事を手伝わせているうちの娘(英語力は偏差値50の高校3年生くらい)に読ませたら,「特に時制と助動詞の説明が難しい」と言っていました。裏返して言えば,それだけ学校の授業では「英文法の基本」が十分に教えられていないということです。
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<2018年7月発売>
(125)聞くだけで!中学英語を
3時間で簡単に身につける本
(南雲堂・1800円+税)
<小池直己氏と共著> |
似たようなタイトルの本がいろんな出版社から出ているので自分でもよく覚えていませんが,この本も下の(121)と同様に,過去に別の出版社から出した文庫本を再編集したものです。この種の本の制作は基本的に編集部に丸投げなので,(コンテンツは同じであっても)編集者の腕とセンスしだいで元の本とは全く違うものに見えるようになります。個人的に言えば,ビギナー向けの本は文庫よりもA5版とかB5版のようにサイズを大きくして,活字をゆったり組む方が手に取りやすいのではないかと思います。ちなみにこの本はA5版です。
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<2018年2月発売>
(124)100%話すための英文法
(Jリサーチ出版・1400円+税)
<安河内哲也氏監修> |
「英語を話すことだけを考えるなら,英文法の知識の全部を覚える必要はない。この本で会話に必要な知識だけを勉強しよう」という性格の本です。「助動詞・仮定法」「形容詞・副詞」「基本動詞」など7つの章に分かれており,1ページにつき1項目を扱います。例文には,どの語を強く読むかの強勢記号がついています。
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<2018年2月発売>
(123)SKYWARD
LAND course
最新入試英語長文20選
(桐原書店・700円+税) |
Skywardシリーズは高校での一括採用向け教材で,書店売りはしていません。この本はその最も基礎のレベルのものです。英文は全部オリジナルで作りたかったのですが,営業的には入試問題も入っていた方がいいということで,半分はオリジナル,半分は入試問題になっています。オリジナルの方は最新の話題を取り入れており,語数も少ないので高1くらいにはちょうどいいのではないかと思います。
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<2017年8月発売>
(122)英文法,
何を重点的に教えるか
(大修館書店・2,300円+税) |
基本的には高校の英語教師向けの本ですが,上級英文法に関心のある方にはお勧めします。この本でやろうとしていることは,伝統的な文法学習と実際に使われる英語とのギャップを分析することです。具体的には過去のセンター試験のリーディング・リスニング・会話問題などに出てくる文法項目や語彙をカウントし,頻度をカウントしています。たとえば現在分詞を使った分詞構文はこの本で分析したデータベース中に96件ありますが,〈主文+〜ing〉が83件,〈〜ing+主文〉は13件です。つまり,文法書によく出てくるWalking
in the park, I met a friend. のような「〜ing形で始まる文」は,実際にはあまり使われないことがわかります。
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<2017年5月発売>
(121)弱点からやり直す!
中学3年分の英語
(宝島社・980円+税)
<小池直己氏と共著> |
過去に別の出版社から出して既に絶版になっている本を再編集したものですが,構成がかなり変わっています。この本は,最初に「弱点発見テスト」を行って自分の苦手な文法項目を確認し,それに該当するページの説明を読んでその項目を理解するという構成です。前の本は文庫でしたが,この本はムック(B5版)でイラストも入っているので,見た目がずいぶんクールになっています。
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